借金にも時効があることは知っていますか?時効が成立すれば返済の義務はなくなるんです。
もちろんそれを当てにするのは危険ですが、借金を抱えているなら、頭の片隅にでもこの真実を入れておくのが賢明です。
なぜ、借金に時効があるのか?
普通に考えると、「お金を借りたら返す」これは当たり前のことだと思うでしょう。しかし、犯罪などでも時効があるように借金にも時効は存在します。法律を定めているのは国です。犯罪も借金も時効を期限を決め時効を成立させないといろいろと国からすると、不都合があるのです。
その為、時効が成立したあとに、債権者がいくら返済を求めて行動しようとも、債権者が債務者からお金を取り返す事は不可能となっています。
もし、長い期間借金をしているならば、時効が成立するかどうか調べてみるといいと思います。
借金の時効が成立し、返済義務がなくなった人
実際に、抱えていた借金がいきなりなくなった人というのは本当に存在するのでしょうか?その方の体験談を紹介します。
30代 男性
私は大学卒業後、就職を親元を離れ、東京で一人暮らしを始めました。過保護な両親は猛反対しましたが、私はいつまでも親に迷惑を掛けたくないという思いから、かなり強引に上京しました。
最初は初めての一人暮らし、初めての職場だったので、かなり苦労していました。残業当たり前、それに加え今まで母がやってくれていた家事なども全て自分でやらないといけないということで、かなり精神的に追い込まれていました。
収入も多くない、将来が見えない、今の生活も満足と言えるものではない、私は何とかしてこの状況を抜け出さないといけないと、いつもそんなことばかり考えていました。そんなときに一つの案が思い浮かびました。今考えれば、それはとても愚かな考えだったと分かりますが、当時はまだ若く、精神的にもかなり追い込まれていたので私にはそれしか思い浮かびませんでした。
「パチンコ」です。私は昔から学校での成績は良く、会社でもそれなりに成果を出していたので、頭には自身がありました。パチプロという人もいるくらいだから、私が少し努力すれば、本気で稼げると思ってしまっていました。
しかし、もともとギャンブルには興味がなかったので、その時初めてパチンコに行ったわけなのですが、1日目から何と2万円の勝ち。私は自身がつきました。会社ではどんなに頑張っても20万円ほどしか稼げないのに、パチンコを数時間打つだけで2万円も稼げるなんて…私は自分に自信がつきました。このまま継続して勝ち続ければ、人生が変わる。そう思っていました。
しかし、現実はそんなに甘くはありませんでした。次の日は1万円負け、その次の日には5万円も負けてしまったのです。それでも初日に2万円も買ったという感覚が忘れられず、パチンコで失ったお金を取り換えそうと、何度も何度もパチンコ屋に足を運びました。
いつしか、私は借金を抱えてまでパチンコをするようになっていました。少ない収入をほぼすべてパチンコにつぎ込んでいました。
その次の年の正月、久しぶりに親戚で集まることになりました。私は借金を隠しているという罪悪感からいつもより口数が少なくなっていました。逆に今まで口数に少なかった同い年のいとこが、ハツラツとしていて、人が変わったように思えました。彼は大企業に就職し、かなりの業績を叩きだしているとのことでした。
借金の事で頭がいっぱいで仕事が手につかない私とは大違いです。私は決心しました。「まじめに生きよう。パチンコはもうやめて、借金もしない」と。
正月休みが終わり、仕事に戻った私はいつも以上に働き、同期の間でも一番の業績を残せるようになりました。しかしながら、借金はまだちゃんと残っています。仕事にいっぱいいっぱいだったので、返済も滞っていました。消費者金融からの電話やハガキによって、どれだけ精神的苦痛を感じたことか…。しかし、それもある日を境に来なくなりました。何故来ないのかは分からなかったのですが、その時は仕事に集中したいと思っていたので、ラッキーとくらいにしか思っていました。
7年後、仕事の同僚と結婚し、子供も1人いました。借金のことなんて頭の片隅にすらありませんでした。そんなある日自宅に1通の郵便が届いたのです。妻にはそれが原因で借金がバレてしまい、こっぴどく怒られました。
しかし、幸運なことが一つだけ。借金にも時効があることは何となく知っていたのですが、調べてみると、その時の私はその条件を満たしていたのです。それからは、ネットで調べた司法書士に連絡し、無事私の借金はなくなりました。
こんなに都合のいい事があるんだと私は高揚感に包まれましたが、同時にもう絶対借金はしないと決心しました。
借金の時効で返済義務をなくすメリット
メリットとしては、やはり合法的に、簡単に借金をなくすことができるということです。借金という、経済的にはもちろんですが、精神的にも苦痛を与えるものです。それは急になくなるのですから、これ以上のメリットはないと思います。
借金の時効で返済義務をなくすデメリット
デメリットとしては、今後借金をし辛くなるということが挙げられます。借金を時効で返済義務をなくすというのは、やはりお金を貸す業者からしたら、あなたの信頼をなくす行為以外の何物でもありません。
その為、過去に借金を時効でチャラにしたという事実が存在すると、借金することはもちろん、家や車のローンも組みにくくなります。
借金の時効は成立し、返済義務がなくなるのは5年か、10年か
借金の時効が成立するのは、5年か10年です。これを区別する要因としては、あなたが借りた先が「利益」を得る為に、お金を貸しているのかどうかです。なので、銀行などは5年以上で時効は成立しますが、信用金庫などは10年以上たたないと時効は成立しません。
詳しくはこちらをご覧ください。
借金の時効を成立させて返済義務をなくす方法
借金の時効を成立させる方法としては、弁護士か司法書士に相談するのが一番です。彼らは借金を抱えている方の借金を返済するプロです。更に借金の時効を成立させる為には、書類を各必要があり、一字一句、印鑑などにミスがあるだけでも、時効は成立しません。
なので、もし借金を時効でチャラにしようと考えているなら、一度弁護士か司法書士に相談してみるのが最善の方法です。
借金の時効成立までの流れ
借金の時効成立までの流れは、
- 時効期間を過ぎる
- 時効成立の為の手続き(時効援用の手続き)をする
- 債権者に内容証明書を送る
- 時効成立
このようになっています。
返済義務をなくすために今から気を付けること
あなたが時効を成立させようと考えているなら、借金をしているということを認めないという行為が必要になってきます。そもそも借金に時効があるのは、時の流れにより、借金をしていたかどうか、幾ら借りていたかどうかがあやふやになり、事実を第三者に証明するのが難しくなってしまうからです。
その為、債権者が少額でもいいから返して欲しいと言ってきても決して返してはいけません。少しでも返すと、あなたが借金をしていることを認めたということになってしまいます。
10年経っても借金を返済しなくてはならない場合も
時効が成立しない状況として、債務者が借金を認めてしまうということをお話しましたが、逆に債権者がお金を貸しているということを主張しても、時効は成立しません。
具体的な例としては、債権者が訴訟を起こすことです。例え債務者の居場所が分からなくても、債権者はいつでも訴訟を起こせる権利を持っています。その為債権者が借金を返してもらうことを諦めない限りは、例え10年以上経っても時効が成立しないことがあります。
まとめ
借金の時効は債務者がどんなに努力しても、成立しない場合があります。そこ場合借金を返していないという事実から、法律的に借金が多くなってしまいます。なので時効期間が完了していないのに、時効を狙うというのは危険な行為です。
しかし、あなたの借金が時効成立する可能性は0ではありませんし、もしかしたら他の手段もあるかもしれません。なので借金をどうにかしたいとお考えなら、一度借金返済のプロにご相談してみてはいかがでしょうか?
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借金についてもし今あなたが悩んでいるのであれば、その悩みを専門家である弁護士に相談してみませんか?
例えばどのように返済計画を立てればいいのか、借入先を1つにまとめるためにはどうすればいいのかなどのあなたの相談を、詳しい弁護士に聞いてみてください。きっとあなたの悩みも解決するはずですよ。
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