最近テレビCMやネット広告などでよく見かける「新電力」という言葉をご存じですか?新電力とは2016年以降の電力自由化によって新規参入した電気小売事業者のことです。
「新電力という言葉をよく聞くけど、大手より安いの?」「乗り換えた方がいいの?」など、新電力へ乗り換えるメリットや大手電力会社から乗り換えるべきかどうかを悩まれている方が多いでしょう。
自分が現在契約している電力会社から乗り換えることで、電気料金が安くなったり、ポイントが貯まったりしたら嬉しいですよね。
この記事では新電力のメリットやデメリットおよび、新電力の選び方などをご紹介します。ぜひ、この記事を最後まで読んで、新電力へ乗り換えるべきかどうか判断する材料にしてください!
アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/25936260#goog_rewarded
新電力と大手電力との違い
新電力は先ほども伝えした通り、2016年からの電力自由化以降、電力市場に新規参入した小売電気事業者のことです。基本的に大手電力会社である以下の会社以外のことを指します。
- 北海道電力
- 東北電力
- 東京電力
- 中部電力
- 関西電力
- 北陸電力
- 中国電力
- 四国電力
- 九州電力
- 沖縄電力
新電力は大手と違い、電力を届けるための大規模なインフラを持っていません。そのため、使用料を大手に払うことで、大手が管理する電線設備を借りて送電しています。
新電力のメリット・デメリット
大手電力会社から新電力へ乗り換えるには、乗り換えのメリットやデメリットを把握しておくことが大切です。
新電力へ乗り換えることで電気料金が安くなったり、新電力が独自に実施するキャンペーンによってさらにお得になる可能性があります。
ただし、場合によっては乗り換えない方がよいこともありますので、乗り換えるメリットおよびデメリットを把握して、自分に最適な電力会社を選びましょう。
メリット
新電力のメリットは主に以下の4つがあります。各新電力によって特典やセット割の種類が違いますので、ぜひ各会社を比較してみてください。
新電力のメリット | 備考 |
料金が安くなる可能性がある | ガスと電気、ネットと電気のセット割などを実施している会社が多い。 |
大手電力会社が母体である※1場合は不安なく、電気を利用できる | 大手電力会社の設備を存分に使用できるため、電気の供給が安定する。 |
お得な特典が提供されている | ポイントが還元されたり、アマゾンギフトカードがもらえたりする。 |
環境に優しい発電方式を利用可能 | 会社によっては風力、太陽光などの再生利用エネルギーによって発電された電気を使用できる。 |
※1,新電力の中には大手電力会社の子会社として設立した会社もある。
デメリット
次にデメリットを3つご紹介します。デメリットを把握することで「やっぱり乗り換えなければよかった…。」と後悔することがなくなりますので、しっかり押さえましょう。
新電力のデメリット | 備考 |
違約金が発生する可能性がある | 契約書に「一定期間内に解約すると違約金がかかる」と記載されている会社もある。 |
エネルギー供給状況によっては電気料金が大幅に上がることがある | 燃料費が高騰すると電気代も上昇する。新電力は子会社が多く、特に燃料費の高騰の影響を受けやすい。 |
状況によっては倒産する可能性がある | 燃料費の高騰によっては会社が赤字になり、倒産する可能性がある。 |
新電力のメリット・デメリットに関しては以下の記事により詳しく書いてありますので、もっと知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。
自分に合った新電力の選び方
「新電力に乗り換えたい!」と思って新電力について調べたら、想像以上に会社数が多いことに気が付きます。
どこの会社を選べばいいのかわからなくなりますよね。
では、実際のところ自分に合った新電力をどのように選べばよいのでしょうか。その判断項目は主に以下の3つがあります。
- 価格
- 供給エリア
- 支払い方法
詳しい内容は以下でご紹介しているので、それぞれの内容を確認してみてください。
価格
まず大事なのは「価格」です。同じように電力が供給されるなら、当然安くなった方がいいですよね。
新電力は大手に比べて、セット割や独自のキャンペーンを実施することで、電気料金を安くしているもしくは、よりお得に電気を使うことができる会社が多いです。
例えば、以下の新電力はこのようなセット割やキャンペーンを実施しています。
新電力 | セット割/キャンペーン |
ニチガス | 電気とガスのセット割(月200kWh以上使用で月300円割引) |
楽天でんき | 電気とガスのセット加入で最大3,000ポイントプレゼント |
eoでんき | 年間6,600円割引 |
ENEOSでんき | 2年以上の利用契約で電気料金割引(1kWhあたり0.2円割引) |
供給エリア
次に「供給エリア」です。自分に合った新電力が見つかったものの、その会社の電気供給エリアに自分の住んでいる場所が含まれていなかったら、そもそも契約できません。
新電力を調べる際は供給エリアに自分の居住地が含まれているかどうかを確認するようにしましょう。
支払い方法
最後に「支払い方法」です。大手電力会社の場合、支払い方法はクレジットカード、口座振替、コンビニ払いができます。
しかし、一部の新電力においてはクレジットカード払いにしか対応していません。
クレジットカードを持っていなかったり、口座振替の方がよかったりする方には適さないので、希望する支払い方法ができるか調べるようにしましょう。
新電力への乗り換えで価格を抑えるための3つの方法
新電力に乗り換えるなら、より電気料金を抑えたいですよね。
本章では新電力への乗り換えで価格を抑えるための方法を、以下3つご紹介します。
- 時間帯別プランで価格を抑える
- ガスと電気のセット契約で価格を抑える
- 電力会社独自のキャンペーンなどで割引を受ける
時間帯別プランで価格を抑える
まずは「時間帯別プラン」で電気料金を抑えましょう。新電力では電気料金プランが豊富であることが多く、中には時間帯別で電気料金が異なるプランもあります。
時間帯別プランで多いのは、皆が寝静まった23時ごろから朝起き始める7時頃までの料金が安く、そのほかの時間帯で高く設定されるケースです。
もし、新電力への乗り換えを考えている方が夜をメインに活動されている場合、時間帯別のプランを選択することで、電気料金をより抑えることができます。
もっと詳しい内容が知りたい方は以下の記事にてご紹介していますので、そちらをご覧ください。
ガスと電気のセット契約で価格を抑える
次に「ガスと電気のセット契約」で価格を抑える方法があります。先ほどもお伝えした通り、新電力はまだ大きい会社が少ないため、セット割や独自のキャンペーンを実施することで、契約数を増やしています。
セット割の中でもガスと電気のセット割は多いので、電気料金を抑えるためにセット割がある新電力を選択するのもいいでしょう。
もっと詳しい内容が知りたい方は以下の記事にてご紹介していますので、そちらをご覧ください。
電力会社独自のキャンペーンなどで割引を受ける
最後に「電力会社独自のキャンペーン」などで割引を受ける方法があります。
会社独自のポイントが付与され、商品と交換できたり、なじみ深い楽天ポイントやdポイントが付与されたりと契約する新電力によって得られる恩恵が異なります。
自分がどこの新電力と契約すれば一番メリットが大きいのかよく調べるようにしましょう。
もっと詳しい内容が知りたい方は以下の記事にてご紹介していますので、そちらをご覧ください。
希望する電力会社の供給エリアを確認する
新電力のメリットやデメリット、自分に合った新電力の選び方などご紹介してきました。
大分自分が合う新電力がどれかわかってきたころかと思います。「ここにしよう!」と思える新電力が見つかったかもしれません。
しかし、先ほどもお伝えしましたが、その会社の供給エリアにはちゃんと自分の居住地がありますか?
自分の居住地が供給エリアに含まれていなければ、どんなにその新電力が良くても契約することができません。新電力を調べる段階で確認しておきましょうね。
支払い方法が複数対応しているかどうかを確認する
自分の希望する新電力の支払い方法を今一度確認しましょう。自分がクレジットカードを持ていないのに、希望する新電力がクレジットカード支払いしか対応していないかもしれません。
その場合、電気料金を支払うためだけにクレジットカードの申し込みをしなければいけなくなります。
手間が増えるだけですので、支払い方法が複数あり、自分の希望する支払方法に対応しているかどうかを確認しましょう。
まとめ
2016年から開始した電力自由化によって電力市場に様々な会社が参入してきました。
そのような新電力は大手電力会社に比べて電気料金が安かったり、独自のキャンペーンがあることでお得になったりと様々なメリットがあります。
しかし、一方で供給エリアが全国区ではなかったり、燃料費の高騰によって電気代が安定しなかったりとデメリットもあります。
それらを加味した上で、新電力の方がメリットが大きいならば新電力へ乗り換えましょう。自分にはどの会社が適しているのかを考え、最適な電力会社を見つけてくださいね。