新電力の中には「時間帯別プラン」という電気料金プランを提供しているところがあります。一部時間帯の電気料金が安く設定されており、電気代の節約が期待できる魅力的なプランです。
とはいえ、これまで時間帯別プランを利用したことがない方は、「本当に得なの?」「いつ電気代が安くなるの?」と気になることも多いでしょう。
そこで今回は、時間帯別プランの特徴や注意点について詳しく解説します。おすすめの電力会社も紹介しますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/25439263?title=%E9%9B%BB%E6%B0%97%E4%BB%A3%E3%81%AE%E9%AB%98%E9%A8%B0%20%E7%9F%A5%E8%AD%98%E3%82%84%E7%B5%8C%E9%A8%93%E3%81%8C%E7%A9%8D%E3%81%BF%E4%B8%8A%E3%81%8C%E3%82%8B)
新電力の時間帯別プランの概要
一部の新電力が提供する時間帯別プランは、その名の通り時間帯によって電気料金が変わる変則的なプランです。
夜間をはじめ、特定の時間帯の電気料金が割安に設定されており、各々のライフスタイルに合ったプランを選ぶことで電気代の節約が期待できます。
しかし、時間帯別プランに切り替えた結果、電気代が高くなってしまうケースもあります。そのため、申し込む前にプランの特徴を把握しておくことが大切です。
時間帯別プランはいつ電気料金が安くなる?
プランごとに電気料金が安くなる時間帯は異なりますが、時間帯別プランのほとんどは「夜間」の電気料金が安く設定されています。
「日中は仕事で家を空ける」「昼間は家に誰もいない」という場合、時間帯別プランに切り替えることで電気代が安くなる可能性が高いです。
また、朝方や休日の電気料金がお得な時間帯別プランもあります。しかし、ごく一部の新電力しか提供していないため、夜間料金が安くなるプランと比べて選択肢は少ないです。
なぜ「夜間」の電気料金が安いの?
前述したように、多くの時間帯別プランは「夜間」の電気料金が安く設定されています。その理由は、他の時間帯と比べて夜間は電気の需要が低くなるからです。
新電力のほとんどは、発電設備を持つ事業者との取引やJPEX(日本卸電力取引所)を介して電気を調達しています。
電気の仕入れ価格は株式と同じで、需要が高ければ価格が上がり、低ければ価格が下がるのものです。
つまり、電気の需要が低くなる夜間は仕入れ価格が下がるため、私たち消費者にも安く電気を提供できるという訳です。
時間帯別プランを選ぶときのポイント
ここでは、時間帯別プランを選ぶときのポイントを解説します。特に意識すべきポイントは以下の2つです。
- ライフスタイルに合わせてプランを選ぶ
- 各時間帯の電気料金を確認する
ポイント①ライフスタイルに合わせてプランを選ぶ
時間帯別プランに切り替えて電気代を節約するためには、自身のライフスタイルに合わせてプランを選ぶことが重要です。
例えば、「日中は仕事で夜しか電気を使わない」という方がいたとします。その場合、夜間の電気料金が安い時間帯別プランを選ぶことで、電気代の節約が期待できるでしょう。
反対に、ライフスタイルに合っていないプランを選んでしまうと、高い確率で電気代が上がります。確実に電気代を節約するためには、自分の生活パターンに適したプランの見極めが必要です。
ライフスタイルに加えて、家電の消費電力や利用する時間帯をチェックしておくことも節約効果を高めるポイントの1つです。
ポイント②各時間帯の電気料金を確認する
各時間帯の電気料金をチェックすることも、時間帯別プランを選ぶ上でとても重要です。
時間帯別プランのほとんどは、特定の時間帯以外の電気料金が高く設定されています。そのため、一部時間帯の電気代を節約できたとしても、トータルで見れば割高になってしまう可能性があるのです。
しかし、あらかじめ各時間帯の電気料金を確認しておけば、電気代が高くなるリスクを抑えられます。電気を使うタイミングや使用量も調整しやすくなるので、結果として電気代の節約に繋がりやすいです。
実は損かも!?時間帯別プランの注意点
ここまでの内容からわかるように、新電力の時間帯別プランと契約すれば電気代の節約が期待できます。しかし、電気代が安くならないケースも多いので注意が必要です。
前述したように、時間帯別プランは特定の時間帯以外の電気料金が高く設定されています。そのため、「家にいる時間が長い」「時間帯を気にせずに電気を使う」という方は、電気代が高くなる可能性が高いです。
また、全国各地の原発が停止している今、以前ほど夜間の電気は余っていません。その影響もあり、現在の時間帯別プランは夜間の割引率が低くなっています。
以上の点から、時間帯別プランは「100%安くなるプラン」とは言い切れないため、申し込む前によく吟味することが大切です。
多くの電力会社のホームページでは「料金シミュレーション」ができます。
各社の電気料金を確認・比較するときに大変便利なので、ぜひ活用してみてください。
時間帯別プランを提供するおすすめの新電力を3社紹介
ここからは、時間帯別プランを提供するおすすめの新電力を紹介していきます。本記事で紹介するのは以下の3社です。
シン・エナジー | 夜間の電気代を節約したい方におすすめ |
---|---|
インデックスでんき | 夜間・休日の電気代を節約したい方におすすめ |
たのしいでんき | 朝方の電気代を節約したい方におすすめ |
今回は、様々なライフスタイルを考慮して「夜間」「休日」「朝方」の電気料金がお得な新電力をピックアップしました。
以下では、各社の時間帯別プランの特徴を解説していますので、ぜひ新電力選びの参考にしてみてください。
夜間の電気代がお得な新電力①シン・エナジー
シン・エナジーの基本情報 | |
運営会社 | シン・エナジー株式会社(旧:洸陽電機) |
おすすめプラン | 【夜】生活フィットプラン |
供給エリア | 北海道・離島を除く日本全国 |
シン・エナジーは、環境負荷が少ない再生可能エネルギー開発に力を入れている新電力です。
当社には「【夜】生活フィットプラン」という時間帯別プランがあり、22時〜翌8時までお得に電気が使えます。夜間に電気をよく使う方はもちろん、朝にまとめて家事を行う方にもおすすめのプランです。
また、新電力ではまだまだ少ない「沖縄電力エリア」への供給に対応しているのもポイント。「夜間の電気代を抑えたい」と考えている沖縄在住の方も要チェックです。
加えて、シン・エナジーは初期費用や解約手数料がかからないので、より気軽に利用できます。
シン・エナジーは、契約後に閲覧できるマイページで「ぴったりプラン診断」を見ることができます。
自分の生活スタイルに合わせて、どのプランが最適かを教えてくれるので、契約後にプランを見直したい時に便利です。
夜間・休日の電気代がお得な新電力②イデックスでんき
イデックスでんきの基本情報 | |
運営会社 | 株式会社新出光 |
おすすめプラン | 夜トクプラン |
供給エリア | 離島を除く九州電力エリア |
イデックスでんきは、ガソリンスタンドを運営する新出光がスタートさせた電力サービスです。
当社が提供する「夜トクプラン」は、22時〜翌8時までの電気料金が安く、さらに昼間の電力量料金が平日より休日の方が割安に設定されています。夜間の電気使用量が多い方やオール電化の方におすすめのプランです。
また、イデックスでんきは「ポイント還元サービス」や「契約継続割」など特典が充実しています。節約意識が高い方にとって、見逃せない電力会社の1つと言えるでしょう。
注意すべきポイントは、供給エリアが「九州電力エリア」のみとなっているところ。契約できる方は限定されますが、電気代の節約が見込めるおすすめの新電力です。
朝方の電気代がお得な新電力③たのしいでんき
たのしいでんきの基本情報 | |
運営会社 | HTBエナジー株式会社 |
おすすめプラン | ママトクプラン(朝ママトクコース) |
供給エリア | 沖縄を除く日本全国 |
たのしいでんきは、日本の電力会社のHTBエナジー株式会社が運営する新電力です。
当社には「ママトクプラン」という時間帯別プランがあり、「朝ママトクコース」を選択すると朝の6時〜8時まで従量料金が無料になります。(無料利用枠は月間電気使用量の16.6%まで)
朝方の電気代を節約できる数少ないプランなので、早朝から活動する方や朝の時間帯にまとめて家事をする方は要チェックです。
なお、無料の時間帯がある代わりに基本料金が割高に設定されているため、よく内容を確認してから申し込みましょう。
まとめ:新電力の時間帯別プランで電気代を節約しよう
今回は、新電力の時間帯別プランについて解説しました。改めて時間帯別プランのポイントを簡単にまとめてみます。
- 時間帯によって電気料金が変わるのが特徴
- 「夜間」の電気料金が割安に設定されていることが多い
- ライフスタイルに合わせて選べば電気代の節約が期待できる
- 特定の時間帯以外は電気料金が高くなるので注意
時間帯別プランは、自身のライフスタイルに合ったものを選ぶことで、電気代の節約が期待できます。本記事を読んだあなたなら、最適な時間帯別プランを選び出し、これまでよりも電気代を抑えられるでしょう。
前述したように、多くの電力会社のホームページでは「料金シミュレーション」ができるので、そちらも活用しながらベストな新電力を見つけてみてくださいね。