「日本人で借金をしている人は、どのぐらいいるんだろう。あと、一体何にお金を借りているんだろうか。オレも借金があるからちょっと気になる・・・。」
自分が借金をしていると、私たち日本人が何に借金をして、借金をしている人がどれくらいいるのか気になります。
この記事では、日本人が何に対して借金をするのかを紹介していきます。自分を見つめ直して、借金についてのあり方を考えるきっかけになれば、幸いです。
借金をしている日本人の割合
「金融庁- 貸金業者関係統計資料」によると、消費者金融から借金をしている人は20人に1人となっています。消費者金融の場合ですので、以下のような項目は含まれていません。
- クレジットカード
- 商品の分割払い
- 銀行のカードローン
私たちが買い物をする時に、クレジットカードでよく支払いをしたり、高い買い物をするときは分割払をしますよね。場合によっては、銀行のカードローンを使って買い物をします。
「日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関-各種統計データ(2019年時点)」によると、約1,100万人の日本人が借金をし、上記3つと住宅ローンなどを含め3人に1人は借金があると言われています。
私たち日本人にとって、借金は縁のない話ではなく、身近であることが感じられるのではないでしょうか。
日本人が借金をする理由
日本人が借金をしている理由が分かる、「金融庁委託調査 貸金業利用者に関する調査・研究<調査結果>(2017年のデータ)」があります。
「3年以内借入経験者(クレジットカード利用)」と「3年以内借入経験者(消費者金融利用)」の2つに分けて調査をしており、以下の実態がそれぞれ判明されました。
- 生活費が不足しているため(37.8%)
- 欲しいものを買うため(29%)
- 支払いの不足を補うため(21.8%)
- 生活費が不足しているため(38.2%)
- 欲しいものを買うため(25%)
- 遊ぶ金が不足しているため(19.9%)
私たち日本人の借金のイメージは、無駄使いや浪費のために借金をすると思いがちです。ところが、貧困のため生活費が不足しているから借金をしている人が多いです。
日本人は銀行のカードローンで借金をしがち
つい最近まで流行っていた「銀行系のカードローン」を利用していた人が多く、消費者金融を上回る勢いで日本人の借金利用者を伸ばしました。
一時期はテレビCMなどで広告をして、年収の50%を上回る借金ができることや、即日審査や即日融資ができることをアピールしていました。
2019年現在では、借金の利用限度額を年収の1/3にする銀行が増え、即日審査や即日融資も不可です。ですが消費者金融よりも金利が低く、利用限度額も高いため、利用している人が根強いです。
総量規制という、消費者金融は借入金額が年収の1/3に達した場合、お金を借りられない制限があります。
銀行系カードローンは2019年時点で総量規制がありません。銀行が自主規制として総量規制を行っているに限ります。
日本人はギャンブルで借金をしがち
ギャンブルでちょっとだけ遊ぶつもりが、いつのまにか借金をするまで手を染めてしまった。どんどんギャンブルにのめり込み依存症にまで発展しがちです。
ギャンブル依存症の疑いがある人数は、日本の国民全体の3.6%、約320万人もいるというデータもあります(厚生労働省2017年度の調査-日本経済新聞より)。
特に多いのがパチンコに依存する人で、ギャンブルをする人の約9割を占めます。
パチンコを打つためにカードローンに手をつけてしまい、気付いたらどんどん借金をしていた、という危険性があるので注意です。
住宅ローンも借金であることに日本人は気付かない
住宅ローンも借金の一つであることを、私たち日本人は見落としがちです。
「総務省 – 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況 – 平成29年(2017年)平均結果」によると、2人以上の世帯の借金の平均は517万円でした。517万円のうち、住宅ローンにあたる借金が9割を占めます。
517万円の借金は、借金がない人を含めた全ての平均値です。2人以上の世帯のうち勤労者世帯を見ると、借金の平均は794万円で、794万円の9割が住宅ローンという借金を背負っています。
住宅ローンを無理に組んで、破産してしまう世帯が後を絶ちません。自分は借金を背負って、家を買っていることを自覚しましょう。
奨学金も借金であることに日本人は気付かない
大学へ進学する際によく利用する奨学金も、借金と同じであることが、私たち日本人にはあまり認知されていません。
大学への進学に奨学金を利用している人の割合は、「JASSO -平成28年度学生生活調査結果 」によると48.9%で、日本人の大学生の約半分が奨学金を使っています。
奨学金のおおよその返済期間は、14年~16年が目安であると言われ、大学を卒業し社会人として働いている時にも返済をしなくてはいけないリスクが発生します。
奨学金は、「学生の進学を支援する」という慈善事業的な目的がありますが、お金を借りて大学へ行くことには変わりありません。借金をしているという自覚が必要です。
携帯電話の本体を分割で買うことも借金
意外と私たち日本人が気付かないのが、携帯電話の本体を分割払いで買った場合も、借金になるということです。スマホを買うときは一括よりも分割で買うことが多いですよね。
お金を借りているワケでもないのに何で?と思うかもしれませんが、携帯電話の本体を分割で買うときに、「割賦契約」を結びます。その契約が、割賦販売法が定める「個別信用購入あっせん契約」に当たるからです。
もし携帯電話の分割払いを滞納してしまうと、信用情報機関のブラックリスト入りをしてしまい、お金を借りられなくなります。
携帯電話の本体を分割払いで買うときは、自分は借金をするのと同じになると認識し、滞りなく返済できるのかよく考えましょう。
海外の借金のイメージはどうなのか
ここまで、日本人が何に借金をしているのかを紹介しました。私たち日本人は、借金と聞くとどうしても負のイメージを抱きがちですよね。
一方で海外はどうかというと、日本人とは異なり「上手く付き合っていくもの」という認識が強いです。
海外は日本よりも金融教育が進んでおり、借金は生活を豊かにしていく手段の一つとして使われています。
借金を有効活用する方法を身につけるために、借金の仕組みについての教育が徹底されています。特に、イギリスとアメリカは金融教育の先進国として名高いです。
日本人にとって借金は悪なのか?
海外では借金を「上手く付き合っていくもの」というプラスのイメージであることが分かりました。果たして、借金は悪いことなのでしょうか。
確かに、ギャンブルなどの浪費に使うための借金はマイナスの方法でしょう。ですが、自分の知識に投資することや、企業が事業を拡大させるための借金はプラスの方法です。
一概に「借金=悪い」と一括りにしてしまうのは疑問です。正しい借金をすれば、自分や社会をより良く導ける可能性が広がります。
まとめ
ここまで、借金をしている日本人の割合や何に対して借金をするか、海外の借金のイメージなどをお伝えしました。まとめますと以下のようになります。
- 約1,100万人の日本人が借金をしている。消費者金融利用者は20人に1人。住宅ローンなどを含めると3人に1人。
- 借金をする主な理由は、生活費に困っているからがトップ。
- 銀行系のカードローンで借金をしがち。
- ギャンブルで借金をしがち。特にパチンコに依存する割合が9割。
- 住宅を買う時に借金をしがち。2人以上の世帯の借金で、住宅ローンの割合が9割。
- 大学生の約半分が奨学金という借金を利用する。
- 携帯電話の本体を分割払いで買うことも借金なので、多くの人が借金をしている。
- 海外の借金のイメージはプラス思考。日本のイメージはマイナス思考。
日本人の借金は意外と身近に溢れていて、誰でも借金をしている可能性があるのがよく分かります。住宅ローンや奨学金なども立派な借金であることを見落としがちです。
私たち日本人は借金に対して悪いイメージを抱きがちですが、正しい付き合い方を知れば、自分の未来を切り開く手段にもなります。
借金に対して1つでも心当たりのある方は、自分の借りている借金がどんな目的なのかなどを、1度見つめ直してはいかがでしょうか。
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