あなたが組んでいるローンを効率的に返済したいですよね?「ローンの利息が痛い」「返済期間が長い」などローンに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
実は、繰り上げ返済をすることによってローンを効率的に返済することが可能となります。
この記事では、ローンを効率的に返済できる繰り上げ返済について詳しく説明していきます。
ローンを効率的に返済できる繰り上げ返済について、詳しく知りたい方はぜひこの記事を読んでください。
ローンの返済を前倒しにできる繰上返済とは
繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別に借入額の一部を返済することです。毎月の返済では返済額から利息が引かれますが、繰り上げ返済は返済分がすべて元金の返済にあてられます。
繰り上げ返済をすることで、ローンの返済期間を少なくしたり、利息の負担を少なくすることが可能になります。
繰り上げ返済には、「期間短縮型」「返済額軽減型」の2つがあります。それぞれの繰り上げ返済がどのような仕組みになっているのか、以下で見ていきましょう。
ローンの返済期間を前倒しにできる期間短縮型の繰上げ返済
期間短縮型とは、月々の返済額は変えずに返済期間を短くする繰り上げ返済のことです。繰り上げ返済を行う人の多くが、この期間短縮型を選択します。
繰り上げ返済により、返済した元金分の期間だけ返済を短くすることができます。また、返済期間が短くなった分の利息は支払う必要がなくなります。
毎月の返済額が2万円だとします。繰り上げ返済により、10万円を追加で返済したとしましょう。すると、5か月間の返済期間が短縮され、その間に支払う予定であった利息の支払いがなくなります。
ローンの返済額を減額できる返済額軽減型の繰上返済
返済額軽減型とは、返済期短間は短縮されず、毎月の返済額を減額する返済方法です。
返済期間は短縮できず、期間短縮型と比べてカットできる利息は少額ですが、毎月の返済額を減らすことができます。毎月の返済額を減らすことができるので、毎月の負担が軽減できます。
多くの金融機関は、繰り上げ返済を行うにあたって期間短縮型か返済額軽減型かを選択できますが、まれに期間短縮型のみしか行えない金融機関がありますので注意してください。
期間短縮型のメリット・デメリット
繰り上げ返済を行う際に、期間短縮型を選択するメリットとデメリットを見ていきましょう。
期間短縮型を選択するメリット
期間短縮型を選択するメリットとしては、以下の2つがあります。
- 返済期間を短縮できる
- 利息を大きくカットできる
期間短縮型を選択することによって返済期間を短縮できるので、より早くローンを完済することができます。
また、利息を大きくカットできるので、最終的な返済額を減らすことができお得です。
期間短縮型を選択するデメリット
期間短縮型を選択するデメリットは、毎月の返済額が軽減できないことです。
毎月の返済額が変わらないので、生活の負担が軽くなることはありません。
返済額軽減型のメリット・デメリット
繰り上げ返済を行う際に、返済額軽減型を選択するメリット・デメリットを見ていきましょう。
返済額軽減型を選択するメリット
返済額軽減型を選択するメリットは毎月の支払額を軽減できることです。
毎月の支払いを軽減できるので、生活の負担を軽くすることができます。お子さんが成長するなどの、毎月の出費が大きくなるようなことがあっても生活が苦しくなることを防ぐことができます。
返済額軽減型を選択するデメリット
返済額軽減型を選択した時のデメリットは、以下の2つとなります。
- 利息はあまりカットできない
- 支払期間の短縮はできない
期間短縮型と比べてカットできる利息額は少額となってしまうので、短期短縮型を選択した時と比較すると損をしてしまいます。
また、支払い期間を短縮することはできないので、完済までにローンを組んだ時の予定通りの時間がかかってまいます。
ローンを前倒しにする繰り上げ返済のポイント
ローンの繰り上げ返済を行う上で、以下の2つがポイントとなります。
- 金利が高いほど利息をカットできる
- 残高が多いほど利息をカットできる
金利が高いほど利息をカットできる
金利が高いほど、繰り上げ返済をした際にカットできる利息が多くなります。
金利が高いほうが繰り上げ返済で多くの利息をカットすることはできますが、ローンを組むのであれば金利は低いほうが良いです。
繰り上げ返済のために金利が高いローンを組むようなことはやめましょう。
残高が多いほど利息をカットできる
残高が多いほどより多くの利息をカットできます。繰り上げ返済を行うのであれば、残高が多いうちが狙いめです。
ローンを前倒しにする繰り上げ返済のシミュレーション
借入額1000万円、当初返済期間30年、金利3%として、繰り上げ返済を行った場合と行わなかった場合を比較してみます。
繰り上げ返済を行わなかった時
毎月返済額 | 42,160円 |
総返済額 | 15,776,000円 |
返済期間 | 30年 |
繰り上げ返済(期間短縮型)をした時
毎月返済額 | 42,160円 |
総返済額 | 14,188,917円 |
返済期間 | 26年1か月 |
繰り上げ返済を行ったことによって、総返済額が100万円近く減額され、返済期間が3年と11か月短縮されました。
ローンを前倒しにする繰り上げ返済をするときの注意点
繰り上げ返済をするときの注意点として、最低でも3か月分の生活費は貯金しておくことを忘れないでください。
繰り上げ返済をすることで、利息をカットできたり返済期間を短縮できたりするので、回せるお金をすべて繰り上げ返済にまわしてしまおうと考えるかもしれません。
しかし、無計画に繰り上げ返済を行うことはおすすめできません。貯金をせずに繰上げ返済をしすぎてしまうと、急な出費に対応できなくなってしまいます。
いざという時にお金がなかったり、生活が苦しくなってしまわぬよう、最低3か月分の生活費は貯金しておくようにしましょう。
繰り上げ返済を行うベストなタイミング
繰り上げ返済を行うにあたり損をしないために、以下の2つを覚えておいてください。
- とにかく早いタイミングが良い
- 住宅控除ローンを考慮して10年が経過してからでもよい
繰り上げ返済を行うのであれば、とにかく早いタイミングが良いです。時間がたてばたつほど、残高が減っていくため繰り上げ返済による恩恵が小さくなってしまいます。
また、住宅ローン控除も考慮して繰り上げ返済を行うのも1つの手です。
住宅ローン控除とは、10年間、毎年年末時点でのローン残高の1%が控除される制度のことです。
住宅ローンの残高を減らしてしまうと、控除される額が減少してしまいます。控除の減額を考えると、10年が経過してから繰り上げ返済を行うのも、1つの手段です。
早い段階での繰り上げ返済による利息カットと、10年待って住宅ローンの控除を受けてからの繰り上げ返済のどちらがお得か見極めて利用してください。
ローンを前倒しにする繰り上げ返済について まとめ
いかがでしたでしょうか。最後に、これまでの内容をまとめておさらいしましょう。
- 繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別に借入額の一部を返済すること
- 繰り上げ返済には、「期間短縮型」「返済額軽減型」の2つがある
- 期間短縮型とは、月々の返済額は変えずに返済期間を短くする繰り上げ返済のこと
- 返済額軽減型とは、返済期短間は短縮されず、毎月の返済額を減額する返済
- 期間短縮型のメリットは、利息を大きくカットでき、返済期間を短縮できること
- 返済額軽減型のメリットは、毎月の返済額を減額できること
- 繰り上げ返済を行うとしても、最低3か月分の生活費は貯金しておく
- 早いタイミングでの繰り上げ返済を行うのがお得
ローンを繰り上げ返済することは多くのメリットがありますが、計画的に行わないと逆に生活を困窮させる原因となってしまうので気を付けてください。