リボルビング返済をしたことがありますか?リボルビング返済は便利である一方、誤った使い方をしてしまうと借金地獄に陥ってしまうとても危険なものです。
この記事では、リボルビング返済について以下のことを記載していきます。
- リボルビング返済とは
- リボルビング返済のメリット・デメリット
- リボルビング返済のシミュレーション
- リボルビング返済を行う注意点
- クレジットカードのリボルビング払いとの比較
- リボルビング返済が苦しくなった時の対処法
リボルビング返済を行っている方、リボルビング返済についてよくわかっていない方はぜひこの記事を読んでいってください。
リボ返済とリボルビング返済はまったく同じものとして用いられます。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/268580?title=%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%A8%E6%95%B0%E5%AD%97)
カードローンの返済方法
カードローンの返済方法は、以下の3つから選択できることが多いです。
- 元金均等返済
- 元利均等返済
- 残高スライド式リボルビング返済
元金均等返済
元利均等返済とは、返済額(元金+利息)のうち元金を均一に返済する方法です。
返済当初は元金が多いため、利息額も大きくなり返済額が大きくなります。
返済を進めるにつれて利息額が小さくなり、毎月の返済額は小さくなっていきます。
元金均等返済は、他の返済方法に比べて元金を早く減らすことができます。そのため、返済総額も他の返済方法に比べると少なくて済む返済方法です。
ですが、初期の返済額が大きく負担がかかることを考慮しないと、返済が苦しくなってしまう可能性があります。
元利均等返済
元利均等返済とは、返済額(元金+利息)が均一である支払い方法です。
返済開始当初は残高が多いため、それに伴って利息も多めになりますが、その分元金の支払いを少なくして、支払額を一定に保ちます。
返済を進めていくと元金が少なくなってくるので、利息が減り、元金にあてられる支払が多くなります。
残高スライドリボルビング返済
残高スライドリボルビング払いとは、今後返済しなければならない借入残高に応じて、決められた最低返済額以上を継続的に支払う方法です。月々の最低返済額のことをミニマムペイメントと呼びます。
残高が多ければミニマムペイントは多くなり、残高が減るにつれてミニマムペイントは少なくなっていきます。逆に、新たな借入により、残高が増えればミニマムペイントは多くなります。
カードローンのリボルビング返済の仕組み
リボルビング返済の利息の算出方法と、支払い方法を詳しく見ていきましょう。
利息の算出
カードローンでお金を借りて、リボルビング返済を選択した時に、一か月でかかる利息は以下の計算式で算出できます。
- 利用残高×年利÷365(1年間)×30(1か月間)=1か月で発生する利息
カードローンで10万円を借りたと仮定します。年利を15%として1か月で発生する利息を求めると、
- 100000×0.15÷365×30=1233円
よって、上の条件の場合、1か月の利息額は1233円と求められました。
リボルビング返済の仕組み
リボルビング返済の支払いについて詳しく見ていきましょう。リボルビング返済では、毎月の支払額から利息が引かれ、残りのお金が元金の返済にあてられます。
- 支払額ー利息額=元金の返済
先ほどと同じ条件(10万の借入、年利15%)で1か月の返済について計算してみましょう。なお、毎月の返済額は3000円と仮定します。
この条件だと1か月の利息は1233円と算出されたので、元金へあてられる返済額は、
- 3000-1233=1767
よって、支払った3000円のうち、1767円が元金の返済にあてられる金額だと分かりました。
リボルビング返済のメリット
リボルビング返済を利用するメリットとしては以下の2つがあります。
- 毎月の支払いを抑えられる
- 家計の管理がしやすい
毎月の支払いを低く抑えられる
借金の返済にまわせるお金が少なくても、ミニマムペイントだけ支払えばよいので、毎月の支払いを低く抑えることができます。
家計の管理がしやすい
残高によって返済額が定められているので、毎月の返済額を事前に知ることができます。そのため、家計の管理がしやすくなります。
リボルビング返済のデメリット
リボルビング返済を行うデメリットとしては以下の2つとなります。
- 残高が多いと利息が高い
- 支払いが長引くことがある
残高が多いと利息が高い
残高が多いと利息額も大きくなります。そのため、多くの利息を支払わなければいけなくなってしまいます。
支払いが長引くことがある
毎月、ミニマムペイントを支払っているだけでは、なかなか残高を減らすことができません。そのため、借金を完済するのに時間がかかってしまいがちです。
リボルビング返済のシミュレーション
借入額が10万円の時と50万円のときでリボルビング返済を行ったときの結果を見ていきましょう。年利は15%と仮定します。残高に応じた返済額は以下のように設定しました。
残高 | 返済額 |
10万円以下 | 3000円 |
10万円以下20万円以上 | 6000円 |
以降10万円毎の加算額 | 3000円 |
借入額10万円
支払総額 | 利息額 | 支払回数 |
130139円 | 30139円 | 44回 |
借入額50万円
支払総額 | 利息額 | 支払回数 |
776549円 | 276549円 | 112回 |
借入額の違いによる比較
上の結果を見ると、借入額が多ければ多いほど、支払い期間は長くなり、利息の総額も多くなることが分かります。
カードローンのリボ返済をするときの注意点
カードローンでリボルビング返済を行う場合は以下の2つに注意するようにしてください。
- 借りすぎない
- 無計画に借りない
借りすぎない
必要以上に借りてしまうと、余計に利息を払うことになってしまいます。
また、返済期間も長くなってしまうので借入は必要最小限にすることをおすすめします。
無計画に借りない
無計画に借入を行うと、毎月の返済に追われたり、返済がなかなか終わらなくなってしまいます。借入を行うのは返済計画を立ててからにしましょう。
カードローンとクレジットカードはどっちがいいか
カードローンのリボルビング返済と、クレジットカードのリボルビング払いはどちらを利用したほうがお得なのでしょうか。
カードローンを利用したリボルビング返済が良い場合と、クレジットカードを利用したリボルビング払いが良い場合をそれぞれ見ていきましょう。
カードローンのリボルビング返済が良い場合
- すでにカードローンで借入をしているとき
- 借りたい額が大きいとき
すでにカードローンで借入を行っている場合は、クレジットカードは利用せず、追加で借入を行うことが良いでしょう。
カードローンとクレジットカードの両方を利用してしまうと、それぞれで利息と金利手数料を払うことになり、損をしてしまいます。
また、借りたい額が大きいときはカードローンを利用することをおすすめします。カードローンは借りる額が大きくなればなるほど、年利が低くなるからです。
クレカのリボルビング払いが良い場合
- すでにクレカでリボルビング払いをしているとき
すでにクレジットカードのリボルビング払いを行っている場合は、カードローンは利用せず、クレジットカードを再度利用するのがよいでしょう。
クレジットカードとカードローンの両方を使うことになるのは避けるべきです。
どちらでも良い場合
- 使いたい金額が小さいとき
- カードローンもクレジットカードも利用してない場合
使いたい金額が小さい場合と、カードローンもクレジットカードも利用していない場合であればどちらの方法でもよいでしょう。
カードローンのリボルビング返済で損をしないために
カードローンのリボルビング返済を行うにあたって損をしない方法を3つ紹介します。
- 毎月の支払額を多めに設定する
- 追加返済を行う
- 複数の金融機関から借り入れを行わない
毎月の支払額を多めに設定する
毎月の支払額が少ないと、残高にあてられる金額が少なくなってしまい、なかなか返済が終わらなくなってしまいます。
そのため、毎月の返済額を多めに設定するようにしましょう。返済額を多めに設定することで返済期間の短縮、利息額の減額ができます。
追加返済を行う
毎月の返済とは別に追加返済を行うことができます。追加返済で支払った分は、全額元金の返済にあてられます。お金に余裕ができたら追加返済を行うとよいでしょう。
複数の金融機関からの借り入れを行わない
複数の金融機関から借り入れをするのはやめましょう。それぞれの金融機関に利息を払うことになってしまい損をしてしまいます。借入を行う金融機関は1つに絞るようにしてください。
カードローンのリボルビング返済が苦しくなったら
カードローンのリボルビング返済が苦しくなったら債務整理を行うという手があります。債務整理を行うことで借金を減額したり、返済義務を放棄したりできます。
ここでは、主に行われる債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)の3つを紹介します。
任意整理
任意整理とは債権者と債務者が話し合いによって借金を決めなおすことです。債務者の代わりに弁護士や司法書士が話し合いを行います。
任意整理を行うと将来発生する利息をカットしたり、返済期限を延期してもらうことができますが、任意整理を行うと信用情報に登録されてしまい、借入やクレジットカードの作成が5年間できなくなってしまいます。
任意整理は手軽に行えてデメリットも少ないので、債務整理の中で最も利用されている方法です。
個人再生
個人再生とは、裁判所を通して借金を減額することができる制度です。
個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2つがあります。
小規模個人再生はサラリーマン、給与所得者等再生は事業主が行うものだと区別してください。
小規模個人再生を行うと最低弁済額と所有する財産の総額の金額が多いほうを返済額とします。最低弁済額については以下の表をご覧ください。
借金総額 | 最低弁済額 |
0~100万円 | 全額 |
100万円~500万円 | 100万円 |
500万円~1500万円 | 借金総額の5分の1 |
1500万円~3000万円 | 300万円 |
3000万円~5000万円 | 借金総額の10分の1 |
個人再生を行うと信用情報に登録されて5年間借入、クレジットカードの作成が行えなくなります。また、住所氏名が官報という国が発行する機関誌に掲載されてしまいます。
自己破産
自己破産を行うと借金の支払い義務を放棄できます。一方で、自己破産には以下のような多くのデメリットも存在します。
- 信用情報に登録されて10年間借入、クレジットカードの作成が不可
- 官報に掲載される
- 一部の職業・資格が制限される
- 裁判所が定める一定状の財産を没収される
カードローンのリボルビング返済について まとめ
いかがでしたでしょうか。最後にカードローンのリボルビング返済についてまとめておさらいをしましょう。
- リボルビング返済とは、毎月の支払額を決めることができる支払方法
- リボルビング返済のメリットは「毎月の支払いを抑えられえる」「家計の管理がしやすい」の2点
- リボルビング返済のデメリットは「残高が多いと利息が高い」「支払いが長引くことがある」の2点
- リボルビング返済を行う際の注意点は「借りすぎない」「無計画に借りない」の2点
- カードローンのリボルビング返済とクレジットカードのリボルビング払いを上手に使い分ける
- 返済が苦しくなったら債務整理を行うのも1つの手
カードローンのリボルビング返済はとても便利ですが、1歩間違えると借金地獄に陥ってしまいます。無計画に利用するのではなく、上手に利用するようにしましょう。