仮想通貨の管理方法の中でも、抜群の安全性を誇るハードウェアウォレット。使ってみたいけど、使い勝手はどうなのかよく分からないという人もいるでしょう。
そこでこの記事では、ハードウェアウォレットで仮想通貨を管理するメリットデメリットや、おすすめハードウェアウォレット2つを紹介していきます。
実際に使う上で気を付けるべきことについても触れているので、参考にしてくださいね。
仮想通貨のハードウェアウォレットとは?
仮想通貨はデータとして存在する通貨なので、データを管理するウォレットが必要となります。その中の1つがハードウォレットです。
ハードウォレットは、USB端末などに仮想通貨を保存しておく方法です。写真や動画などを保存する普通のUSB端末とは違い、仮想通貨専用の機能がついたUSB端末を使用します。
インターネットから隔離して保存ができるので安全性が高いのが特徴です。ただし、すぐに決済や取引に使うことができず、端末が少し高価なのがデメリットです。
仮想通貨にはハードウェアウォレット以外にも管理方法がある
仮想通貨の管理方法はハードウェアウォレット以外にも4つあります。違う管理方法も合わせて知っておくと、ハードウェアウォレットの特徴がよく分かるので、確認しておいてくださいね。
仮想通貨の管理方法は全部で5つありますが、ハードウェアウォレットはすでに紹介したのでここでは省略します。
ウェブウォレット
ウェブウォレットは、インターネット上で仮想通貨を管理する方法です。IDやパスワードを登録するだけの簡単操作で始められて、ネット環境さえあればいつでもどこでも管理することができます。
デスクトップウォレット
デスクトップウォレットは、自分のパソコン上で仮想通貨を管理する方法です。パソコンがあればいつでも管理でき、取引も行いやすいのが特徴です。
その反面、パソコンのウイルス対策などは自分で行う必要があるため、安全性の確保に手間やお金がかかってしまいます。
モバイルウォレット
モバイルウォレットは、スマートフォンのアプリケーションで仮想通貨を管理する方法です。スマートフォンさえあればいつでも管理できますし、決済や取引にも使うことができます。
しかし、インターネットに接続しているので安全性には注意する必要があります。
ペーパーウォレット
ペーパーウォレットは、仮想通貨にアクセスするための情報を紙に印刷して保管する方法です。インターネットから隔離しているので、ハッキングのリスクがありません。
ただし、紙を紛失すると仮想通貨にアクセスできなくなりますし、決済や取引に使う場合はデジタルデータに変換する必要があるので手間がかかります。
仮想通貨をハードウェアウォレットで管理するメリット
前章でハードウェアウォレット以外の仮想通貨を管理する方法を紹介しました。他のウォレットの特徴を知ったうえで、さらにハードウェアウォレットについて知っていきましょう。
ここでは、ハードウェアウォレットで仮想通貨を管理するメリット2つについて紹介していきます。
安全性が高い
ハードウェアウォレットは、インターネットから隔離した状態で仮想通貨を保存できるため、ハッキングやフィッシング詐欺の心配がありません。
そのため、インターネット上での管理が不安な人や、たくさんの仮想通貨を管理する必要がある人におすすめです。
対応通貨が多い
ハードウェアウォレットは、対応している仮想通貨の数が多いのがメリットです。自分が扱いたい通貨が対応していなかったら、そもそも利用できませんからね。
また、複数の仮想通貨を扱う人も、一度に管理ができるので手間がなく便利ですよ。
仮想通貨をハードウェアウォレットで管理するデメリット
ここでは、ハードウェアウォレットで仮想通貨を管理するデメリットを紹介していきます。デメリットは全部で2つあります。
値段が高い
ハードウェアウォレットは、仮想通貨専用の端末を使いますが、端末は1つ1万円ほどと、少し高価なのがデメリットです。
初期費用がかかるので、「お試しで仮想通貨を扱ってみたい」という人には向きません。
すぐに取引できない
ハードウェアウォレットはインターネットから隔離して仮想通貨を管理するため、仮想通貨をすぐに決済や取引に使うことができません。
取引や決済をする場合は、一度インターネット上にデータを送ってからでないと利用できないので、手間がかかります。
取引や決済にすぐ使いたい人はウェブウォレットなどのネットに繋がっているウォレット(ホットウォレット)を使うといいでしょう。
ホットウォレットとは、インターネットに繋がっているウォレットのことです。
ウェブウォレット、モバイルウォレット、デスクトップウォレットの3つが、ホットウォレットに当たります。
ハードウェアウォレットはこうやって使え!
ここまで紹介してきたように、ハードウェアウォレットは、安全性が高く、取引や決済にすぐ使うことができないという特徴を持っています。
そのため、すぐには使わない仮想通貨を長期間保存するのに向いています。すぐに使いたい仮想通貨は、ウェブウォレットやモバイルウォレットに入れておくと便利ですよ。
日本円で考えると、すぐに使わないお金を銀行に預けておいて、すぐ使うお金は財布で持ち歩くイメージです。ハードウェアウォレットとホットウォレットを使い分けると良いですよ。
仮想通貨を管理するハードウェアウォレットの仕組み
ハードウェアウォレットは仮想通貨を管理するためのものですが、ハードウェアウォレット自体に仮想通貨が入っているわけではありません。
ハードウェアウォレットには、仮想通貨のデータにアクセスするために必要な秘密キーと呼ばれるものが、暗号化されて入っているのです。
秘密キーは誰にも教えてはいけません。秘密キーを知られてしまうと、仮想通貨を盗られてしまうからです。ハードウェアウォレットを盗まれなくても、秘密キーが洩れてしまうと仮想通貨も盗まれてしまいます。
「送金や受金に必要だから教えて」と言われても教える必要はありません。送受金に必要なのは、秘密キーではなく公開キーと呼ばれるものなので、混同しないようにしてくださいね。
仮想通貨をハードウェアウォレットで管理する時に気を付けること
前章で秘密キーを誰かに教えてはいけない、ということを紹介しましたが、他にも気を付けるべきことが2つあります。安全に仮想通貨を管理するために大切なことなので、きちんと確認しておいてくださいね。
新品を買う
ハードウェアウォレットは新品を買うようにしてください。フリマアプリなどで安く販売されているケースもありますが、安全性から考えるとリスクがあるので避けましょう。
過去には、すでに秘密キーを設定済みのハードウェアウォレットが販売される詐欺が起こりました。販売者が秘密キーを知っているハードウェアウォレットをばらまいたのです。
そのハードウェアウォレットを購入した人がウォレットに仮想通貨を紐づけると、販売者はその仮想通貨にアクセスして盗みました。
こういった被害を避けるためにも、きちんと公式サイトや電気屋さんなどから新品のハードウェアウォレットを購入してください。
紛失しない
ハードウェアウォレットを紛失してしまうと、仮想通貨にアクセスすることができなくなってしまいます。ハードウェアウォレットは小型で持ち運びに便利ですが、その分なくしやすいという側面もあります。
紛失しないようにきちんと収納場所を決めておくといいでしょう。また、水に濡れたり衝撃を受けたりして故障した場合も、仮想通貨にアクセスできなくなるので注意してください。
おすすめハードウェアウォレット①Ledger Nano S
ハードウェアウォレットの一番のおすすめは「Ledger Nano S」(レジャーナノエス)です。
Ledger Nano Sは、世界で10万人以上が利用している一番人気のハードウェアウォレットで、9,000円ほどです。
Ledger Nano Sは日本語対応もしているので、安心して使うことができますよ。また、紛失した時でも、新しく購入しなおしてデータを復元するための設定をすると、仮想通貨にアクセスできます。
ハードウェアウォレットで何を選んだらよいのか迷っている人は、Ledger Nano Sを購入すれば間違いありませんよ。ヤマダ電機やヨドバシカメラなどでも購入可能です。
おすすめハードウェアウォレット②Trezor Model T
次におすすめするのは、「Trezor Model T」(トレザーモデルティー)です。Trezor Model Tは、18,000円ほどで、これ一台あれば500種類以上の仮想通貨を扱うことができます。
ただ、Trezor Model Tは日本語対応していないので、英語などができない場合や、仮想通貨の扱いになれていない場合は操作が難しいでしょう。
多くの仮想通貨を扱いたい人や、仮想通貨上級者向けのハードウェアウォレットです。
Trezor Model Tの価格は、ユーロで決められているため、日本円での購入は価格が変動します。
まとめ
ハードウェアウォレットについて、メリットデメリット、使う際に気を付けるべきこと、おすすめハードウェアウォレット2つを紹介しました。
ハードウェアウォレットは、たくさんの仮想通貨を保存したい人に向いてる管理方法です。取引をしたり決済に利用したい人は、インターネットに接続しているホットウォレットを合わせて使うと良いでしょう。
この記事を参考にして、自分にあった仮想通貨の管理方法を見つけてみてくださいね。