電力会社の切り替えを検討しているあなたは、「新電力はやばい」という情報を見て不安になっているのではないでしょうか。
とはいえ、近年は電気料金が値上がりしているため、できるなら新電力に切り替えて電気代を節約したいですよね。
そこで今回は、新電力がやばいと言われる理由や電力会社の選び方について解説します。安心度が高いおすすめの電力会社も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくだい。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/photos/lamp-bulb-)
新電力は本当にやばい?噂の真相を解説
2016年の電力自由化以降、多くの企業が電気事業に参入し、私たち消費者は電力会社を自由に選べるようになりました。
電気料金の節約が期待できる新電力ですが、燃料価格が高騰している昨今、「新電力はやばい」と噂されています。このような噂が立っている主な理由は以下の通りです。
- 撤退・倒産が相次いでいるため
- 値上げをする企業が現れたため
2020年末以降、断続的に電力の市場価格が高騰しています。そのあおりを受け、撤退・倒産や値上げをする電力会社が増えたため、「新電力はやばい」と言われているのです。
以下では、噂の真相について詳しく解説していますので、さっそく見ていきましょう。
やばいと噂される理由①撤退・倒産が相次いでいるため
新電力がやばいと言われる主な理由として、電力会社の相次ぐ撤退・倒産が挙げられます。
2021年に登録のあった新電力706社のうち、2022年11月時点で事業からの撤退や倒産・廃業となった会社数は以下の通りです。
新電力の事業撤退動向 | |
電力小売事業からの撤退 | 33社 |
倒産・廃業 | 22社 |
契約停止 | 91社 |
(参考:https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p221202.pdf)
新電力の採算が悪化している原因の1つは、電力調達価格の高騰です。多くの新電力は発電設備を所有しておらず、日本卸電力取引所(JEPX)から電力を調達してきました。
しかし、大寒波による電力不足やウクライナ情勢などの影響で燃料価格が高騰。その結果、電力の取引価格が高値となり、撤退・倒産する新電力が増えてしまったのです。
なお、採算が悪化しているのは新電力だけではありません。東京電力をはじめとする大手電力会社9社も、燃料価格の高騰を受けて2022年度上半期(4〜9月期)決算は最終赤字を計上しています。
やばいと噂される理由②値上げをする企業が現れたため
急激な電力調達価格の高騰に伴い、多くの新電力が電気料金の値上げに踏み切っています。
具体的には、電気料金の単価の値上げや燃料費調整額(燃料価格の変動に対応するための調整額)の上限撤廃など、各社で値上げの仕方は様々です。
企業からすれば利益を出すために値上げをするのは自然なことですが、その状況を見て「新電力はやばい」と感じている消費者も少なくありません。
なお、一部の大手電力会社も電気料金の値上げや燃料費調整額の上限撤廃を進めています。上記の点から、「新電力だけが値上げしている」という情報は間違いと言えるでしょう。
契約中の新電力が撤退・倒産したらやばい?
新電力に撤退・倒産リスクがあるのは事実ですが、過度に心配する必要はありません。
というのも、契約中の電力会社が撤退・倒産した場合、大手電力会社が代わりに電気を供給してくれるからです。
また、電力会社が撤退・倒産するときは、契約解除を行う15日前までに需要家へ通知するようになっています。
「急に電気が使えなくなる」ということはないですし、前もって事業停止の案内と他社への切り替えを促す連絡をしてくれるため、初めての方も安心して利用できるでしょう。
新電力の選び方!やばい電力会社を避ける3つのコツ
せっかく新電力に切り替えるなら、できるだけ安心かつお得な電力会社と契約したいところですよね。
ここでは、新電力を選ぶときの3つのコツを紹介します。以下のポイントを意識すれば、より良い電力会社を選ぶことが可能です。
- 電気料金をチェックする
- 違約金の有無を確認する
- 運営会社について調べる
新電力選びのポイント①電気料金をチェックする
前述したように、近年は電気料金を値上げする電力会社が増えています。
そのため、何となく契約先を選んでしまうと、返って電気代が高くなってしまう場合があるので注意が必要です。
なお、電気料金は「基本料金」「電力量料金」「燃料費調整額」「再エネ賦課金(再エネルギー発電促進賦課金)」という4つの料金から構成されています。
再エネ賦課金に関しては、どの電力会社を選んでも負担金額が同じなので、その他3つの料金を比較して契約先を選びましょう。
新電力の中にはセット割引やポイント還元など「特典付きプラン」を提供しているところもあります。
電気料金があまり安くなくても、特典を含めることでお得になるケースがあるので、総合的に判断することが大切です。
新電力選びのポイント②違約金の有無を確認する
電力の市場価格が高騰していることから、今後も電気料金が値上がりする可能性はあるでしょう。
もし契約中の電力会社が値上げに踏み切った場合、他社へ切り替えた方がお得になるかもしれません。
しかし、解約するときに違約金がかかると、他の電力会社に変えづらくなるものです。新電力と契約する際は、電気料金と併せて違約金の有無も確認しておきましょう。
新電力選びのポイント③運営会社について調べる
新電力の撤退・倒産が相次いでいる今、運営会社について調べておくことも重要です。
前述したように、契約中の電力会社が撤退・倒産しても電気の供給が途切れることはありません。しかし、新たに契約する電力会社を探したり、面倒な手続きをしたりと手間がかかるのも事実です。
事前に運営会社の規模や業績をチェックしておけば、長期的に安定したサービスを受けられる可能性が高まります。次からは、おすすめの新電力を紹介していきますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
どこなら安心?おすすめの新電力を3社厳選
ここからは、「新電力はやばいかも…」と不安になっている方に向けて、エリア別におすすめの新電力を紹介していきます。本記事でおすすめするのは以下の3社です。
- 【関東エリア】東京ガス
- 【中部エリア】TOKAIでんき
- 【関西エリア】大阪ガス
上記の新電力を選んだ理由は、大手ガス会社が母体であり、燃料価格が高騰している中でも安定したサービスを提供しているからです。
また、ガスと電気のセット割をはじめ、お得なプランを展開しているのもポイント。安心感とお得感の両方を求めている方は、紹介した3社を検討してみることをおすすめします。
以下では、各社の特徴をわかりやすくまとめていますので、そちらも参考にしながら検討してみてください。
関東エリアでおすすめの新電力①東京ガス
関東エリアで高い人気を集める東京ガス。国内最大の都市ガス会社であり、新電力販売量No.1の実績があることから安心感があります。
東京ガスは、大手の東京電力(スタンダードS/Lプラン)より電気料金が安く、ガスと電気をまとめて契約すれば毎月の電気料金が割引されるのでお得です。
また、東京ガスではサービスを利用することで「パッチョポイント」が貰えます。貯まったポイントは、Ponta・楽天・dポイントなどに変換できるので、電気料金以外の節約も可能です。
さらに面倒な切り替え手続きや解約時の違約金がないのもポイント。今なら新規申し込みで基本料金が3ヶ月無料になるので、この機会に契約してみてはいかがでしょうか。
中部エリアでおすすめの新電力②TOKAIでんき
TOKAIでんきは、東海地方で都市ガス事業を行うTOKAIグループと、東京電力エナジーパートナーが提携して設立した新電力です。東京電力のバックアップにより、安定的な電気供給を実現しています。
大手の中部電力と比較すると、TOKAIでんきの方が電力量料金(従量料金)が安いため、電気代を節約しやすいです。解約時の違約金もないため、より安心して利用できるでしょう。
また、「ガス・電気セット割」を契約した場合、ガス料金から毎月200円が割引されます。電気代のみならず、ガス代を節約できるのもTOKAIでんきの魅力です。
加えて、TOKAIでんきでは利用金額200円につき,「TCLポイント」が1ポイント貯まります。当ポイントは、WAON・nanaco・dポイントなどと交換できるので、ポイ活している方にもおすすめです。
関西エリアでおすすめの新電力③大阪ガス
関西エリア最大の都市ガス会社である大阪ガス。2016年4月より電気の供給を開始し、今では関西電力管内(新電力内)で契約数No.1を誇ります。
大阪ガスには「ベースプランA-G」というガスと電気のセットプランがあり、大手の関西電力(従量電灯Aプラン)と比べて割安です。同じ条件で電気を使った場合、3人家族なら年間約4,500円もお得になります。
また、大阪ガスは環境負荷が小さい火力発電や風力発電など、再生エネルギーに力を入れている新電力です。光熱費の節約に加えて、環境保全に貢献できるのも特長として挙げられます。
ちなみに、大阪ガスに切り替える際、契約中の電力会社への解約手続きや工事費用は不要です。さらに解約時の違約金もかからないので、初めての方も気軽に利用できるでしょう。
まとめ:新電力はやばいと不安な方は情報を集めよう!
今回は、「新電力はやばい」という噂の真相について解説しました。改めて本記事の内容を簡単にまとめてみます。
- 相次ぐ撤退・倒産や値上げにより「新電力はやばい」と言われている
- 採算が悪化しているのは新電力も大手電力会社も同じ
- 契約中の新電力が撤退・倒産しても電気の供給は途切れない
- 安心な電力会社と契約するには情報収集が大切
燃料価格が高騰している昨今、新電力の撤退や倒産、電気料金の値上げが起きているのは事実です。しかし、大手電力会社も燃料高の影響を受け、新電力と同じく対応に迫られています。
そのため、安心度が高い電力会社と契約するには情報を集めることが大切です。プラン内容や運営状況をよく確認した上で、契約先を選ぶようにしてくださいね。