家賃や生活費の負担が少ない実家暮らし。一般的には、1人暮らしよりも貯金しやすいと言われており、少し節約をするだけで多くのお金を貯めることが可能です。
しかし、実家暮らしをしていても、「なかなか貯金ができない…」と悩んでいる人は少なくありません。同じ悩みを抱えているあなたも、本記事を読むことで着実に貯金を増やしていけるでしょう。
今回は、実家暮らしの人がお金を貯めるために、やるべき節約・貯金方法を4つ紹介します。ぜひ本記事を参考にしていただき、効率良くお金を増やしていきましょう。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24690102)
実家暮らしの人はどれくらい貯金してる?
いざ貯金について考えると、「他の人はどれくらい貯金してるんだろう?」と気になるかと思います。
実家暮らしの貯金額に関する公的なデータはありませんが、金融広報中央委員会の調査データによると、20代の年間手取り収入における貯蓄割合は以下の通りです。
項目 | 貯金割合 |
5%未満 | 7.1% |
5〜10%未満 | 12.3% |
10〜15%未満 | 14.4% |
15〜20%未満 | 3.3% |
20〜25%未満 | 10.4% |
25〜30%未満 | 3.5% |
30〜35%未満 | 9.5% |
35%以上 | 17.2% |
貯蓄しなかった | 22.3% |
平均 | 18% |
(参照:知るぽると『家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)』)
ご覧のように、20代の貯金割合の平均値は「18%」となっています。仮に年間の手取り収入が300万円の場合、1年間の貯金額は54万円となり、1カ月あたり45,000円を貯金している計算です。
なお、上記の調査データは単身世帯が対象であり、基本的に1人(世帯主のみ)で家賃や生活費を負担しています。
その点を踏まえると、家賃や生活費の負担が少ない実家暮らしの人は、手取り収入の18%を貯金することはさほど難しくないでしょう。
1人暮らしより実家暮らしの方が貯金しやすい理由
世間一般的に、1人暮らしより実家暮らしの方が貯金しやすいと言われていますが、実際に自覚していない人は多いです。
次の3つの理由を見てもらえれば、いかに実家が貯金をするのに適した環境なのかがわかるでしょう。
- 住居費や通信費などの固定費がかからないから
- 1人暮らしと比べて食費の負担が少ないから
- 日用品や家具などを購入する必要がないから
1人暮らしの場合、毎月数万円の住居費(家賃)をはじめ、水道光熱費や通信費など全ての生活費を負担しなければなりません。
その点、実家暮らしではこれらの費用が発生しないため、1人暮らしよりも貯金に回すお金を確保しやすいと言えます。
実家にお金を入れている人も多いかと思いますが、それでも1人暮らしの人と比べると負担は少ないでしょう。
つまり、実家暮らしは“生活する上での負担が少ない=手元に残るお金が多い”ため、貯金しやすいと言えるのです。
実家暮らしをしているのに何故お金が貯まらない?
前章では、「実家暮らしは貯金しやすい」と解説しましたが、実家で暮らしていてもお金が貯まらない人は意外と多いです。
人によって貯金ができない理由は異なりますが、主な原因として以下の3つが挙げられます。
- 貯金をする目標やお金を貯める習慣がない
- 収支を把握していない
- 趣味や外食など好きなことに浪費している
前述したように、実家暮らしの場合は生活費が浮くため、1人暮らしよりも自由に使えるお金が多いです。その余裕から貯金を後回しにしたり、無駄遣いをしたりする人も少なくありません。
大抵の場合、実家暮らしをしていれば貯金に回すお金があるはずなので、なかなか貯金ができない人は生活を見直す必要があるでしょう。
次の章からは、実家暮らしをしている人に向けて、おすすめの節約・貯金方法を紹介していきます。
実家暮らしの人がやるべき4つの節約・貯金方法
ここからは、実家暮らしで貯金ができない人に向けて、具体的な節約・貯金方法を紹介していきます。
以下の4つの方法を実践すれば、これまで貯金ができなかった人も効率的にお金を増やしていけるでしょう。
- 目標額と期間を決める
- 家計簿をつける
- 先取り貯金をする
- 固定費を見直す
「節約」や「貯金」という言葉を聞くと、「何だか大変そう…」と思うかもしれません。
しかし、実家暮らしの場合は生活費の負担が少ないので、少し工夫をするだけで効率良くお金を貯められます。
以下では、4つの節約・貯金方法について詳しく解説しているので、さっそく見ていきましょう。
やるべき節約・貯金方法①目標額と期間を決める
実家暮らしで貯金ができない人は、まず目標額と期間を決めましょう。具体的にゴールを設定することで、より節約・貯金に対する意識が高まり、お金を貯めるモチベーションを維持しやすくなります。
また、毎月の貯金額を決めるためにも、目標額と期間を明確にすることが大切です。例えば、「3年後までに300万円を貯める」と決めれば、毎月の貯金額を8万3,000円弱と設定できます。
なお、実家暮らしの人は収入のほとんどを自由に使えるため、毎月の貯金額を決めておかないと浪費してしまう可能性が高いです。
無駄な出費を減らし、着実にお金を増やしていくためにも、貯金の目標額と期間を決めることを強くおすすめします。
やるべき節約・貯金方法②家計簿をつける
実家暮らしをしているのに貯金ができないのは、単純に支出が収入を上回っているからです。この状況を改善するためには、自分の収支を把握する必要があります。
具体的には、家計簿をつけることで収支の把握が可能です。さらにお金を見える化することで、何に対してどれくらいお金を使いすぎているのかを可視化できるのも、家計簿をつけるメリットと言えるでしょう。
少し厳しい言い方になりますが、実家暮らしで貯金ができない人の多くは、自分が浪費しているとは思っていません。お金を使いすぎているとわかっているのなら、既に節約をして貯金ができているはずです。
この機会に家計簿をつけて自分が浪費していることを実感すれば、より節約に対する意識が高まり、着実に貯金を増やしていけるでしょう。
こまめに収支を記録するのが面倒な人は、「家計簿アプリ」を使うのがおすすめです。
例えば、「マネーフォワード ME」というアプリでは銀行の入出金やクレジットカードの履歴を自動で反映してくれるので、簡単に収支を把握できます。
やるべき節約・貯金方法③先取り貯金をする
確実に貯金を増やす方法として「先取り貯金」が挙げられます。先取り貯金とは、毎月の収入から一定額を先に貯蓄へ回すという貯金方法のことです。
実家暮らしの場合、1人暮らしよりも自由に使えるお金が多いことから、「残った分を貯金しよう」と考える人も少なくありません。しかし、手元にお金があるとついつい使ってしまう人が多いのもまた事実です。
その点、先取り貯金は必要な分だけを先に貯蓄に回すため、確実に貯金を増やせます。実家暮らしで貯金ができずに悩んでいる人は、次の給料日から先取り貯金を始めてみましょう。
やるべき節約・貯金方法④固定費を見直す
貯金に回すお金を確保するためには、生活費を節約する必要があります。どの費用も工夫次第で節約できますが、なかなか貯金ができない人は固定費の見直しから始めてみましょう。
というのも、固定費は1度金額を見直すと継続して節約効果を得られるからです。その結果、毎月一定額を貯金に回せるようになるので、すぐにでも固定費を見直すことをおすすめします。
例えば、スマホの契約先を大手キャリアからMVNO(格安SIM提供事業者)に乗り換えると、月々の支払いを5,000円以上も節約することが可能です。これだけで年間6万円以上の貯金に繋がります。
他にもサブスクリプションや保険料なども固定費に当たるので、ぜひこの機会に見直してみましょう。
実家暮らしで節約・貯金を続けるためのポイント
これから節約・貯金生活をするにあたって、ポイントになるのが決して無理をしないことです。無理のある節約や貯金は、あらゆる行動を制限してしまうため、どうしても強いストレスがかかります。
過度なストレスはモチベーションを低下させるので、まずは貯金をする習慣を身に付けて、それから貯金額を徐々に増やしていくと良いでしょう。
なお、「実家暮らしの人は収入の4割を貯金すべき」という声もありますが、これまで上手く貯金ができなかった人にとっては少しハードルが高いです。
そのため、貯金を始めて間もないうちは「収入の2割」や「月3万円」というように、無理のない金額からスタートしてみることをおすすめします。
まとめ:実家暮らしで節約をして効率的に貯金しよう
今回は、実家暮らしの人がやるべき節約・貯金方法を紹介しました。改めて記事の内容を簡単にまとめてみます。
- 貯金の目標額や期間を決めるとより節約に対する意識が高まる
- 家計簿をつけて収支を把握すれば無駄遣いがなくなる
- 確実に貯金を増やしたいなら先取り貯金をするべき
- 固定費を見直せば半永久的に節約効果を得られる
- 節約・貯金を続けるには現実的なプランを立てることが大切
1人暮らしと比べると、実家暮らしは生活費の負担が少ないので、貯金をするのに最適な環境と言えます。
本記事を読んだあなたなら、無理のない節約生活を実践し、着実に貯金を増やしていけるでしょう。
ぜひ紹介した方法を参考にしていただき、効率良くお金を増やせるよう努めてみてください。