投資信託を検討する方にとって、利回りは非常に重要なポイントです。
ただ、利回りという言葉自体が難しく、相場や何を表しているのかがわかりにくいですよね。
今回は、投資信託における利回りの内容や相場、投資信託を選ぶ上でのポイントを解説しています。
利回りで失敗せず投資信託を選べるようになりますので、是非最後までご覧ください。
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投資信託における利回りとは?
投資信託における利回りとは、一定期間の投資した金額に対する収益の割合のことです。
利回りは投資信託を運用して得た収益と、投資信託の売却による損益の2つをもとに計算します。
(運用による収益+売却損益)÷運用年数÷投資金額×100=利回り
例えば、投資信託100万円を4年間運用した収益が15万円だったとします。その後投資信託を105万円で売却した場合、下記のように利回りは5%です。
(15万円+5万円)÷4年÷100万円×100=5%
投資信託の利回りの相場は?
投資信託の利回りの相場は3%~10%であり、リスクが高いほど利回りも高い傾向です。
そのため、リスクが極端に低い利回り1%のものもあれば、リスクが高い利回り10%を超える銘柄も存在します。
投資信託における利回りとリスクは、下記のように3つに分類することができます。
- 利回り3%以下:リスクが低く安定的な運用
- 利回り3~5%:平均リスクの標準的な運用
- 利回り5%~8%:リスクが高い積極的な運用
どれがよいというわけはありませんので、自分の目標とする利回りや金額から考えて、適切な銘柄を選びましょう。
投資信託選びのポイント①高い利回りは続かないと認識する
投資信託の選ぶ上でのポイントの一つは、高い利回りはずっと続かないと認識することです。
利回りはあくまでも過去の実績であり、未来の実績を予想するものではありません。
また、高い利回りの投資信託ほどリスクが高い傾向にあることから、価格が変動しやすいのです。
そのため、多くの利益が見込めるからといって、高い利回りの投資信託ばかり選ぶことはおすすめしません。平均的な利回りの投資信託も検討しましょう。
投資信託選びのポイント②純資産残高が少ない投資信託は避ける
投資信託を選ぶにあたって、純資産残高が少ないものは避けることもポイントの一つです。
投資信託は、投資家からお金を集めることによって効率的にお金を運用し、その収益を投資家に配分します。
そのため、純資産残高が少ないと効率的な運用ができずに、その収益が低くなる可能性があるのです。
純資産残高は確認することができますので、投資信託を購入する前に必ず投資信託会社に問い合わせてみましょう。
投資信託選びのポイント③目標利回りを事前に決める
投資信託は目標利回りを事前に決めてから、実際に検討することがおすすめです。
目標利回りを決めておかなければ、自分が求める基準の投資信託かどうかを判断できず、目先の利益から誤った選択をとってしまいます。
そのため、投資信託を何の目的で、いつまでに、どのくらいの必要なのかを自分で見直す必要があります。
その上で、金融機関等のWEBページにある投資シュミレーションを使って、目標利回りを算出しましょう。
投資信託選びのポイント④利回りとリスクのバランスを考える
最後に投資信託のポイントとして挙げるのが、利回りとリスクのバランスを考えることです。
先程述べたとおり、利回りの高い投資信託はリスクが高い傾向にあります。
- 利回り3%以下:リスクが低く安定的な運用
- 利回り3~5%:平均リスクの標準的な運用
- 利回り5%~8%:リスクが高い積極的な運用
しかし利回りの低い投資信託を選ぶとリスクは低いですが、目標金額への到達が難しくなってしまいます。
そのため、高い利回りと低い利回りの投資信託を組み合わせて購入し、リスク分散を行いましょう。
投資信託の利回りと利率の違い
利回りを理解する上で押さえておきたいのが利率であり、この2つの言葉は使われる対象が異なります。
利率は債券や預金に対して使われる言葉であり、毎年得られる利子(利息)の割合を表します。そのため計算式は下記のようになります。
債券や預金で得た収益÷年数÷債券や預金の金額×100=利率
例えば、100万円の債券で20万円の収益を5年間で得た場合、利率は4%となります。
20万円÷5年÷100万円×100=4%
利率は投資信託に使われる言葉ではないことと、売却損益を含まないことを覚えておきましょう。
投資信託の利回りとパフォーマンスの違い
投資信託における利回りとパフォーマンスの違いも押さえておきたいポイントの一つです。
パフォーマンスとは、投資信託の運用上での基準に対して良し悪しを表す言葉です。例えば、年利4%を基準とする場合は下記のようになります。
年利3%→基準よりも利回りが低い=パフォーマンスが悪い
年利5%→基準よりも利回りが高い=パフォーマンスが良い
この基準はベンチマークと呼ばれており、国内の株式に投資するならば、ベンチマークとなるのは日経平均株価やTOPIXです。
投資信託の利回り・利回りの基準となるベンチマーク・ベンチマークを元に判断されるパフォーマンスの3つの関係性を正しく理解しましょう。
投資信託の利回りと騰落率(とうらくりつ)の違い
騰落率も、投資信託の利回りを理解する上で押さえておきたいポイントの一つです。
騰落率とは、一定期間内に投資信託の価格がどれくらい上がったかを表す割合です。計算式は下記のような形になります。
投資信託の価格の変動幅÷投資信託の価格×100=騰落率
例えば、投資信託の価格が1万円のものが1年後に1万2千円になった場合、騰落率は20%です。
投資信託の銘柄は、利回りだけではなく騰落率も考慮して、総合的に判断しなければなりません。
<まとめ>自分の目標と利回りから考えて適切な投資信託を選ぼう
投資信託における利回りは、投資金額に対する収益の割合を表し、利回りが高いほどリスクが高い傾向にあります。
投資信託を選ぶ際には、下記の4つのポイントを押さえて総合的に判断することがおすすめです。
- 高い利回りは続かないと認識する
- 純資産残高が少ない投資信託は避ける
- 目標利回りを事前に決める
- 利回りとリスクのバランスを考える
目標に向けて自分にあった適切な投資信託を選び、無理なく継続できる積立を行いましょう。