”株式投資には「分散投資」と「集中投資」があるらしいんだけど、どう違うんだろう?自分はどっちをすれば良いんだろう?”
会社の給料では満足できず『株式投資で少しでも稼ぎたい』と考えている人の多くが、上のような疑問を持つことになります。
そこでこの記事では、「分散投資」と「集中投資」の特徴・向いている人などを紹介していきますね。
それぞれのメリット・デメリットをしっかりと理解してから、株式投資を始めましょう。ぜひ最後まで読んでくださいね!
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/IrRbSND5EUc)
「分散投資」と「集中投資」の意味(違い)とは?
まずは「分散投資」と「集中投資」の意味(違い)から紹介していきます。
- 投資先を1つに限定せず、複数の銘柄に投資すること。
- 複数の銘柄に投資せず、1つの銘柄にだけ投資すること。
これらの違いをシンプルに言うと、いろんな会社の株を少しずつ買うのが「分散投資」。1つの会社の株を多く買うのが「集中投資」です。
次の項目からは、それぞれの投資法について詳しく解説していきますね。
「分散投資」のメリットを紹介!
いくつもの会社の株を買う「分散投資」には、こんなメリットがあります。
- 大損する可能性が低い
- 株価の上がり下がりに一喜一憂しなくて良い
この手法では多種類の株(A社の株、B社の株…)をちょっとずつ買うので、例えばA社が倒産しても損失は小さく済みます。
もともとA社には少額しか使ってませんし、B社の株価が上がっている可能性もあるからですね。
そして損失が小さいので、株価が大きく下がったときに「倒産してもそんなに痛くないし、元に戻るまで待っておこう」と余裕を持てます。
いわゆる『ローリスク』であることが、「分散投資」のメリットと言えますね。
「分散投資」のデメリットとは?
『ローリスク』というメリットがある「分散投資」ですが、こんなデメリットを持っていますよ。
- それぞれの会社の動き・株価を把握するのが面倒
- 短期間で大きな利益を出しにくい
いくつもの株を少しずつ買う分、その株を発行している会社たちの動きや株価を把握しにくくなります。
例えば10社の株を持っている時は、常に10社の動き(事業計画・決算書など)や株価をチェックすることになります。
かなりの体力を使いますし時間もかかるので、とくに慣れない内は面倒くさいでしょう。
そして『損失が小さい』というメリットの裏返しですが、少ししか買わないので利益も小さくなります。
ローリスクではありますが、ローリターンであることがデメリットと言えますね。
【豆知識】「分散投資」って、何銘柄まで買うのが良いの?
先ほど『それぞれの会社の動き・株価を把握するのが面倒』というデメリットを紹介しましたが、「2つ3つの銘柄だけ買えば楽じゃない?」と思われたかもしれません。
しかし「分散投資」では”10〜30銘柄の株を買うべき”と言われており、これは統計学が根拠となっています。
10銘柄ほどまでは、買うほどに損失リスクが大幅に減っていき、30銘柄までは緩やかに軽減。
そして30銘柄を超えると、リスク軽減効果はほとんど無くなると言われています。
よってローリスクで投資を進めるためには、10~30銘柄の株を買うのが良いでしょう。しかしこれらをチェックし続けるのは、かなり面倒です。
(参考:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/28753?page=3)
「分散投資」は、どんな人に向いている?
ローリスクローリターンである「分散投資」ですが、この手法はどんな人に向いているのでしょう。
- 損の少ない『手堅い投資』をしたい人
- 株式投資に不慣れ(初心者)な人
この手法はなんと言っても、ローリスクであることが最大のメリット。
利益は小さくなりますが「少しでも稼ぐために投資を始めたんだから、損なんてしたくない!」という堅実タイプな人向けの手法ですよ。
株式投資の世界には『タマゴは1つのカゴに盛るな』という格言があり、これは「分散投資」を推奨している言葉です。
”タマゴ=投資用の資金”、”1つのカゴに盛るな=1つの株だけを買うな(株は何種類も買え)”との意味ですね。
そしてローリスクであるからこそ、投資経験や感覚がまったく無い初心者にも向いています。
「集中投資」のメリットを紹介!
ここでは「分散投資」とは対になる、「集中投資」のメリットを紹介します。
- 株価が上がった時の利益が大きい
- 1つの銘柄を集中してチェックできる
この手法では1つの株を大量に買うので、株価が少しでも上がれば大きな利益が出ます。
例えば「A社の株だけを1万株買う」という投資をしていた時、A社の株価が10円上がったら10万円の利益になります。
そして1つの会社の動き・株価しかチェックしなくて良いので、少ない時間&体力で「投資先のチェック作業」を終えられますよ。
『疲れにくく、ハイリターン』であることが、「集中投資」のメリットですね。
「集中投資」のデメリットとは?
『疲れにくく、ハイリターン』と、良いことばかりに見える「集中投資」。しかしこんなデメリットも抱えています。
- 株価が下がった時の損が大きくなる
- 損が出たとき、心理的に売りにくくなる(塩漬けになりやすい)
『ハイリターンだからこそ生まれるデメリット』と言えるかもしれませんが、かなりハイリスクなんですね。
1つの株を大量に買っているので、株価が下がった瞬間に大きな損が生まれます。
例えば「B社の株だけを1万株買う」という投資をしていた時、B社の株価が10円下がったら10万円の損失になります。
そして”せっかく自分が厳選して買った株だから…”との心理が働き、損切りできずにいつまでも保有してしまう可能性も高いんですね。
売ると損が出るため、やむをえず長期保有していることを「塩漬け」と言います。
「集中投資」って、どんな人向けなの?
ハイリスクハイリターンである「集中投資」は、こんな人に向いている手法です。
- 損失(最悪、倒産により株価0円になっても)を受け入れられるほど、多くの貯金を持っている人
- 投資している会社や世界情勢などを深く勉強し、「銘柄を選ぶプロ」と言えるほどの人
当たり前の話かもしれませんが、倒産によって株価が0円になることもあります。
1つの会社だけに投資するなら、「投資したお金がすべて消えても生活できる」くらいの貯金を持っておきましょう。
「1つの株を小さい金額で買う」のも有りですが、それだとハイリターン(メリット)が消えるのでオススメしません。
そして「損失は回避できる!」と確信するほど勉強し、自他ともに『銘柄選びのプロ』と認めるほどの知識を持っているならハイリターンを狙いましょう。
シンプルに言えば”大金持ちor人並外れた知識人”が、「集中投資」に向いている人ですね。
筆者は「分散投資」をオススメ!(「集中投資」はリスキー)
ここまでそれぞれの投資方法について解説しましたが、筆者は「分散投資」を強くオススメします。なんと言っても『ローリスク』だからですね。
投資の基本的なマインドは、「損を小さくすること(損をしないこと)」です。勝つことを目指すのではなく、負けないことを目指すのが大切なんです。
世界一成功している投資家:ウォーレン・バフェットさんも、『損しないこと』を最優先に投資しているほどですよ。
”多くの会社の動き・株価をチェックしないといけない”や”短期的に大きな利益が出にくい”というデメリットは、確かにあります。
しかし「集中投資」による大損であなたの人生を終わらせないためにも、ローリスクの「分散投資」をしていきましょう!
「分散投資」と「集中投資」についての情報まとめ
「分散投資」と「集中投資」について紹介しました。それぞれの手法は、こんな特徴を持っていますよ。
- ローリスクローリターン
- 堅実タイプor投資初心者にオススメ
- ハイリスクハイリターン
- お金に余裕があるor知識人にオススメ
これらの特徴から、筆者は「分散投資」を強くオススメします。株式投資は金額が大きくなるので、損を小さくする(損をしない)を最優先しましょう。
ぜひ「分散投資」から始めて、ローリスクな状態で投資を進めていってくださいね!