「投資で稼ぐためには”分散投資”が効果的らしいけど、なんでだろう?」
各種サイトや本などでは、専門用語を使ったり深い話をしたりしているので、「なるほど!」とスッキリ理解できる人は多くないでしょう。
そこでこの記事では投資初心者に向けて、分散投資の効果や種類、投資にまつわる”とある格言”などを分かりやすく解説していきます。
内容を理解すればモヤモヤが消え、あなたの投資ライフに役立つことでしょう。ぜひ最後まで読んでくださいね!
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/fiXLQXAhCfk)
【こんなイメージ】「分散投資の効果」をザックリと紹介!
まずは「分散投資の効果」をザックリと紹介します。詳しいことは後で説明するので、ここではイメージを掴んでもらえばOKですよ。
分散投資の効果とは、『投資をローリスクで進められること』です。
”投資=ハイリスク(ギャンブルの一種)”と思っている人も多いですが、分散投資することでお金が堅実に増えやすくなりますよ。
次の項目から「分散投資の効果」を詳しく解説していきますが、「分散投資がローリスクである理由」にもなっています。
分散投資の効果①:値動きの波を小さくできる
分散投資では「いろいろな株を買う」や「株と国債を買う」など、複数の対象に投資していきます。
すると長い期間で見たとき、あなたが保有する資産値動きの波を小さくできるんですね。
例えば「夏に株価が上がるA社の株」と、「冬に株価が上がるB社の株」を買うとします。
それによって夏も冬も”片方の株価が上がって、もう片方は下がる”となり、あなたの資産額はあまり変わらずに済むんですね。
シンプルに言うと『予想外に大きい利益・損失が生まれにくい』ということです。
利益が出ても損失が出ても、「まぁこれくらいだよね」という範囲で収まることが多いですよ。
分散投資の効果②:少ないリスクで同じリターン
分散投資は集中投資(1つの投資先にのみ投資する)と比べて、より安全に同じリターンを得られると言われています。
それをイメージしやすいように表したのが、下のイラストになります。
(ピクテ投信投資顧問「分散投資の効果(7) リスクとリターンのバランスが良くなる」のページを参考に作成)
このイラストは「日本国債のみに投資・日本株式のみに投資・それぞれに分散投資」をした時の、リスクリターンを表しています。
「それぞれに分散投資」の場合、「日本国債のみ&日本株式のみに投資」をしたポイントを結んだ線より、少ないリスクで同じリターンを得られていますね。
分散投資に大きく関わる『相関係数』とは?
分散投資の効果①として「値動きの波を小さくできる」を紹介しましたが、その効果を生み出すには相関係数というモノが重要になります。
相関係数とは、「コレとコレの組み合わせで投資すれば、値動きの波を小さくできる」を表した数字ですよ。
下の表は、相関係数を”ー100〜100”の範囲で表しています。ー100に近いほど真逆の値動き・100に近いほど同じ値動きをすると言われています。
相関係数 | 日本株式 | 先進国株式 | 新興国株式 | 日本REIT | 世界REIT | 世界国債 | 日本国債 | 金 |
日本株式 | ||||||||
先進国株式 | 82 | |||||||
新興国株式 | 74 | 87 | ||||||
日本REIT | 56 | 52 | 48 | |||||
世界REIT | 66 | 82 | 73 | 60 | ||||
世界国債 | 53 | 68 | 57 | 33 | 56 | |||
日本国債 | ー36 | ー25 | ー22 | 11 | ー3 | 1 | ||
金 | 18 | 25 | 38 | 19 | 23 | 33 | 1 |
(ピクテ投信投資顧問「分散投資の効果(3) 値動きの違いを把握する相関係数」のページを参考に作成)
この表から考えると、もっとも逆の値動きをするのは「日本株式&日本国債のセット(ー36)」だと分かりますね。
つまり日本株式が上がるときは日本国債が下がりやすく、その反対も起きやすいと考えられます。
「日本株式&日本国債」のセットが、もっともローリスクローリターンな分散方法と言えますよ。
分散しても「それぞれに同じ金額を投資する」のはNG!
先ほど「日本株式&日本国債」のセットを紹介しましたが、それぞれに同じ金額を投資するのはNGです。
実は値動きのバラつきが異なっており、日本株式は大きい・日本国債は小さいバラつきになるんですね。
例えばそれぞれに同じ金額を投資していたとき、日本株式が大きく下がっても、日本国債は小さくしか上がりません。
分散投資では「値動きのバラつきが小さい方に多く投資、バラつきが大きい方に少なく投資」というマインドを持つことが、とても重要ですよ。
分散投資をより効果的にするため「分散の種類」も考えよう
分散投資は「4種類の考え方」に分けられています。それが以下ですね。
- 国別分散(投資する国を分ける→いろいろな国の株・国債に投資する)
- 資産分散(投資先を分ける→株だけでなく国債や金にも投資する)
- 銘柄分散(多種類の株に投資する)
- 時間分散(投資するタイミングを分ける→時期を分けて少しずつ投資する)
これらも意識して投資するのが大切ですが、筆者は「時間分散」をオススメします。これら4種類の中でもとくに、大きな損失が出にくいと考えられているからですね。
そして時間分散の一種として「ドル・コスト平均法」という手法があり、経済評論家:勝間和代さんもオススメしています。
ドル・コスト平均法は、貯金を積みたてる感覚で投資できます。「楽しみながら(ストレスを感じずに)投資したい」と思う人にピッタリですよ。
投資家なら誰もが知っている”とある格言”を紹介!
投資の世界には、分散投資の効果を言い表した「タマゴは1つのカゴに盛るな」という格言があります。
タマゴは投資用の資金、カゴは投資先を表しています。つまり投資先は1つに限定せず、いろいろな対象へ投資しろという意味ですね。
「タマゴを1つのカゴにだけ盛っていると、そのカゴを落とした(例:投資先の倒産)時に大損する」というイメージです。
投資家の中でこの格言を知らない・守っていない人は、恐らくいないでしょう。
それほど有名&効果のある格言として知られているので、あなたもこの格言を胸に刻んでくださいね。
分散投資は効果的に利益を得られる!しかし…
ここまで「分散投資はローリスクである」と説明しましたが、『ノーリスクではない』ということを肝に銘じておきましょう。
投資先を分散するのは、あくまでリスクを減らすため。リスクが無くなるワケではありません。
「1つの投資先に投資するよりは、バラけさせた方が安全だよ」くらいのイメージですね。
まず起きないでしょうが、投資先の会社がすべて潰れる可能性だってあります。
常にある程度の緊張感&損をする覚悟は持ちつづけて、投資を進めていきましょう。
もっとも効果的な分散投資は『投資信託』
あなたが「分散投資で稼ぎたい!」と思っているなら、『投資信託』から始めるのがもっとも効果的です。
たくさんの投資家から資金を集め、専門家が投資・運用を行い、利益を投資家に分配する金融商品のこと。
シンプルに言えば、「プロに頼んで分散投資してもらう」ということです。
とくに投資初心者や「どこに投資しようか決められない」という人は、迷わず投資信託から始めましょう。
少ない資金からでも始められますし、プロに任せられるので損失リスクも低くなりますよ。
そして筆者が「イチオシ!」と思っている投資信託会社は、楽天証券です!
取り扱っている銘柄数が多い・投資するたび楽天ポイントが付くなどのメリットがありますよ。
よりローリスクで投資を進めるため、ぜひ楽天証券を使ってみましょう。
分散投資の効果についての情報まとめ
分散投資の効果とは、『投資をローリスクで進められること』です。
値動きの波を小さくできる・投資先の会社が倒産してもあなたへのダメージが少なくなるというメリットがありますよ。
しかしノーリスクにはなりませんし、損失が出ることもモチロンあります。それだけは肝に銘じておきましょう。
あなたが投資初心者だったり「どこに投資しようか決められない」と思っていたりするなら、ぜひ投資信託から始めてくださいね。