「数年前からリボ払いを利用しているが、過払い金請求が可能なのか気になる…。詳しく解説してほしい。」
現在、リボ払いによる利息の返済に追われている方は、過払い金請求が可能なのか気になっていることでしょう。
そこで今回は、リボ払いにおける過払い金請求について解説します。
この記事を読むことで、クレジットカードで発生するリボ払いの負担が軽減する可能性があります。ぜひ最後までご覧ください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89-%E8%B2%A1%E5%B8%83-1104960/)
リボ払いで過払い金請求はできる?
クレジットカードのリボ払いで発生した過払い金の請求は、条件付きですが「可能」です。
そもそも過払い金とは、本来支払うべき利息の額よりも多く支払っていたお金のことで、払いすぎた分は返還請求できます。
特に2010年以前の日本では、グレーゾーン金利と呼ばれる利息で借り入れが行われていましたが、現在は法律改正により貸金業者の上限金利が明確に定義されました。
グレーゾーン金利(グレーゾーンきんり)とは、日本において2010年(平成22年)6月18日施行の貸金業法及び出資法改正前に存在した利息制限法に定める上限金利は超えるものの出資法に定める上限金利には満たない金利のこと。利息制限法によると利息の契約は同法で定められた利率を超える超過部分は無効とされている。
なので、法改正前に法定金利以上の貸付を行っていた業者に対しては、払い過ぎた利息分の請求が可能で、クレジットカードのリボ払いでも該当している場合があります。
ただ、リボ払いの過払い金を請求するには条件があります。次の項目で詳しく解説しますね。
リボ払いで過払い金請求ができる条件とは?
リボ払いで過払い金請求ができる条件は、主に下記の2つです。順に解説しますね。
キャッシング枠での利用
過払い金請求ができる条件の1つ目は、クレジットカードをキャッシング枠で利用していることです。
ちなみにクレジットカードには、ショッピング枠とキャッシング枠の2つの枠があり、違いは下記の通りです。
- ショッピング枠:商品の購入で利用できる上限金額のこと
- キャッシング枠:現金で引き出せる限度額のこと
ショッピング枠でクレジットカードを利用すると、カードを発行している信販会社が、ショッピングを利用した商店に代行で支払うことになり、利用金額は立替金と解釈されます。
なので、ショッピング枠の利用分は「借金」ではなく「貸付金」とみなされ、キャッシング枠で借り入れを行うケースとは異なり、過払い金の請求ができません。
法律改正前に借り入れを行った
過払い金請求ができる条件の2つ目は、法律が改正された2010年以前に借り入れを行っていることです。
前述した通り過払い金は、法律の改正前に支払った高い利息のことなので、2010年以降にリボ払いを利用した人は該当しません。
なので、リボ払いの過払い金を回収するには、上記の2つの条件に合致する必要があります。
では条件に合致した場合、過払い金を請求するにはどうすれば良いのでしょうか?次の項目で詳しく解説しますね。
リボ払いの過払い金を請求するには?
リボ払いの過払い金を請求するには、下記の手順を踏まなければなりません。
取引履歴を把握
まず、クレジットカードの取引履歴を把握し、過払い金が発生しているのかを確認する必要があります。
下記の内容をカード会社に問い合わせると、リボ払いに関する取引履歴の把握が可能です。
- 取引時の金利
- 借入金額
- 完済日
- 借入先
過払い金の計算
続いて、過去のリボ払いの金利がグレーゾーンに該当していたかどうかを確認します。ちなみにグレーゾーンに該当する金利は、下記の通りです。
借入金額 | グレーゾーン金利 |
100万円以上 | 16%〜 |
10〜100万円未満 | 19%〜 |
10万円未満 | 21%〜 |
グレーゾーン金利に該当していた場合、当時の金利を下記の計算式に当てはめ、利息額を算出します。
元本 × 借入時の金利 ÷ 365 × 借入日数 = 利息額
例えば、100万円を金利20%で借りて2年間で返済していた場合、支払った利息金額は次のようになります。
① 1,000,000 × 0.20 ÷ 365 × 730 = 400,000円
現行の法律に沿って計算
さらに、下記の表に示した現行の金利にあわせて利息金額を計算します。
借入金額 | 現行法の金利 |
100万円以上 | 15% |
10〜100万円未満 | 18% |
10万円未満 | 20% |
例えば、100万円(上限金利15%)を2年間で返済していた場合、現行法で算出した利息金額は次のようになります。
② 1,000,000 × 0.15 ÷ 365 × 730 = 300,000円
引き直して計算
最後に、前述の「①グレーゾーン金利の利息額」から「②現行法の利息額」を引いて、過払い金を算出します。
例えば、100万円を金利20%で借りて2年間で返済した場合の過払い金は、下記の通りです。
①グレーゾーン金利の利息額 400,000円 ー ②現行法の利息額 300,000円 = 過払い金 100,000円
業者に請求
過払い金を算出しましたら、クレジットカード会社に下記の内容を記載した請求書を送ることで、過払い金請求が完了します。
- 過払い金が発生している主旨の内容
- 過払い金の計算結果
- 日付
- 名前
- 口座情報
また請求書を作成する際は、ネット上にある雛形を参考にしても問題ありません。
ただ、過払い金を請求する際は、次の項目で挙げる2点に注意する必要があります。
リボ払いの過払い金請求をする際の注意点①カード利用が止まる
まず、過払い金請求をする際は「カードの利用がストップする」点に注意しましょう。
カード会社に過払い金請求をすると、請求した時点で請求先のカードは利用不可となり、返還請求が成立した後も利用できません。
特に、公共料金や携帯電話代の支払いを該当するカードで行っている場合は、注意が必要です。
なので過払い金請求をする際は、定額で支払いの契約を結んでいるサービスを確認し、使用しているカードの変更や口座振替の手続きをしておく必要があります。
リボ払いの過払い金請求をする際の注意点②時効期間がある
続いて、過払い金請求をする際の注意点は、「時効期限がある」ことです。
過払い金には時効があり、借金の完済から10年以内でないと請求ができません。
リボ払いの場合も同様に、最後の取引から10年が過ぎてしまうと時効が成立し、過払い金の請求が不可能になります。
どれだけ多額の過払い金が発生していても、時効が成立するとお金は一切戻ってきませんので、請求の際は取引の期限に注意しましょう。
ただ、これまで解説したように過払い金の請求は個人でも行えますが、手続きに関してはやはり法律事務所に相談すべきです。
次の項目では、リボ払いの過払い金請求を法律事務所に相談すべき理由を解説しますね。
リボ払いの過払い金請求を法律事務所に相談すべき理由
リボ払いの過払い金を法律事務所に相談しないと、主に下記の3つの問題が発生します。
相手が交渉に応じない場合がある
過払い金の請求を自分で行うと、クレジットカード会社は交渉に応じてくれない可能性が高いです。
専門の業種に就いていない限り、金利の法律に関する知識は相手の方が豊富なので、うまく言いくるめられる恐れがあります。
計算が間違っている場合がある
過払い金を計算する際、借り入れた期間や金額によって計算が複雑になり、利息金額の算出に失敗してしまう場合があります。
より正確な数字を出すには、やはり法律事務所の助けを借りたほうが確実です。
周囲にバレてしまう
過払い金請求を自力で行う際、クレジットカード会社とのやり取りも自分で行うため、電話や郵便などで周囲にバレるリスクが出てきます。
一方で法律事務所に依頼すれば、過払い金請求に必要な手続きを全て代行してくれるので、周囲にバレることなく安心して過払い金が取り戻せます。
「リボ払いで過払い金が発生しているかも」と少しでも思った方は、法律事務所の無料診断を活用し確認してみましょう。
次の項目では、リボ払いの過払い金請求におすすめの法律事務所を2つ紹介しますね。
リボ払いの過払い金請求でおすすめの法律事務所①
1つ目に紹介するおすすめの法律事務所は、「東京ロータス法律事務所」です。
法律事務所としては珍しく何度でも相談無料なので、東京ロータス事務所には過払い金に関する相談が絶えません。
また、借金相談の件数が累計3万件以上と圧倒的な実績数を誇っており、債務処理に困っている多くの方から支持を得ています。
全国対応可能という点も、東京ロータス事務所が支持されている理由の1つですね。
リボ払いの過払い金請求でおすすめの法律事務所②
3つ目に紹介するおすすめの法律事務所は、「アース法律事務所」です。
元裁判官が運営するアース法律事務所では、自己破産などの裁判所を通した手続きに強みがあります。
またアース法律事務所は、借金問題に関する相談が初回無料で、リボ払いの過払い金に関しても対応可能です。
元裁判官が運営する法律事務所は数少なく、裁判を必要とする債務整理において、アース法律事務所は貴重な存在となっています。
リボ払いの過払い金請求は可能?【まとめ】
今回は、リボ払いの過払い金について解説しました。要約すると、下記の通りです。
- キャッシング枠での過払い金なのか
- 法改正前の借入か
- カードが利用不可になる
- 10年の時効期間がある
- 法律事務所に必ず相談
過払い金請求ができるのは、消費者金融の借金だけと思われがちですが、リボ払いの返済時にも過払い金が発生している可能性があります。
少しでも心当たりのある方は、まずリボ払いで支払った過去の利息額を算出し、過払い金が発生していないか確認してみましょう。
また、過払い金が確認できましたら、上記の法律事務所に相談することをおすすめします。
この記事を参考に、あなたも過払い金請求へ向けて前進できると嬉しいです。