「自己破産ってなんだか難しそうで、どういう条件を満たせば良いか分からないな」と悩んでいませんか?
今回は、自己破産を行う条件を、メリット・デメリットも含めて解説していきます。
この記事を読めば、「自分は自己破産ができるのか」が明確に分かるようになります。また賢い自己破産の方法も理解できるようになるので、ぜひ参考にしてくださいね。
(出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/164661/)
自己破産とは?
自己破産とは、財産や収入が不足し、借金の返済の見込みがないことを裁判所に認めてもらい、借金を支払う義務が免除される手続きのことです。
自己破産には、「同時廃止事件」と「管財事件」の2種類があります。どちらの手続きで処理されるかによって、手続きにかかる時間や費用が変わってきます。
大きな特徴は資産の有無です。原則として20万円を超えるような資産がある場合は、管財事件となり、資産がない場合は同時廃止事件となります。
自己破産を認められるのに必要な条件と自己破産までの流れは?
自己破産を認められるには、2つの条件が必要です。1つ目は、「支払い不能状態である」こと。2つ目は、「正当な理由で借金をしている」ことです。
この2つの条件を認めてもらうために、自己破産では、「破産手続」と「免責手続」があります。
破産手続と免責手続については、後ほど詳しく説明していきますので、今はこの言葉があると言うことを覚えておいてくださいね。それでは、自己破産までの流れを簡単に紹介していきます。
- 必要書類の準備
- 裁判官との面接(破産審尋)
- 破産手続きの開始
- 免責審尋(免責手続)
- 免責許可決定
免責:義務や責任を問われないこと。責任から免れること。
引用:weblio辞書
次の章からは、自己破産が認められる条件を詳しく解説していきます。
自己破産が認められる条件①支払い不能状態であること
自己破産が認められる条件1つ目は、「支払い不能状態であること」です。客観的に見て、借金の返済を継続するのが難しいと判断されることを、支払不能状態といいます。
支払い不能状態であることを判断する基準としては、下記に示す3つが上げられます。
- 収入と支出のバランス
- 資産額の内容
- 借金の総額と内容
借金の総額で判断される訳ではなく、その人が返済できるかどうかを裁判所が判断します。個人の判断ではないので、注意が必要です。
自己破産が認められる条件②正当な理由で借金をしていること
自己破産が認められる条件2つ目は、「正当な理由で借金をしていること」です。
不当な自己破産を防ぐために、借金をしたときから現在までの収入状況や、家族状況等を詳しく記入した書類を提出することになります。ここで記入された内容を元に、裁判官と面接をし、破産手続きの開始が始まります。
正当な理由で借金をしていないと、裁判所で自己破産が認められず、免責不許可となります。つまり、自己破産の申し立てが認められず、自己破産ができなくなります。
自己破産が認められない条件①免責不許可事由
自己破産が認められない条件が「免責不許可事由」です。免責不許可事由に該当すると、免責が裁判所から認められず、借金をゼロにすることができません。
免責不許可事由とは、「免責が認められない条件」と認識してもらえればOKです。
下記に示す内容に当てはまる場合は、免責が原則として認められません。
- 持ち物を不当に安く処分したり、財産を隠したりする
- 支払い不能状態と認識しながら新たに借金をする
- ギャンブルや遊び、浪費のために借金をする
- ローン返済中の物を売り払い、財産にする
- 裁判所や債権者(お金を貸した人)に虚偽の報告をする
免責不許可事由に当てはまっている場合でも、自己破産ができる場合があります。それが「裁量免責」です。次の章から裁量免責について詳しく解説していきます。
自己破産が認められない条件に当てはまっても裁量免責がある
自己破産ができない条件に、免責不許可事由があります。これに当てはまっている方でも、自己破産ができるケースがあります。
それが「裁量免責」です。裁量免責とは、裁判所の裁量で免責を許可できることをいいます。
自己破産を申請している人が「反省をしているのか?同じ過ちを繰り返さないか?」などを考慮して、裁判官自らが許可をだす免責決定のことです。
裁量免責をあてにするのは良くありませんが、免責不許可事由に当てはまるからといって、自己破産を諦める必要はありません。
自己破産を行うための必要な手続きを紹介します
自己破産を行うために必要な手続きは2つあります。1つ目は「破産手続」と呼ばれるもので、2つ目が「免責手続」です。
破産手続と免責手続について紹介していきます。この2つの手続きが認められると、自己破産ができるということを覚えておいてください。
借金をした方の財産を整理し、現金化したお金を、貸した人(債権者)に弁償または配当することです
免責を認めてもらう手続きであり、免責を許可あるいは不許可を裁判所が決定する手続きのことです
免責:義務や責任を問われないこと。責任から免れること。
引用:weblio辞書
流れとしては、破産手続を開始し、免責手続を行い、免責が許可される。免責が許可されることで、借金がゼロになるということです。
- 破産手続き
- 免責手続
- (免責が許可されると)自己破産が認められる
自己破産を行うメリット
ここからは、自己破産を行うメリットを紹介していきます。自己破産を行う1番のメリットは、借金をゼロにできることです。
自己破産を取り扱っている破産法の目的の1つが、「債務者(自己破産を行う人)の経済生活の再生の機会を図る」ことです。つまり、自己破産を行う人の経済的更生を実現することを目的としています。
自己破産になってしまったとしても、法律に基づいて社会に復帰できることが、メリットとして上げられますね。
自己破産を行うデメリット
自己破産を行うデメリットを5つ紹介していきます。自己破産と聞いて、「会社をクビになる」ことや「年金が受給されない」と勘違いしていませんか?
自己破産の間違った情報がウワサとなり、様々な情報が流れています。自己破産の正しいデメリットを、下記にまとめました。
- 借入が一定期間できなくなる
- 保有している財産が清算される
- 官報に掲載される
- 自己破産手続き中は就いてはいけない職業がある
- 罰金や税金などはなくならない
デメリットとして1番大きいのは、借入ができなくなることでしょう。これは俗にいうブラックリストに載るということに当ります。約7年から10年のあいだは借入ができなくなることを、念頭においてください。
ただし、しばらくの期間、借金ができない状態を作ることができると考えれば、一概に「デメリット」と決めつけるのはもったいないですよ。
自己破産にオススメの債務整理に強い東京ロータス法律事務所
自己破産を行うには、膨大な書類の作成や、裁判所との面接があります。個人で行うには、ハードルが高く、自己破産を行う約95%の人が、弁護士や司法書士に依頼しています。
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債務整理とは、借金がかさんで返済ができなくなった方を救済するための手続きのことです。
法律事務所でも、取り扱う内容に得意・不得意があります。自己破産や債務整理の専門家がいると、安心して手続きを任せられますね。
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自己破産を行うために必要な条件まとめ
自己破産を行うための必要な条件を解説しました。大事なことなので、もう一度紹介します。
- 支払い不能状態であること
- 正当な理由で借金をしていること
- 破産手続・免責手続を行うこと
以上の3つが自己破産を行う上で必要な条件になります。自己破産は、新生活をスタートするためのきっかけとなる手続きです。借金問題で悩んでいる方は、この記事を参考にし、借金の悩みから解放されてくださいね。