「自己破産をしたら、クレジットカードは使えなくなるの?詳しく教えてほしい。」
2020年現在、全国で自己破産を申し立てる人の数が4年連続で増え続け、法律事務所には自己破産後のクレジットカードに関する相談が増加中です。
そこで今回は、自己破産後のクレジットカードについて解説します。
この記事を読むことで、クレジットカードについて詳しくなり、お金との付き合い方が上手になります。ぜひ最後までご覧ください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%81%8A%E9%87%91-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-256315/)
自己破産後のクレジットカードはどうなる?
自己破産の手続きを行うと、所持しているクレジットカードは強制的に解約されます。
自己破産を弁護士に依頼すると、自己破産が受任されたことを知らせる「受任通知」がクレジットカード会社に送られ、解約の通知が債務者のもとへ届きます。
ちなみに自己破産の際は、未使用のクレジットカードも弁護士に申告しなければなりません。
申告しなかった場合は、裁判所に自己破産が認められず、さらに「詐欺罪」に問われる可能性もあります。
たまっていたポイントはどうなる?
自己破産でクレジットカードが解約されると、たまっていたポイントは全て失効します。
弁護士に依頼する直前にポイントを利用しても、自己破産の手続きに不利になることはほぼないので、大量に保有している場合は使い切ったほうが良いでしょう。
ただ、ボイントを上回った金額は借入額とみなされ、自己破産が認められなくなりますので、利用する際は必ずポイント内で収める必要があります。
自己破産後にクレジットカードを作るには?
自己破産後にクレジットカードを作るには、一定の期間を経過させる必要があります。
自己破産をすると、個人の信用情報を収集している「信用情報機関」に事故情報が登録され、5〜10年を経過しないと金融事故の記録が消えません。
信用情報とは、銀行やクレジットカード会社などが業界ごとで作成しているデータベースのこと。
個人の年収や住宅情報、勤務先の情報、ローンや公共料金などの支払い情報が記録されています。
また信用情報機関とは、クレジットカード会社や銀行などが加盟している団体のことで、主に利用者の信用情報を管理しています。
さらに、信用情報機関には下記の3つの団体が存在し、事故情報の登録期間は各団体によって異なります。
機関名 | 所属会員の業種 | 事故情報の登録期間 |
CIC(指定信用情報機関) | 信販会社・百貨店・クレジットカード会社・携帯電話会社など | 5年 |
JICC(日本信用情報機構) | 消費者金融会社・リース会社など | 5年 |
KSC(全国銀行個人信用情報センター) | 全国の銀行など | 10年 |
事故情報が残っている間は、一般的に「ブラックリストに載っている」状態と呼ばれており、返済能力がないと判断されクレジットカードの審査に通りません。
なので自己破産後にクレジットカードを作成するには、信用情報を回復させ審査を通す必要があります。
自己破産後にクレジットカードの審査を通すには?
自己破産後にクレジットカードの審査を通すには、主に下記の条件を満たさなければなりません。
- 安定した収入がある
- 住所・連絡先がある
- クレジットヒストリーがある
クレジットカードの審査時は、正社員といった雇用形態や勤続年数が重視され、特に固定電話があると審査が有利になります。
また、クレジットカードの審査を通すには、信用情報機関に登録されている「クレジットヒストリー」も積み上げる必要があります。
クレジットヒストリーとは、住宅ローンなどの返済履歴やクレジットカードの利用履歴のこと。
クレジットヒストリーが積み重なっていると、返済能力があるとみなされ、クレジットカードの審査が通りやすくなります。
自己破産をすると信用情報は真っ白の状態になるため、クレジットカードの審査を通すには、まず携帯電話の分割支払を半年間続けるなどして、クレジットヒストリーを積み上げましょう。
また、自己破産後にクレジットカードを作る際は、次の項目で挙げる3つの注意点を把握する必要があります。
自己破産後にクレジットカードを作る際の注意点①事故情報
自己破産後にクレジットカードを作る際の注意点は、まず「事故情報を確認する」ことです。
前述した通り、事故情報の登録期間は各信用情報機関によって異なり、思い違いで事故情報が残っている場合があります。
なのでクレジットカードを申し込む前に、カード会社がどの機関に属しているのか、下記の検索ページで確認する必要があります。
信用情報機関の確認が完了しましたら、該当する団体のホームページで情報開示の申請を行いましょう。
上記のページでは、「パソコン」「スマホ」「郵送」などの方法で情報開示の申請が可能です。
ちなみに情報開示には、1件あたり500円から1,000円の手数料が発生します。
しかし、自己破産に関する記録は短くても5年間残るので、クレジットカードを作成する際は必ず情報開示を行い、事故情報の有無を確認しましょう。
自己破産後にクレジットカードを作る際の注意点②限度額
次に、自己破産後にクレジットカードを作る際の注意点は、「利用限度額を高く設定しないこと」です。
クレジットカードの利用限度額を高く設定すると、カード会社が一時的に立て替える金額が多くなり、審査が通りにくくなります。
また、利用限度額を下げることで、下記のメリットが得られます。
- クレジットカードの使いすぎを防止できる
- 万一盗難に会ったときも、被害を最小限に抑えられる
- 新たなクレジットカードを発行する際、審査が通りやすくなる
利用限度額をあえて下げることで審査に通りやすくなり、さらに上記のメリットも得られるので、カードの審査が通るか不安という場合は参考にすると良いでしょう。
自己破産後にクレジットカードを作る際の注意点③同時申込み
さらに、自己破産後にクレジットカードを作る際の注意点として、「複数社の同時申込みを避ける」ことが挙げられます。
短期間で複数のクレジットカードを申し込むと、カード会社からはお金に困っていると思われ、審査が通りにくいです。
また、クレジットカード会社に申し込んだ履歴は半年間残るので、複数同時に申込みを行うと審査時に不利になってしまいます。
なのでクレジットカードを申し込む際は、必ず1社づつ行い、複数のカードを申し込みたい場合は半年おきに手続きを行いましょう。
自己破産後にどうしてもカードが欲しい場合
自己破産後、事故情報が残っている間にどうしてもカードが欲しい場合は、デビットカードがおすすめです。
デビットカードは分割払いができませんが、信用情報の影響を受けないので自己破産直後でも発行できます。
またデビットカードは、利用と同時に銀行口座から引き落とされ、残高以上の買い物ができません。
なので、クレジットカードより借金のリスクが少なく、デビットカードを利用することで計画的な金銭管理が行えます。
デビットカードの選び方のポイント
デビットカードを選ぶ際のポイントとして、主に下記の点が挙げられます。
- 銀行口座と一体型を選ぶ
- 年会費を確認する
- 海外で利用できるか
デビットカードには年会費が発生し、無料のものから数百円、千円以上も存在するので、事前に必ず確認しましょう。
また、海外のショッピングを希望する方は、国際ブランドの「VISA」カードを選択する必要があります。
次の項目では、自己破産後でも作成できるおすすめのデビットカードを紹介しますね。
自己破産後におすすめデビットカード「楽天銀行デビットカード」
自己破産後におすすめのデビットカードは、「楽天銀行デビットカード」です。
楽天銀行デビットカードは、VISAとJCBの2つのブランドから選べ、下記のように種類が豊富です。
名称 | ブランド | 年会費(税込) |
楽天銀行パンダデビットカード | JCB | 永年無料 |
楽天銀行デビットカード | JCB | 永年無料 |
楽天銀行ベーシックデビットカード | VISA | 永年無料 |
楽天銀行シルバーデビットカード | VISA | 2,200円 |
楽天銀行ゴールドデビットカード | VISA | 5,500円 |
また、楽天銀行デビットカードを利用すると100円ごとにポイントがたまり、たまったポイントは支払いの際に利用可能なのでお得です。
気になる方は、下記の公式ページより申し込みができるので、ぜひご覧ください。
自己破産後にクレジットカードを作る方法とは?【まとめ】
今回は、自己破産後のクレジットカードについて解説しました。要約すると下記の通りです。
- 事故情報が残っていないか必ず確認する
- 利用限度額を低く設定する
- 短期間で複数同時に申し込みをしない
- 銀行口座と一体型を選ぶ
- 年会費を確認する
- 海外で利用できるか
- 楽天デビットカードならポイントがたまる
自己破産後は、クレジットカードが一生使えない思われがちですが、長くても10年経過すると事故情報が消え、審査を通すことができます。
また、クレジットヒストリーなどの信用情報を積み上げることで、カードの審査が通りやすくなります。
この記事を参考に、自己破産に対する恐怖が少しでも和らぎ、お金と上手に向き合えると幸いです。