お金のトラブルはいつの時代でも起こりますよね。特に借金は、お金を借りてから返済を終えるまで大変ですが、完済したつもりでも、返済が終わっていない!などの問題がよく起きます。
今回は、そんな借金のトラブルに巻き込まれないために、返済の証明をするための手順や書類の作成方法を紹介します。
借金は返済したらどうなるの?
あなたがもしお金を借りていて、返済を終えたらどうなるでしょうか?結論から言うと、何もありません。(返済おめでとう…と声をかけるぐらいでしょうか?)
ただ、個人、金融機関のどちらでもお金を借りた場合、後からトラブルにならないように、「貸していたお金の返済を確認しました」という貸主との間で返済証明書(完済証明書)の作成をおすすめします!
返済は終わった!何でまだ返さなきゃいけないの!?
全部返し終わっていない!勝手に終わらせるな!
こんなことが起きないように、お互いの認識が一致していることを確認する大事な作業でもあります。
ここでは、返済証明書がどんな時に必要になるのか、どこで作成できるのか、何を記載すればいいのか1つずつ説明します。
借金の返済証明が必要な時は?
借金の返済証明が必要になるのはどんな時でしょうか?例えば、住宅ローンなどローンを組むための審査で返済証明書の提出を求められることがあります。
通常は、返済証明書が必要な時は、ほとんどないと考えてください。ただ、過去にカードローンやキャッシングローンを利用した場合、新しくローンを組む時に、金融機関から提出を求められる可能性が高いです。
個人間でお金を貸し借りする場合、返済証明書はトラブルを防ぐ目的で作成するので、銀行などに提出する必要はありません。
金融機関で返済証明書は発行してもらえる?
金融機関にお金を借りていた場合は、返済証明書は発行出来る所と出来ない所があります。借金を返済したら自動的に発行されるものではありません。
返済証明書の発行が出来なくても、利用明細を発行してもらえる場合がありますので、必要な場合は各金融機関に問い合わせが必要です。
また、返済証明書の発行には手数料がかかることもあります。返済証明書が発行できるかどうかを問い合わせる時に、併せて手数料の有無も確認しておきましょう!
借金の返済証明書はどこで作ればいいの?
個人間で借金をしていて、返済証明書の作成を第三者に依頼したい場合、どこにお願いすればいいのでしょうか?次のような場所では、書類作成の相談が出来ます。
- 公証役場(こうしょうやくば)
- 弁護士事務所
個人同士の話し合いで書類を作成すると、知らないうちにどちらかに有利、不利な条件がある等、問題が発生する可能性があります。公証役場や弁護士が間に入ることで、公的にも正しい書類を作成できます。
公証役場では、会社の設立や遺産相続、離婚条件の文書など法的に効力を持つ書類の作成を依頼出来る場所です。
ただし、どちらとも証明書の作成にお金がかかります。借りた(貸した)相手とのトラブルを防ぎたい!と思うならば、費用がかかっても依頼をした方がいいでしょう。
公証役場は、相談は無料です。必要な書類(借用書、返済の履歴がわかる領収書など)を持参して記載する内容を決めます。書類が完成したら現金で支払になりますので、事前に準備しておきましょう!
弁護士事務所は、相談だけでもお金がかかることがあります。法テラスでは、無料相談も受け付けています。ただし、無料相談を受けるには条件がありますので、問い合わせして確認しましょう。
個人で作った借金返済の証明書は有効?
公証役場や弁護士に頼んで借金返済の証明書作成してもらうお金が無い…という方もいるでしょう。実は個人で作成した書面も有効です。
返済証明書は、あくまで「借金を完済したことを証明します」という書面のため、返済が終わって、貸主と借主の間で何も問題が無ければ、本来は作成する必要はありません。
後々問題が起きないよう備えて、個人間で証明書を作成する場合は貸主、借主両方が書類の内容に納得して、署名を残しておいた方が無難です。
返済証明書には何を記載すればいいの?
返済証明書を個人間で作成する場合は、最低限次の内容を記載した方が良いでしょう。必要に応じて追加したい項目があれば、貸主と借主で相談して決めます。
- 借主、貸主の氏名、住所
- 借主、貸主の署名または押印
- 返済金額
- いつ返済が完了したか
- 返済完了を確認した資料の一覧
返済を銀行振込でしていた場合は、貸主が返済を確認出来る書類(例:通帳のコピー、ATMの利用明細)を返済証明書に添付すれば確実でしょう。
領収書があれば借金返済の証明になる
あなたがもし現金で返済をしているならば、貸主に毎回領収書を発行してもらいましょう!万が一、返済のトラブルになった時に、領収書があれば毎月返済をしていた証明になります。
銀行振込で返済する場合は、ATMや銀行の窓口で発行される利用明細を保管しておきます。通帳の振込先に貸主の名前が記載されている場合は、通帳のコピーを残しておきましょう。
借りた側が「完済した!」と主張しても貸した側は、「まだ返済終わっていない!」と主張をしてくることもあり得ます。
また、返済証明書を作成する時に、過去の返済記録を確認するためにも、領収書や利用明細は必ず保管しておきましょう!
借金を返済したら借用書は返してもらえる?
個人間でお金を借りる時は、借用書を交わしていると思います。実は、借用書は返済が終わったら貸主に返してもらえるよう請求が出来るのです。
借用書を残しておかないと、借りた側は「そんな金額借りていない」と返済を踏み倒す可能性があります。必ずお金のやり取りが発生する前に書面にし、貸主と借主で2通準備しておきましょう!
借用書を返してもらってもな~と思う人は、請求する必要はありません。借りた記録を残したくなければ、貸主に依頼して、返却手続きを取りましょう。
返済が終わったら証明書を作成した方が安全
ここまで借金の返済証明について説明しましたが、大切なことは「お金を借りる時と返済が終わる時は、書面を作成しておく」ことです。(もちろん、領収書や利用明細も返済の証拠として大切です。)
親友に借用書を作らずお金を貸したら、トラブルになり絶縁した…なんてことが起きることがあります。逆に、お金を借りた友人から、完済したのに終わっていないと言われてしまった…ということもありえますね。
人間関係を壊したくない!と思うならば、信頼できる人でもお互いに文面を残して、トラブルを未然に防ぐことが重要です。
まとめ
今回は、借金の返済証明について取り上げました。お金のトラブルは起きてほしくなくても、起きます。面倒なトラブルに巻き込まれないためにも、貸主、借主がお互い納得する形でお金のやり取りはしたいものです。
借用書は返済完了後に請求すれば返してもらえることは、初めて知りました。今後何かでお金を貸すまたは借りる時には、お金の貸し借りについての書面は注意しないと!と勉強になりましたね。
お金が絡むと、他人は普段から想像も出来ない性格が出ます。時間がかかっても文面の作成は慎重に確認することをおすすめします。(よく確認しなかったために、自分が不利になる可能性もありますので…。)