「仮想通貨のウォレットは沢山種類があるため、一覧で整理しておきたい。」「仮想通貨のウォレットでどれを使うべきかわからない。」という方向けに記事が書きました。
仮想通貨は決済の手段としても、資産運用の手段としても非常に魅力的な資産です。使いこなせれば、送金や両替、店頭での決済もスピーディーです。
仮想通貨を安全に管理し使いこなすには、それぞれのウォレットの特徴について知っておく必要があります。この記事では仮想通貨のウォレットについて、一覧で整理していきます。是非、参考にしてくださいね。(トップ画像出典:https://pixabay.com/illustrations/bitcoin-commerce-currency-exchange-4503713/)
まず仮想通貨のウォレットについて
仮想通貨をスマホで使うためには、仮想通貨専用のお財布(電子財布)が必要です。仮想通貨のウォレットとは、仮想通貨を保管しておくためのお財布のことです。
仮想通貨は、紙幣や硬貨が実在する訳ではありませんので、仮想通貨本体は世界中のコンピュータの中に保存された取引履歴のデータそのものです。世界中のコンピュータで仮想通貨を管理しているとも言えますね。
つまり仮想通貨におけるウォレットとは、仮想通貨専用のお財布であると同時に、仮想通貨資産にアクセスするための手段であることを意味します。
ホットウォレットとコールドウォレットの違いについて
仮想通貨におけるウォレットは、大きく分けて2つのウォレットがあります。ホットウォレットとコールドウォレットと呼ばれるもので、それはインターネットに接続されているか、隔離されているかの違いです。
ホットウォレット
ホットウォレットは常にインターネットとつながっているウォレットです。インターネット環境にあれば、いつでも利用できるため、使用頻度の高い人にとっては便利です。
時間や場所を選ばずいつでも使えますが、インターネット経由でのハッキングやウィルス感染のリスクもあります。
コールドウォレット
コールドウォレットはインターネットから切り離されているウォレットです。取引に時間がかかりますが、インターネットにつながっていないため、ハッキングやウィルス感染のリスクはありません。
ただし秘密鍵を紛失したり、コンピュータを破損してしまうと、預けている仮想通貨を取り出せなくなるというリスクはあります。
それぞれの特徴を把握した上で仮想通貨のウォレットを使用しましょうね。
【仮想通貨のウォレット一覧】①ウェブウォレット
ウェブウォレットとは、サイトに登録しそのサイト内でウォレットの管理を行うことを言います。自分のメールアドレスとパスワードさえあれば簡単に登録できます。
ただしウェブウォレットは、インターネットにつながっているホットウォレットであるため、ハッキング等のリスク面で心配な部分があります。
ウェブウォレットを選択するなら、セキュリティに力を入れているウォレットサイトを吟味して登録しましょうね。
ウェブウォレットの中でのオススメは「Blockchain.com」です。
ビットコインウォレットとして信頼されており、有名なウォレットです。イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ステラも取り扱っています。セキュリティにかなり力を入れている安全なウォレットです。
【仮想通貨のウォレット一覧】②モバイルウォレット
モバイルウォレットはスマートフォンのアプリ内でウォレットの管理を行うことを言います。セキュリティはサイトの運営者に依存するウェブウォレットよりも、アプリ内で管理するため安全と言えます。
ユーザー自身で仮想通貨を管理するため、盗難、紛失、故障に備えて「秘密鍵」、初期化、再インストールに備えて「復元コード」を紙に控え、アクセスできなくならないように注意が必要です。
インターネット環境とスマホがあれば、いつでも管理ができるところが便利ですね。最近は仮想通貨決済ができるお店も増えていますので、仮想通貨で決済したい人にオススメです。
ウェブウォレットの中でのオススメは「Ginco」というアプリです。
対応している仮想通貨が20種類以上あって、純日本製で日本語のサポートがあります。シンプルな画面で使いやすく、抜群のセキュリティで安心です。超オススメのウォレットですよ。
【仮想通貨のウォレット一覧】③デスクトップウォレット
デスクトップウォレットは、自分のパソコン内で仮想通貨の管理を行うことを言います。仮想通貨の開発元がリリースしているものが多く、安全性や質の高いウォレットを無料で使えます。
モバイルウォレットと同様で、秘密鍵等を自分で管理する必要があります。パソコンをいつでも持ち歩くのは大変なので、モバイルウォレットよりも機動力は劣ります。
オフラインでも残高の確認ができたり、フルノード型(仮想通貨取引をすべて参照できる)のウォレットはマイニングできたりとメリットも多いです。
仮想通貨は世界中のコンピュータで取引データを管理します。その管理のために「自分のパソコンの能力を、仮想通貨の運営に使ってください。」と協力し、そのお礼に仮想通貨をもらうことを「マイニング」と言います。
デスクトップウォレットの中でのオススメは「Electrum」です。
ビットコイン用のデスクトップウォレットになりますが、初期の頃から存在し、多くのユーザーに支持されています。
すべての取引記録をダウンロードしないため軽くて使いやすく、利用しないときはネットワークが切断されてますので、セキュリティ面も安心です。
【仮想通貨のウォレット一覧】④ハードウェアウォレット
ハードウェアウォレットとは、秘密鍵を内蔵した外部デバイス(USB等)で仮想通貨のウォレットの管理行うことを言います。
秘密鍵をオフライン状態で管理するコールドウォレットのため、安全性は高いです。対応通貨も多いため、ほとんどの仮想通貨を安全に管理できます。
ハードウェアウォレトのほとんどがUSB型のため、持ち運びが便利な点もメリットです。ただし値段が1万円以上とやや高額のため、仮想通貨資産が少額の場合はやや割高に感じるかもしれません。
ハードウェアウォレットの中でのオススメは「Ledger Nano S」です。
ハードウェアウォレットの中でも一番人気で、PINコードのシャッフル機能があって安全と評判ですよ。
ほとんどの仮想通貨にも対応している上に、日本語のサポートもありますので安心ですね。
【仮想通貨のウォレット一覧】⑤ペーパーウォレット
ペーパーウォレットとは、紙にアドレスと秘密鍵を書いて仮想通貨のウォレットの管理を行うことを言います。秘密鍵を完全にオフライン状態で管理するコールドウォレットのため、極めて安全性が高いです。
紙にアドレスと秘密鍵をメモするだけなので、費用ゼロでコストパフォーマンスも最強ですね。ただし紙の紛失、汚損すると、復元不可能なためアクセスができなくなります。それは資産の紛失を意味します。
また入出金を行うのに、時間がかかり面倒くさいと感じる人も多いかと思います。頻繁な入出金をする人には不向きの管理方法ですね。
ペーパーウォレットの中でのオススメは「bitaddress.org」です。
ペーパーウォレットの中でも人気のウォレットで、ビットコイン用のペーパーウォレットでは利用者が多いウォレットです。
ファイルをダウンロードしてオフラインでアドレス作成します。セキュリティ面も心配がありませんね。日本語にも対応していますので安心ですよ。
【要注意!!】仮想通貨取引所での管理について
2018年1月にコインチェック社の仮想通貨が流出した事件は記憶に新しいところです。仮想通貨の流出とは、不正に盗まれることです。
仮想通貨取引所で購入した仮想通貨をそのまま取引所で保管することは、一般的に安全面で推奨されません。自己の責任でウォレットを管理すべきです。
しかしデイトレードなどで仮想通貨の運用する人にとっては、送金回数が頻繁になりウォレットで管理することは非効率のため現実的ではありません。
どうしても取引所に預けておきたい人は、セキュリティーの高い取引所を選んでください。補償制度を採用している取引所であれば、資産は守れますのでオススメです。
仮想通貨ウォレットを利用するときのの3つの注意点
人為的ミスを防ぐ
仮想通貨取引所から、ウォレットに送金する際に間違ったアドレスを入力して送金してしまうケースがまれにあります。
間違ったアドレスに送金してしまった仮想通貨を取り戻すことは不可能です。送金先のアドレスをしっかりと確認した上で、確実に送金しましょうね。
ハードウォレットやペーパーウォレットは、ウォレットそのものを紛失、汚損してしまう可能性があります。
ウォレットはあなたの資産そのものです。秘密鍵がわからなくなってしまうと、二度と自分の資産にアクセスできませんので、気をつけましょうね。
ウィルス対策は確実に
パソコンやスマートフォンでウォレットを管理している場合は、ウィルス感染リスクがあります。個人で管理する場合は、取引所よりリスクは低いですが、ウィルス対策に細心の注意を払うべきです。
またハードウェアウォレットを公式サイト以外で購入した場合、既にウィルスに感染している可能性もあります。できるだけ公式サイトでの購入をオススメします。
フィッシング詐欺
仮想通貨においても、近年フィッシング詐欺は巧妙化しています。取引所のサイトと全く同じサイトで見分けがつかないサイトを利用し、詐欺が多発しています。
本物のサイトだと思いIDやパスワードを入力してしまうと、その情報を抜き取られ後でごっそり仮想通貨資産を盗みとられてしまいます。ブックマークを利用する等して注意を払いましょうね
【仮想通貨のウォレット一覧】まとめ
以上、「【総まとめ】仮想通貨のウォレットを一覧にして整理しよう!!」でした。仮想通貨のウォレットをメリットとデメリットの観点から、それぞれまとめてみました。
ウォレット一覧表 | |||
ウォレット | メリット | デメリット | 安全度 |
ウェブウォレット | ・簡単に登録できる |
・セキュリティが心配
|
△ |
モバイルウォレット | ・アプリで管理するため、ウェブウォレットよりも安全
・仮想通貨決済が容易 |
・秘密鍵や復元コードを自分で管理する必要がある | ○ |
デスクトップウォレット | ・安全性、質の高いウォレットが多い
・マイニングができる |
・秘密鍵や復元コードを自分で管理する必要がある
・持ち運びしにくい |
○ |
ハードウェアウォレット | ・安全性が高い
・対応通貨が多い ・持ち運びが便利 |
・値段がやや高い※1万円以上
・紛失すると復元できない |
◎ |
ペーパーウォレット | ・極めて安全性が高い
・費用ゼロで管理できる |
・入出金に時間がかかる
・紛失すると復元できない |
◎ |
仮想通貨のウォレットには、それぞれメリットとデメリットがあり、ユーザーの仮想通貨の利用頻度や方法によって、その人にとってのベストなウォレットは異なります。
この記事を読んでくださった方が、仮想通貨ウォレットのベストな選択ができれば幸いです。