今回は任意整理でどのようなことをするか流れを取り上げます。任意整理は債務整理の1つで、借金を整理する方法の1つです。
借金の返済に困っていて、任意整理をした方が良いことは分かっていても、具体的な流れが分からないと手続きをしにくいですよね。
この記事では、任意整理後の注意点も解説するので、任意整理自体の流れだけでなく、任意整理後の手続きを知りたい人も参考に読んでみてください。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2077219?title=%E8%BF%94%E6%B8%88%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8)
任意整理はどんなことをするの?
任意整理は、借金の返済が厳しいときに債権者と交渉して返済計画を見直す債務整理の1つです。任意整理の流れは次のようになります。
- 弁護士等に依頼
- 取引履歴の確認及び利息の計算
- 返済計画の交渉、和解案の作成
- 和解案の成立
- 借金の返済開始
任意整理は弁護士等に依頼しなくても自分でできます。しかし、返済計画の作成では、弁護士等に依頼した方が完済までの期間や毎月の返済金額を正確に計算してもらえるので、手間が少なくなるでしょう。
任意整理はどのくらい期間がかかるの?
任意整理は債権者と交渉になるので、債権者との交渉が難航すれば当然ですが時間がかかります。弁護士などに依頼した場合は、3カ月~6カ月で債権者との和解案が決まります。
自分で債権者と交渉することはできますが、知識が無いと気づかない間に自分に不利な内容で和解案を結ばされる危険があることも。専門知識がある人に依頼をした方が、不利な条件で和解させられることを防げます。
返済を滞納して毎日返済督促の電話を受けたり、交渉中に返済金額がふくれあがったりすると、精神的に不安になるため、弁護士などに依頼した方が安心ですよ。
任意整理の流れ①:弁護士等に依頼
ここからは、任意整理の手続きを進めるにあたってそれぞれの手順を1つずつ説明していきます。
先ほど説明したとおり、任意整理は自分で債権者と交渉するよりは、弁護士や司法書士に依頼した方が安全に解決できる可能性が高いです。
債務者が弁護士(または司法書士)に依頼すると、「債務者から任意整理の依頼を受けました。」という受任通知が債権者に送られます。受任通知が債権者に届けば、返済督促の連絡が1日~1週間以内で止まるでしょう。
受任通知を送ったあとは、債権者との交渉がまとまるまで、返済は停止して問題ありません。また、返済を停止している間に利息が増えることもありません。
任意整理の流れ②:取引履歴の確認及び利息の計算
受任通知を債権者に送付するのと同時に、依頼者(債務者)の取引履歴を請求します。取引履歴を確認して、利息を再計算することで、過払い金が発生していないかを確認するためです。
過払い金は、平成20年の利息制限法の法律改正前に取引があれば、払いすぎた分を返済にあてられますが、平成20年以降の取引では、過払い金が発生しない可能性があるので注意しましょう。
また、10年以上金融機関から借金をしている場合は、一部の取引履歴が入手できないことがあるので、当時の金利などから推測で利息を計算し直します。
任意整理の流れ➂:返済計画の交渉、和解案の作成
毎月の収入と支出を基に返済計画を立てて、債権者と交渉します。基本的に3年~5年で完済できるように次の項目を主に交渉します。
- 分割払いは何回まで可能か
- 利息は全て免除になるのか、条件付きで無くすのか
- 任意整理後に返済が遅延した場合の対応
ほとんどの債権者は任意整理の交渉に応じるので、返済計画のやり取りに時間がかかるでしょう。債権者には、利息をつけて返済することが条件、または3年以内で返済が条件など、条件付きで交渉に応じる業者もいます。
もし、交渉が難航する場合は、特別調停に移る可能性もあることは理解しておきましょう。
特別調停とは、任意整理と同じで債権者と交渉する手続きですが、間に裁判所が入り調停案を作成して返済計画を決めます。
任意整理の流れ④:和解案成立
返済計画が債権者と債務者で同意できれば、和解案を双方で契約します。和解案は口頭でも成立しますが、書類で交わしておくことで、事後のトラブルを防げるでしょう。
和解案には今後の返済計画など、次の内容を含めた書面を作成することが多いです。
- 支払い回数(一般的に3年~5年で返済)
- 支払い方法と期日
- 支払いが遅延、滞納した場合の対応
交渉時の条件にもよりますが、大抵の場合、利息が無くなって借りたお金のみの返済になります。5年以上返済に時間がかかると、債権者から返済計画に同意を得にくくなるので、短期間で完済できるようにしましょう。
任意整理の流れ⑤:借金の返済開始
債権者と債務者との間で和解案が成立したら、返済が始まります。利息は発生しないので、借りた金額のみ毎月返済するので、任意整理前よりは返済額が減ります。
自分の収入に合わせて返済できる金額を設定しているので、お金を使いすぎて返済ができないことが起きないように注意しましょう。
依頼した弁護士などによっては、返済遅れが無いように毎月の返済を代行してもらえる所もあります。毎月の返済期日を忘れそうな場合は、返済代行を依頼した方が確実ですね。
大変なのは債権者と交渉が成立してから…
任意整理自体は3カ月~6カ月で完了しますが、大事なのは交渉が成立してからになります。和解案に従って毎月返済をしなければいけません。
また、任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が記録されます。事故情報=ブラックリストのため、新しい借入はできません。さらに新しいクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることもできません。
また、事故情報は早くて5年で無くなりますが、任意整理をしたローン会社やカード会社は二度と契約はできないと考えてください。
任意整理は、借金を整理する代わりに、長い間日常生活で不便な点が出てくることは理解しておきましょう。
任意整理後に返済を滞納した場合どうなるの?
任意整理後に返済が遅れたり、滞納したりした場合は、和解案に沿って一括で返済を求められることがあります。一括返済ができない場合、個人再生や自己破産の手続きを取ることになるので、注意しましょう。
和解案に【返済遅れは期日から2ヶ月待つ】などの取り決めがあれば、1回遅れても2ヶ月分まとめて返済すれば問題ありません。
なるべく毎月期日に遅れずに返済を進めて、3年~5年以内で完済できるようにしましょう。
任意整理の流れまとめ
今回は任意整理の各手順について解説しました。任意整理は債務整理の中でも一番デメリットが少ない手続きです。家族や周囲の人に知られることが少なく、ローンやクレジットカードが組めない期間も10年程です。
個人再生や自己破産と比べて、任意整理は借金の残りを返済するので高額になりますが、日常生活でお金の使い方に注意すれば、今までと同じように生活ができます。
任意整理で大切なのは、交渉が完了した後に期日に遅れずに返済ができるか、です。借金の返済が大変だからと簡単に任意整理はせずに、3年~5年で完済できるのか考えてから手続きすることをおすすめします。
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