あなたはクレジットカードを利用していますか?クレジットカードってとっても便利ですよね。
しかし、クレジットカードの使い方を間違えると借金地獄に陥ってしまう恐れがあります。この記事では、
- クレジットカードの仕組み
- クレジットカードの利点と危険性
について解説していきます。「クレジットカードについてよく分からない」「クレジットカードで借金地獄に陥りたくない」という方はぜひ読んでみてください。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/732100?title=%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF%20%E9%87%91%E8%9E%8D%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B82%20%E9%BB%92)
クレジットカードの仕組み
まずはクレジットカードの仕組みを見ていきましょう。クレジットカードの利用者、加盟店、クレジットカード会社の3者の関係で成り立っています。
利用者
クレジットカードを加盟店で利用した際は、お金を払わずに商品を買うことができます。のちに、カード会社が立て替えてくれた分のお金をまとめてカード会社に支払います。
加盟店
クレジットカードを利用者の代金をカード会社から受け取ります。その際に、カード会社に手数料を払います。
カード会社
クレジットカードの利用者の代金を加盟店に支払います。のちに利用者に、立て替えておいた分の代金を請求します。
クレジットカードを使うメリット
クレジットカードを使うメリットは以下の2つがあります。それぞれ見ていきましょう。
- ポイントがたまる
- 現金を持ち歩かなくてよい
ポイントがたまる
クレジットカードを使うたびにポイントが加算されます。ためたポイントは支払代金にあてたり、金券と交換できたりするなどの利用方法があります。
現金を持ち歩かなくて良い
クレジットカードを利用すれば現金が不要なので、現金は必要最小限だけ持っておけばよいでしょう。
現金を紛失するリスクや、紛失した際の損失を最小限に抑えることができます。
クレジットカードの支払方法
クレジットカードの支払方法は主に以下の5つがあります。それぞれの支払方法を説明していきます。
- 一括払い
- 二回払い
- 分割払い
- ボーナス払い
- リボ払い
一括払い
一括払いとは、支払い日に一括で料金を支払うことです。一括払いでは手数料がかかりません。
2回払い
2回払いは料金を2回に分けて支払うことです。2回払いも手数料はかかりません。
分割払い
分割払いとは料金を分割して払うことです。毎月分割した分の金額+金利手数料が引き落とされます。細かく分割すればするほど多くの手数料がかかります。
ボーナス払い
ボーナス払いとは夏のボーナス、冬のボーナス時期に合わせて支払いをする方法です。
ボーナス払いは支払いを大幅に先延ばしできるものの、金利手数料がかからない便利な支払方法です。加盟店によっては使えないところもあります。
リボ払い
リボ払いとは月々の支払額を決めることができる支払方法です。利用金額や利用件数にかかわらず一定の金額を支払います。
月々の支払いを1万円と決めたら、支払いが完了するまで毎月1万円だけ引き落とされます。
支払いの変更
分割・ボーナス・リボはカード決済後にクレジットカード会社に問い合わせることで変更できます。
リボ払いの細かい仕組み
リボ払いの金利手数料の計算方法とリボ払いの支払いがどのように行われているのか細かく見ていきましょう。
金利手数料の計算方法
金利手数料の計算方法を見ていきましょう。毎月の金利手数料は以下の計算方法で算出することができます。
利用残高×年利÷365日(1年)×30日(1か月)=毎月の金利手数料
クレジットカードで10万円の買い物をリボ払い指定でしたとしましょう。リボ払いの年利はほとんどの場合15%なので、年利は15%として考えます。これらの条件で、月々の手数料を求めてみます。
- 100000×0.15÷365×30=1233円
以上の計算から、年利15%で10万円の買い物をすると金利手数料が月々1233円かかることが分かります。
残高にあてられる支払い
毎月の支払はまず金利手数料にあてられます。そして、残りの金額が利用残高の返済にあてられます。
- 金利手数料+利用残高の1部=支払額
支払額 | 金利手数料 |
利用残高にあてられる金額 |
利用残高10万円、金利15%で考えてみましょう。ここでは毎月の支払額は1万円と仮定します。
1か月の金利手数料が計算で1233円と分かったので1万円から1233円が引かれ、残りの8767円が利用残高の支払いにあてられます。
(金利手数料)1233円+(利用残高にあてられる支払い)8767円=(支払額)1万円
(支払額)1万円 | (金利手数料)1233円 |
(利用残高にあてられる支払い)8767円 |
クレジットカードのリボ払いで借金地獄に
金利手数料が多ければ多いほど、残高に充てられる支払いは少なくなってしまいます。金利手数料は残高がいくらかによって変動します。
つまり、残高が多ければ多いほど金利手数料が大きくなり、残高が減らしにくくなってしまいます。
無計画にリボ払いをし続けると残高が膨らんでしまい、支払いを終わらせることができないリボ払い地獄に落ちてしまいます。
リボ払いをすること自体は良いのですが、乱用しすぎると大変なことになるのでリボ払いは計画的に利用しましょう。
リボ払いのシミュレーション
残高が小さい金額と大きい金額でリボ払いのシミュレーションをしてみましょう。
残高が10万円の時と、50万円の時で比較します。金利は15%で、月々の支払いは2万円と仮定します。
残高が10万円の場合
金利手数料 | 残高にあてる支払 | 残高 | |
100000円 | |||
1か月目 | 1260円 | 18740円 | 81260円 |
2か月目 | 1002円 | 18998円 | 62262円 |
3か月目 | 768円 | 19232円 | 43030円 |
4か月目 | 531円 | 19469円 | 23534円 |
5か月目 | 291円 | 19709円 | 3825円 |
6か月目 | 48円 | 19952円 | 0円 |
この場合は10か月で支払いを終え、金利手数料の合計は5160円です。
残高が50万円の場合
金利手数料 | 残高にあてる支払 | 残高 | |
13835円 | 500000円 | ||
1か月目 | 6165円 | 13835円 | 486165円 |
2か月目 | 5994円 | 14006円 | 472159円 |
3か月目 | 5822円 | 14178円 | 458017円 |
4か月目 | 5647円 | 14353円 | 443664円 |
5か月目 | 5470円 | 14430円 | 429234円 |
6か月目 | 5292円 | 14718円 | 414516円 |
7か月目 | 5111円 | 14889円 | 399627円 |
8か月目 | 4927円 | 15073円 | 384554円 |
残高が10万円の時に支払いを終えた6か月目で残高が50万の場合は85484円しか残高を減らせていません。
また、6か月目までの金利手数料の合計は44428円です。残高が10万円の場合では5160円だったので、かなりの違いがあることが分かります。
残高が更に大きな金額になると、より残高が減らしにくく金利手数料も大きくなってしまうのです。
クレジットカードのキャッシング枠で借金ができる
クレジットカードには買い物をするためのショッピング枠とは別に、借入ができるキャッシング枠があります。キャッシング枠の金額は原則ショッピング枠の半分以下と設定されています。
また、ショッピング枠の金額分をすべて買い物で使った場合キャッシング枠を利用しての買い物はできません。
ショッピング枠が50万円でキャッシング枠が20万円のクレジットカードを持っているとします。
ショッピング枠で50万円使っていたら、キャッシング枠は利用できません。ショッピング枠で40万円を使っていたらキャッシングは10万円まで利用できます。
ショッピング枠で30万円以上使っていなければ20万円のキャッシングが可能です。
つまり、ショッピング+キャッシングでショッピング枠の金額に収まるだけなら自由に使うことができます。
ショッピング枠とキャッシング枠での借金を同時に利用したら
ショッピング枠とキャッシング枠を同時に利用した時に、どのように支払いと返済を行っていくのかを見ていきましょう。
キャッシング枠を利用して借入を行うと、返済は自動でリボ払いになることが多いです。
また、ショッピング枠での支払いと同時に返済を行う、つまり2重で返済することになります。
ショッピングでのリボ払いとキャッシングでのリボ払いを行うのは問題ありませんが、残高や借金をしっかりと把握していないと気づかぬうちに金額が膨らんでしまう可能性があります。
リボ払いや借金は計画的に
何度も言っていますが、ショッピングもキャッシングも計画的に行うようにしましょう。
金額が大きくなれば大きくなるほど、返済が困難になってしまいます。
特に、リボ払いという支払方法を利用している場合は残高が大きくなってしまうと、支払いを終えることができなくなってしまいます。
そうなってしまわぬように、現状の残高をしっかりと把握することと計画的に利用することを意識してください。
リボ払いの支払い及び借金の返済ができなくなった
リボ払いの支払いや借入の返済が困難になってしまったら債務整理を利用することをおすすめします。主に行われる債務整理は以下の3つです。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
任意整理
任意整理とは債権者と債務者が話し合いによって借金を決めなおすことです。債務者の代わりに弁護士や司法書士が話し合いを行います。
任意整理を行うと将来発生する利息をカットできたり、返済期限を延期してもらえたりします。
ただし、任意整理を行うと信用情報に登録されてしまい、借入やクレジットカードの作成が5年間できなくなってしまいます。
任意整理は手軽に行えてデメリットも少ないので、債務整理の中で最も利用されている方法です。
個人再生
個人再生とは裁判所を通して借金を減額することができる制度です。
個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2つがあります。
小規模個人再生はサラリーマン、給与所得者等再生は事業主が行うものだと区別してください。
小規模個人再生を行うと最低弁済額と所有する財産の総額の金額が多いほうを返済額とします。最低弁済額については以下の表をご覧ください。
借金総額 | 最低弁済額 |
0~100万円 | 全額 |
100万円~500万円 | 100万円 |
500万円~1500万円 | 借金総額の5分の1 |
1500万円~3000万円 | 300万円 |
3000万円~5000万円 | 借金総額の10分の1 |
個人再生を行うと信用情報に登録されて5年間借入、クレジットカードの作成が行えなくなります。また、住所氏名が官報という国が発行する機関誌に掲載されてしまいます。
自己破産
自己破産を行うと借金の支払い義務を放棄できます。一方で、自己破産には多くのデメリットも存在します。
信用情報に登録されて10年間借入、クレジットカードの作成が不可。官報に掲載される。一部の職業・資格が制限される。裁判所が定める一定状の財産を没収される。などです。
クレジットカードと借金について まとめ
いかがでしたでしょうか。最後にここまでの内容をまとめて確認しましょう。
- クレジットカードはカード会社、加盟店、利用者の関係でなり立っている
- クレジットカードはポイントがたまる、現金を持ち歩かなくてよいなどのメリットがある
- クレジットカードの支払方法は様々なものがあるが、リボ払いは危険な場合がある
- クレジットカードのキャッシング枠を使っての借入ができる
- ショッピングやキャッシングは計画的に行う
- 最悪の場合は債務整理を行う
クレジットカードは便利ですが、使い方を一歩間違えるとあなたを苦しめる凶器へと変わってしまいます。クレジットカードに振り回されるのではなく、しっかりコントロールして上手に使っていきましょう。
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