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年代別に見る節約の目的とは?消費支出から違いを解説

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収入から支出を抑えて、貯蓄を増やすために節約している人は多いでしょう。では、年代別に見るとその目的や、節約の内容は違ってくるのでしょうか。

子供の学費や、住宅ローン、老後の準備など将来的に費用を確保しておかないといけません。無駄な支出を減らすためには、生活費の内訳を理解して何を節約すべきか見極める必要があります。

本記事では、年代別の消費支出からどんなものにお金がかかっているか、また、どんな節約をしているのか解説していきます。

それぞれの年代での節約への取り組み方が見えてきて、これからの生活費の見直しの参考になるので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24318224

年代別にみる月当りの消費支出

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3043459

まずは、各世代が月当たりどのくらい消費支出があるのか、総務省の2021年の家計調査を基にまとめたので、表から二世帯以上の消費支出を見ていきましょう。

世帯主の年齢 消費支出
~29歳 237,235円
30~39歳 264,452円
40~49歳 313,691円
50~59歳 341,916円
50~59歳 288,312円
70歳~ 226,383円

各世帯別でみる月の消費支出は、40〜49歳、50〜から59歳が一番支出が多くなっています。

これは、教育費の出費が多くなる世代で他の食費や光熱費に関しては、さほど大きな違いはありませんが、教育費の割合が多いようです。

もう少し、詳しく年代別の生活費の消費支出の内訳を見ていきましょう。そこから、節約すべき3つが見えてきます。

年代別の消費支出から節約すべきトップ3を知る

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/884858

世代別の月々の消費支出を、総務省の2021年の家計調査を基に表にまとめたので見ていきましょう。

項目 ~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳~
食料 53,374円 70,626円 81,751円 82,491円 78,972円 69,287円
住居 38,349円 23,130円 18,734円 17,824円 18,794円 15,961円
光熱・水道 15,836円 18,789円 21,601円 22,843円 22,666円 21,078円
家具・家事用品 11,797円 12,261円 12,821円 12,575円 13,453円 10,143円
被服及び履物 9,575円 10,714円 12,289円 11,197円 8,247円 5,121円
保険・医療 11,842円 12,313円 11,663円 13,453円 16,011円 15,684円
交通・通信 35,070円 40,093円 46,546円 54,371円 44,245円 25,442円
教育 2,393円 8,937円 27,453円 29,021円 3,642円 331円
教養・娯楽 20,223円 20,155円 30,487円 28,319円 24,409円 18,814円
その他の消費支出 38,767円 40,616円 50,347円 69,822円 57,874円 44,522円
消費支出合計 237,235円 264,452円 313,691円 341,916円 288,312円 226,383円

上の表を見てみると、生活費で一番出費がかかっているのは以下の3つであることがわかります。

月々かかる生活費トップ3
  1. 食費
  2. 交通・通信
  3. 水道光熱費

どれも、生活の中で削ることができない出費ですよね。この3つを節約することができれば、生活費の節約に大きな成果を出すことができるというわけです。

この3つがどの世代でも、出費が多いので節約するならまずこの3つを意識するといいでしょう。

理想的な生活費の割合とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1289047#goog_rewarded

節約をすべきかどうか判断するためには、理想的な生活費の割合を知っておく必要があります。

なぜなら、現時点で節約を継続して成果が出ているにもかかわらず、さらに節約を加速しては、逆に生活がきつくなってしまうからです。

無理のない範囲でおさめる必要がある生活費の割合は、以下のとおりです。

理想的な生活費の割合
  • 住居費:25~30%
  • 水道光熱費:5%
  • 食費:15%
  • 日用品代:3%

事前に支出項目をすべて書きだし、無理なく実践できる割合を計算しておくと良いでしょう。

また、毎月の収入の20%くらいを貯金に回せるのが理想といわれています。

将来のために貯金を増やしたいと思っているなら、出費を収入の80%以内に抑えて、そのほかは貯金に回すと無理なく続けることができるでしょう。

年代別に見るお金をかけたいものと節約したいものとは?

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4763421#goog_rewarded

では、今後お金をかけたいと思っているものと、節約したいものはどう違うか2016年に消費者庁が調査した結果を年代別に見ていきましょう。

出典:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/2017/white_paper_summary_06.html

お金をかけたいものは、10代後半はファッションが1位で、60歳以上は食べることが1位でした。20代から40代がお金をかけたいのは貯金ですが、50代は老後の準備となっています。

若い年代は、急な出費に備えてお金を貯めたいと考えているようです。50代は退職を意識して老後の準備のためにお金を掛けたいのでしょう。

逆に、節約したいものは3位までに通信と車、ファッションが入っています。年代別に見ると通信が20歳〜40歳代が1位で50歳以上はファッションという結果となりました。

この表では、食費(食べること)がお金をかけたいことの上位に入っています。

年代別に節約意識が高いものは何か

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24889805#goog_rewarded

2022年の5月に(株)クレオにて調査した生活者価値観調査を参考に、今後節約したいと思っているものの割合を全体と、年代別に見てみましょう。

全体(平均) 1位 2位 3位
外食代 41.0% 衣料・服飾雑貨の購入費  36.6% 家での食事代 36.0%
20代 外食代 45.5% 家での食事代 38.5% 衣料・服飾雑貨の購入費 29.0%
30代 外食代 33.5% 家での食事代 32.5% 日用品の購入 27.0%
40代 外食代 48.5% 家での食事代 38.0% 衣料・服飾雑貨の購入費 37.0%
50代 外食代 42.5% 家での食事代 42.5% 衣料・服飾雑貨の購入費 41.5%
60代 衣料・服飾雑貨の購入費 42.5% 家電などの電 41.0% 外食代 40.5%
70代 衣料・服飾雑貨の購入費 45.5% 家電などの電気44.5% 旅行などのレジャー費 38.0%

表からもわかるように、節約するだろうと思っているものは全体では外食代でした。また、家での食事が全体では3位でしたが、20代から50代では2位となっています。

2016年度から6年経った2022年ではコロナの影響もあってか、社会情勢が大きく変化してきています。

50代では、「外食代」と「家での食事代」が同率の42.5%です。食費を節約して他に回す傾向が強いようです。

対象的に60代と70代では「衣料・服飾雑貨の購入費」「家電などの電気代」が高くなっていです。節約には「食」以外を切り詰める傾向が強いようですね。

具体的な節約術は何か

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24852612

世代別に今後節約するであろうものを見てきました。では具体的におこなっている節約術は、どんなものがあるのでしょうか。

アサヒグループホールディングスで、2017年2月1日~2月7日までに行われたインターネット調査を基に表にまとめたので見ていきましょう。以下の10項目が現在節約している具体的な節約術です。

現在している節約
節電している 66.8%
食費を抑えている(なるべく安いものを探す) 56.3%
ファッション・衣類を買い控えている 55.2%
外食費・飲み代を抑えている 50.1%
節水している 48.1%
美容室・散髪の頻度を抑えている 32.9%
旅行・レジャーを控えている 31.2%
家電を買い控えている 29.0%
電話(ケータイ、スマホなど)・インターネットなど通信費を抑えている 27.8%
節ガスしている 26.7%

参考:https://www.asahigroup-holdings.com/company/research/hapiken/maian/201702/00620/

今後節約すると考えられる食費に加えて、節電や節水、また節ガスなど光熱費の節約もみられます。生活に欠かせない固定費である一方、まだまだ無駄を省ける可能性があると言えそうです。

また、ファッションや、美容室、散髪など身だしなみに関わる出費も節約傾向にあります。

コロナの影響もあってか、旅行とレジャーへの出費も抑えているのがわかりますね。

節約する理由とは何か

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24725784#goog_rewarded

では、節約する理由はどんなものがあるでしょうか。10位までの節約する理由を見ていきます。

こちらも、アサヒグループホールディングスで、2017年2月1日~2月7日までに行われたインターネット調査を基にまとめたので見ていきましょう

節約する理由
老後の生活不安のため 36.3%
長引く経済不況のため 27.5%
子どもの教育費のため 26.7%
給与が減少したため 20.7%
節約することが趣味のため 19.2%
無駄を排除した「シンプルな生活」を目指しているため 17.6%
住宅購入または住宅ローンの支払いのため 14.8%
年末年始に出費がかさんだため 14.8%
近い将来の消費税アップに備えて 13.9%
日本の政治が不安なため 13.0%

参考:https://www.asahigroup-holdings.com/company/research/hapiken/maian/201702/00620/

節約する理由の1位は、「老後の生活不安のため」の36.3%で、次いで「長引く経済不況のため」の27.5%でした。

「老後の生活の不安」はどの世代にも当てはまっています。なかなか景気が回復するめどがたたない現在では「長引く経済不況」への不安から、節約せざるを得ない状況になっていると言えるでしょう。

10位の「日本の経済が不安なため」という将来への不安から貯蓄思考が強まっている事がわかります。

年代別の節約意識の傾向

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/23689105

節約する理由について解説してきましたが、年代別に見ると違ってくるのでしょうか。年代別、男性・女性別の節約を意識している割合を見ていきましょう。

2017年の12月に、朝日大学マーケティング研究所が発表した「節約の意識に関するマーケティングデータ」を参考にグラフにまとめたので見ていきましょう。

筆者作成

グラフから見ると、一番節約に対して積極的な数字が出ているのは、20代の男性でした。「何に対しても節約に心がけたい」が34.1%と高い数字となっています。

これは、給与アップがなかなか実現しない現在の社会情勢が反映しているのかもしれません。また、全体では節約に対して男性の方が意識が高い結果となりました。

その反面、「節約すべきもの、すべきでないものを分けて、メリハリの利いた節約を⼼掛けたい」とする割合が女性のほうが多く、このことからメリハリをつけた節約は女性の方が意識が高いと言えるでしょう。

「節約の意識はあるが、実際の買い物では忘れてしまう」という割合と、「はじめから節約はあまり意識していない」の割合は低く節約への意識が高いと言えます。

今後節約を意識していく割合を年代別に見てみる

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24124929

節約に対しての意識の傾向を年代別、性別に見てきましたが、今後の節約に対してはどう思っているのでしょうか。

こちらも、朝日大学マーケティング研究所が発表した「節約の意識に関するマーケティングデータ」を参考にグラフにまとめました。年代別の節約に対しての意識を、読み取っていきましょう。

筆者作成

今後の節約志向は、どの世代も「積極的に心がける」「できる限り心がけたい」「少しは心がけたい」を合わせるとどの年代も高い数値が出ています。

特に、30代以上の女性は節約に対しての意識が高いようです。30代、40代は子育て中の主婦の世代に当たるので、節約を積極的にして教育費や住宅ローンの返済などのため節約志向が強いのでしょう。

その反面、20代女性と30代男性は「あまり心がけない」の割合が10%、11.9%と1割を超えています。家庭をもたず、経済性よりも自分の欲求を優先する傾向にあるようです。

60代は男女ともに「積極的に心がける」が12.2%、12.5%と低く、今後の節約に対しては消極的な数字。一番支出がかさむ40〜50代は節約意識が高く、若い世代、高齢者は節約意識が低くい印象です。

【まとめ】年代別にみる節約の傾向

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24724180

年代別に消費支出から節約の傾向と、意識の違いを見てきました。どの年代も節約に対しての違いはあまりなく、「食費」「光熱費」「通信費」などの日常生活において出費が多い項目に対しての節約傾向が見られました。

その反面、「子どもの教育費」「医療」「健康」「趣味」「交際費」「レジャー」などの節約はあまりみられませんでした。

これは、節約できるものと、そうでないものをしっかり区別してメリハリをつけて節約しているという傾向でしょう。

節約は、無駄を省いて切り詰めることです。切り詰めることができるものは節約して、自分の楽しみや、必要なものには出費する方がストレスなく節約を続けることができるでしょう。

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なおれお
現在は、フルタイムで契約社員として働いています。ライターとして活動しつつ子育てブログ、特化ブログ運営中です。様々な分野の記事執筆をこなしています。
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