「どうせもらえない」?年金保険料を未納にしておくとどうなるのか?

「年金なんてどうせ将来もらえないし・・・」と思うと、年金保険の支払いを放置したくもなりますよね。

しかし、年金の支払いは全国民の義務です。年金保険料を未納のままにしておくと、老後年金が受給できないだけではなく、今のあなたにペナルティが課されてしまうことにもなりかねません。

この記事では、年金保険料を未納のまま放置するとどんな目に遭ってしまうのか?ということを解説していきます。(トップ画像出典:https://pixabay.com/images/id-1523383/)

年金保険料を未納のままにしておくとどうなるのか?

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年金保険の支払いを未納のままにしておくとどんな罰則があるのでしょうか?

結論から言うと、最悪の場合あなたの財産を差し押さえられる可能性があります。

あなたが所有している生活必需品以外の物品不動産お給料などの金融資産も含め、競売にかけられるなどして滞納した金額が回収されます。

仮にあなたが「老後、年金なんてもらわなくても生きていける」と考えていても、年金保険の支払いは免れることのできない義務であり、支払いを放置すれば罰則が課されます。

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年金保険料未納に対する差し押さえの実態

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差し押さえと聞くと非現実的なことのように聞こえるかもしれません。

しかし、滞納者に対する差し押さえはなんと年間1万件を超える頻度で行われています。以下は、厚生労働省による年金保険料滞納者に対する財産の差し押さえを実施したデータです。

 2014年度 2015年度 2016年度
14,999件 7,310件 13,962件
  • (出典:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12512000-Nenkinkyoku-Jigyoukanrika/0000169513.pdf)

2014年度からの3年間だけを見てもわかるように、年間1万件前後の差し押さえが実施されていることがわかります。滞納者に対する差し押さえは決して他人事ではありません。

また、差し押さえられる財産の対象はあなたのものだけではありません滞納した額に満たない場合は、あなたの配偶者世帯主の財産まで差し押さえられることもあります。

いきなり差し押さえをされることはない

とはいえ、何の告知もなしに突然財産が差し押さえられる、なんてことはありません。差し押さえの前に、滞納をお知らせするため、以下の4種の手紙が届くようになっています。

  • 特別催告状
  • 最終催告状
  • 督促状
  • 差し押さえ予告通知書

手紙の内容は?

上記の手紙の内容は、差し押さえ予告通知書以外ほぼ同じです。保険料の滞納を知らせる旨と、記載されている期日までに延滞金を含めた保険料を納付しない場合、差し押さえを実施するという予告がなされます。

差し押さえ予告通知書では実際に差し押さえを実施する日程が予告されます。

差し押さえを実施する基準は?

差し押さえを実施するには一定の基準が設けられています。2018年度のデータでは、年収が300万円以上、滞納が7か月以上続いた場合に差し押さえが実施されるとあります。

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年金保険が未納の場合、延滞料金はどれくらい払えばいいのか?

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年金保険料の支払いを滞納した場合延滞料金を支払うことになりますが、どれくらい支払うことになるのでしょうか?

滞納した期間に応じて利息が追加され、利息分が延滞金という扱いになります。

滞納期間が3か月までは年率2.6%、それ以降は年率8.9%が利息として計算されます。(2018年時点の利息)計算式は以下の通りです。

滞納が3か月未満の場合

計算式:保険金(1000円未満切り捨て)×0.026÷365×滞納日数

滞納が3か月を超えた場合
計算式:保険金(1000円未満切り捨て)×0.026÷365×滞納日数+保険金(1000円未満切り捨て)×0.089÷365×滞納日数

延滞金の計算例

  • 2018年度に基礎年金の16410円を、4月~1月の9か月、65640円を滞納した場合
  • 3か月以内の延滞金:65000(1000円未満切り捨て)×0.026÷365×91(日数)=421.3424・・・ー①
  • 3か月以降の延滞金:65000(1000円未満切り捨て)×0.089÷365×185(日数)=2932.1232・・・ー②
  • ①+②=3300(100円未満は切り捨て)

自分が年金保険を未納にしているかどうか確認したい

年金の仕組みについて詳しく知らないと、自分がちゃんと保険料を払えているのか不安になりますよね。そんなときにご自身の年金記録を簡単に確認する方法を紹介いたします。

もちろん年金事務所に行くのが最も確実な方法ですが、ねんきんネットを使えば、ネット上で24時間いつでもご自身の年金記録を確認することができます。

ねんきんネットへ登録する際には、年金手帳や年金証書に記載されている、基礎年金番号を確認できるようにしておきましょう。

年金記録を確認して、万が一保険料を滞納している期間が見つかった場合、年金事務所へ行けばすぐに支払いの手続きをすることができます。

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保険料を現時点で全額払えない場合

滞納金が長期間たまってしまうと、それまでの保険料を一気に支払うのは難しいこともあるでしょう。

そんなときは、年金事務所で申請を行えば分割での支払いが可能です。

また、ご自身の収入によっては保険料の免除や支払い猶予制度も利用できるので、制度を利用する際には必ずご自身の所得と審査基準を確かめておきましょう。以下に主な支払い免除・猶予制度をまとめておきます。

  • 保険料免除制度

所得が少なく本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合や失業した場合など、国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合は、ご本人から申請書を提出いただき、申請後に承認されると保険料の納付が免除になります。
免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があります。
(出典:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

  • 保険料納付猶予制度

20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合には、ご本人から申請書を提出いただき、申請後に承認されると保険料の納付が猶予されます。これを納付猶予制度といいます。
※ 平成28年6月までは30歳未満、平成28年7月以降は50歳未満が納付猶予制度の対象となります。
(出典:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

  • 学生納付特例制度

日本国内に住むすべての人は、20歳になった時から国民年金の被保険者となり、保険料の納付が義務づけられていますが、学生については、申請により在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」が設けられています。 本人の所得が一定以下(注1)の学生(注2)が対象となります。なお、家族の方の所得の多寡は問いません。

(注1)本年度の所得基準(申請者本人のみ)
118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等

(注2)学生とは、大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校及び各種学校 (※1)、一部の海外大学の日本分校(※2)に在学する方で 夜間・定時制課程や通信課程の方も含まれますので、ほとんどの学生の方が対象となります。

(出典:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150514.html

申請に当たっての注意点

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支払いの免除や猶予期間をもらう制度は確かにありますが、これらの制度を使うと将来もらえる年金の額が減少します。

通常通り保険料を納めた場合に比べて、受給される額は2分の1(平成21年3月までの免除期間は3分の1)になってしまいます。

もしあなたが免除制度を利用した上で通常通りの年金額を受給したいのであれば、免除・猶予期間を経たうえで保険料の追納を行う必要があります。こちらも年金事務所にて手続きが可能です。

申請をしないとどうなるのか?

仮にあなたの所得が免除の基準を満たしているからと言って、申請を行わなければ滞納しているとみなされます。

支払いが難しい状況にあるのなら、すぐに年金事務所へ行き手続きを済ませましょう。

年金保険料を未納にしている人はどれくらいいるのか?

厚生省のデータによると、保険料を滞納している人に対して納付を呼び掛けたケースは2016年度だけで4242万件に上ります。(出典:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12512000-Nenkinkyoku-Jigyoukanrika/0000169513.pdf

「そんなにいるんなら自分も払わなくて大丈夫」・・・とはならないということをこれまでお伝えしてきました。

最悪の場合ご自身の財産が差し押さえられることもありますし、実際に差し押さえを受けた人たちもいます。

最近ではコンビニでの支払いや、クレジットカード、インターネットを利用した支払い方法も整備されてきています。もしあなたが保険料を滞納していたのなら、今すぐに追納することをおすすめします。

そもそも年金保険料はなぜ払わなくてはいけないのか?

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これまで年金保険料を滞納した場合に訪れるペナルティについてお話してきましたが、そもそも年金保険を支払う理由はご存知でしょうか?

政府は「世代間扶助」という考えのもと年金制度を作りました。つまり、若い世代の人たちが高齢者世代を支え、また、現在の若い世代は将来の若者に支えてもらうことになるという考えです。

今我々が支払う保険料は、現在の高齢者の方々のために使われます。将来年老いた自分のためではありません。

したがって、自分が将来年金を受給するつもりがないからと言って、今保険料を払わなくていい理由にはならないということです。

年金保険料を未納にしているとどうなるのか?まとめ

これまで年金保険料を滞納した場合どうなってしまうのか?について解説してきました。今回のお話をまとめますと、

  • 年金保険料を滞納した場合、最悪の場合財産を差し押さえられる
  • 差し押さえの前には告知があるので、告知を受けた時点ですぐに年金事務所へ手続きに行くべき。
  • もし現時点で滞納した金額を払えないのであれば、分割での支払いを申請するか、支払い免除・猶予期間の申請をする。
  • 支払いが免除・猶予されている期間は年金受給額に算入されないため、通常設定されている額の年金を受給するためには、追納が必要。

ご自身の年金記録はねんきんネットを使うことで簡単に確認することが可能です。

もし滞納している期間が見つかったら、年金事務所で相談することをおすすめします。

ABOUTこの記事をかいた人

とっくん

webライターの23歳。(主な担当ジャンルは映画や芸能、金融など)ブログ初心者の方向けに「ブログライティング 6つの文法」を運営しています。(くわしくは下の「website」から↓)最近ハマっているものはB'zとスマブラ。