カード料金や税金の支払いを行なっておらず、「未納通知」または「滞納通知」が届きどうすれば良いのか悩んでいませんか。
「未納」と「滞納」という言葉を聞いたことはあるもののそれぞれの違いが分からず、どう対処すれば良いか不安になっているかと思います。
当記事では未納と滞納の違いを説明し、未納または滞納を放置するとどのような処分が行われるのか説明します。
未納の意味とは?〈未納と滞納の違いを知ろう〉
未納とは料金や税金など納入しなければいけないものを、支払っていない状態をさします。つまり未払いのことであり、未納をすることによってまずは督促状が送られてくることが多いでしょう。
正直、言葉の意味だけを説明しても想像がし辛いかと思いますので、分かりやすい例で説明します。
カードの銀行引き落とし日が25日にも関わらず、自分の口座にお金が入っていなかったとします。
この場合、口座の中にお金が入っていないのでカード料金を引き落とすことが出来ません。引き落とせていないという事は、支払いが出来ていないという事になります。
この期日までにお金を払っていない状態が未納です。未納の場合は、督促が行われると考えると分かりやすいでしょう。
カード料金を未納するとどうなるの?詳しく解説!
カード会社によって異なる部分がありますが、まず未納すると登録している住所に未納を知らせる案内が届きます。
用いられる言葉としては、「未払い分があります」「未納分をお支払いください」「未入金です」など様々。
案内のハガキが届いたら、指示に従って使用料金を支払いましょう。クレジットカード会社によって、振替で引き落としがある場合や指定口座に振り込む場合などがあるので確認すると良いですよ。
ちなみにこの段階でお金を支払えば、入金が確認出来た段階で止められていたクレジットカードを利用することが出来ます。
税金を未納するとどうなるの?詳しく解説!
税金の未納は基本的に「納付月の翌月末」までであり、それを過ぎると滞納となります。滞納については、後ほど説明しますね。未納の場合、延滞金が発生する他に督促状が届きます。
ちなみに、上記の計算は納付期限の翌日から2か月までです。2か月を超えた場合については、滞納の章で説明します。
「年7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合が適用されます。
特例基準割合とは前々年の10月から前年9月までの各月における、銀行の新規の短期貸し出し約定金利の合計を12で除して得た割合を加算した割合です。
未納をするとどうなる⁈カードと税金の違いをワンポイント解説!
未納は期日までに支払っていない状態であることは、先ほど説明しました。では、未納をした場合はどうなるのか。民営であるカード料金と、国民の義務である納税について要点をまとめて説明します。
- 登録している住所に、未納の通知がくる
- 案内に従い入金を行う
- 入金が確認された時点で、カードが使えるようになる
カード料金を未納するとカードの利用が出来なくなりますが、入金を確認した時点で再度利用可能です。
- 延滞金が掛かる
- 督促状が届く
未納の期間は、納付月の月末までとなっています。延滞金も掛かってくるので、未納が分かった時点で早めに納付するようにしましょう。
滞納の意味とは?〈未納と滞納の違いを知ろう〉
滞納とは納付する義務があるにも関わらず、定められた期限までに支払いを行っていない状態です。滞納をしていると財産差押えなど、「滞納処分」の対象となります。
しかし、滞納をしたからと言って何のアクションも無しに、いきなり財産が差押えになることはありません。
何度か督促状が届き、それでも支払いが行われない場合に差押えが行われます。段階がいくつかありますので、次の章で詳しく説明します。
カード料金を滞納するとどうなるの?
未納の状態でも督促を受けますが、それでも支払いを行わないと滞納となり信用情報機関に「滞納」と登録されます。
期間としては基本的に1ヶ月くらいで登録されるでしょう。登録されてしまうと次からカードの審査が通りにくくなるほか、カードが強制解約されます。
それでも支払いがないと「異動」という情報が登録され、よく聞く「ブラックリスト」に掲載された状態に。
その後は一括請求の通知が届き、ここで返済が出来ないと強制執行が行われます。
この段階になるとクレジットカード会社から訴えらえることになり、裁判所から支払い通告という法的効力がある通知が届くでしょう。この段階でも支払いが出来ないと、財産差押えが行われます。
税金を滞納するとどうなるの?
税金を滞納した場合、「国税微収法」に基づき滞納処分の手続きが行われます。税金の期限は税の種類や自治体によって異なりますが、納税通知書がある場合はそこに記載されていますので、確認しましょう。
滞納の場合も未納と同じく延滞金が発生します。しかし、未納の時よりも掛け率が上がっているので、注意が必要です。では、延滞金はどのように調べればいいのでしょうか。
上記の計算は、納付期限の翌日から2か月が経った際の場合です。2か月以内の場合は、未納の章に書かれている計算式を参考にしましょう。
「年14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合が適用されます。
延滞税の発生と共に送られる督促状が届いたにも関わらず納付がない場合は、電話や訪問による催促が行われ、その後差押えのための財産調査も実行されます。
それでも納付が行わないと差押え通知が届き、差押えによって生じた金銭が滞納金に充てられる流れとなっています。
実際に平成28年には強制徴収となり、財産差押えになったケースは約1万4,000件存在します。
滞納をするとどうなる⁈カードと税金の違いをワンポイント解説!
滞納をすると滞納処分の対象になることは説明しました。では、どのように処分が行われるのか、要点をまとめて説明します。
- 信用情報機関に登録され、カードを強制解約される
- 財産を差押えされる
カード料金を滞納すると、段階的に処分が下されます。最初はカードを強制解約され、今後のカード審査が通りにくくなります。その後、カード会社に訴えられ、差押えという流れです。
- 延滞金が掛かる
- 督促とともに差押えのための財産調査が行われる
- 差押えされる
税金を滞納した場合、延滞金がかかるほか財産の差押えが行われます。税金の場合も段階的に行われるため、いきなり差押えが行われることはないでしょう。
結局未納と滞納はどう違うのか?
未納と滞納について説明してきましたが、両者の違いは処分の重さにあると言えるでしょう。
未納は督促の状態であるのに対し、滞納は処分の対象です。そのため、未納よりも滞納の方が処分が重いのです。
督促が届いても滞納を続けると、段階を追って最終的には財産差押えとなります。なので、早い段階でお金を収めるように注意しましょう。
また税金の場合、未納と滞納では延滞金の掛け率が変わってきます。納付期限から2か月で掛け率が上がってしまうので、未納の段階で税金を支払う方が賢いでしょう。
未納と滞納の違いにある「財産差押えとは?」
督促状が届いているにも関わらず、支払いを行わないと最終的には財産差押えになると説明しました。では、財産差押えとは何なのか解説します。
国税庁によると財産差押えとは、滞納者を法律上または事実上処分を禁止し、財産を等価できる状態にしておく強制処分のことです。差押えされる財産は以下の通りです。
- 給料(滞納物により異なる)
- 銀行口座
- 自動車
- 不動産
- 高級家具
しかし、家族名義のものは差押えされることはありません。その他にも差押え出来ないものとして、衣服、寝具、生活用家電、台所用具、収入を得るために必要な道具などが当てはまります。
未納と滞納の違いまとめ
未納とはカード料金や税金など納入しなければいけないものに対し、支払っていない状態をさします。
滞納は納付する義務があるにも関わらず、定められた期限までに支払っていない状態です。未納と滞納をしてしまった際の流れの違いは下記の通りです。
- 未納通知が届く
- 延滞金が掛かる
- 督促状が届く
延滞金と未納通知については前後する事があります。また、未納の段階で支払いを行うことにより、カードの場合は入金が確認され次第利用することが出来ます。
- 延滞金が掛かる
- 信用情報機関に登録され、カードを強制解約される(カードの場合)
- 差押えされる
滞納では督促状を受けても支払いが行われない場合、最終的に財産差押えが行われます。また、延滞金は未納の時よりも掛け率が上がりますので早めの支払いをするようにしましょう。