「つみたてNISAってどんな投資なんだろう?」、「つみたてNISAの始め方ってどうすればいいのだろう」と、つみたてNISAのことが気になっていませんか?
そこで、本記事では「つみたてNISA」の特徴や、メリット・デメリットなども併せて解説していきます。
また、「つみたてNISA」の始め方を初心者でもわかるよう、丁寧に解説していきます。
本記事を読めば、「つみたてNISA」のことを理解できて、「つみたてNISA」で投資を始めることができます。ぜひ、参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/23437563#goog_rewarded)
そもそもつみたてNISAってどんな投資?
「つみたてNISA」を始める前にまずは、「つみたてNISA」をしっかり理解しておきましょう。
「つみたてNISA」は、2018年1月からスタートした、少額から積み立て投資できる非課税制度のことを言います。
同じ非課税制度に、「一般NISA」がありますが年間の非課税枠が「つみたてNISA」の方が少なく、最長20年まで運用できます。「つみたてNISA」の特徴を詳しく見ていきましょう。
- つみたてNISAは年40万までの投資運用額が非課税
- 非課税期間は20年
つみたてNISA特徴①年40万までの投資運用額が非課税になる
通常、投資運用で利益が出た場合は利益に対し20.315%の税金が課せられます。しかし、「つみたてNISA」では、毎年40万円までは利益が非課税になります。
毎年、40万円まで非課税枠がありますがこれを満たさなかったとしても、翌年に残った金額を繰り越すことはできません。
あくまで、年40万円までが非課税になるので、残った非課税枠が5万円でもその残金は繰り越すことはできず、翌年また40万円の非課税枠が与えられます。
上限が40万と言うことは、月にすると33,333円まで積み立てた金額は非課税となる計算です。
つみたてNISAの特徴②非課税期間は20年
「つみたてNISA」の非課税期間は決まっていて、「つみたてNISAを」始めた年から20年後まで非課税期間が続きます。
年間40万円までが非課税となるので、40万×20年=800万円までは非課税になります。
そのため「つみたてNISA」は、短期で運用するのではなく長期間で少額を運営するほうが断然有利な投資と言えます。
つみたてNISAと一般NISAの違いは何か?
税金がかからない非課税口座の「一般のNISA」と、「つみたてNISA」の違いを見てみましょう
NISA | つみたてNISA | |
対象者 | 日本に住む20歳以上の人 | 日本に住む20歳以上の人 |
投資できる主な商品 | 株式、株式投資信託、ETF、REIT | 金融庁が定めた要件を満たす株式投資信託、ETF |
非課税になる上限 | 年間120万(累計600万) | 年間40万(累計800万) |
購入方法 | いつでも可能 | 定期的で継続的買付 |
引き出し可能時期 | いつでも可能 | いつのでも可能 |
非課税機関 | 5年間 | 20年間 |
(参考:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html)
※現在のNISAは2023年までで、2024年からは新NISA制度に移行します。また、対象年齢が20歳から18歳に変更されます。
「一般NISA」は、2014年1月にスタートした、少額からの投資を行う人を支援する「少額投資非課税制度」です。
「一般NISA」と「つみたてNISA」の違いは以下の3つの点が挙げられます。
- 1年の利用限度額
- 非課税期間
- 選べる金融商品
「一般NISA」は、1年で120万円まで投資できますが、「つみたてNISA」の場合は40万円となっています。
非課税期間も「一般NISA」と「つみたてNISA」では違い、一般NISAは5年と短めですが「つみたてNISA」の場合は20年です。
選べる金融商品も違いがあり、「一般NISA」は投資信託だけでなく株式も購入することができます。「つみたてNISA」の場合は、金融庁が定めた要件を満たす投資信託かETFだけです。
つみたてNISAの始め方の手順
ここまで、「つみたてNISA」の特徴を解説してきました。「つみたてNISA」の特徴が理解できたところで、続いては「つみたてNISA」の始め方の手順を解説していきます。
「つみたてNISA」の始め方は以下の5つのステップの順に進めていきます。
- 金融機関を決める
- 口座を開設
- 税務署審査
- 購入する銘柄を決める
- 積立ての設定を行う
「つみたてNISA」の始め方を事前に知っておけば、準備すべきものがわかります。一つづつ確認していきましょう。
つみたてNISAの始め方①金融機関を決める
まずは、どの金融機関で「つみたてNISA」を始めるか決めましょう。「つみたてNISA」の取扱いは、証券会社と銀行、ネット証券で開設できます。
代表的な証券会社、銀行、ネット証券の取扱い銘柄数を比較してみましょう。
名前 | 取扱銘柄数 | |
銀行 | 三菱UFJ銀行 | 12本 |
三井住友銀行 | 4本 | |
信用金庫 | 京都中央信用金庫 | 6本 |
岡崎信用金庫 | 6本 | |
総合証券 | 野村證券 | 7本 |
大和証券 | 22本 | |
ネット証券 | SBI証券 | 176本 |
楽天証券 | 178本 |
一覧で見ると、ネット証券が取扱銘柄数が多いのがわかります。たくさんあると、どれを選べばよいか迷ってしまうなら、銀行や信用金庫、総合証券がいいでしょう。
しかし、多くの銘柄から自分の好みの銘柄を選びたいなら取扱銘柄数が多いネット証券がおすすめです。
2022年3月1日現在の、ネット証券の特徴である取扱銘柄数に加え、最低積立額と還元サービスの比較をしてみました。代表的なネット証券5つを下記の表で見てみましょう。
取扱銘柄数 | 最低積立額 | 還元サービス | |
SBI証券 | 176本 | 100円 | Tポイント/Pontaポイント/dポイント/Vポイント |
楽天証券 | 178本 | 100円 | 楽天ポイント |
松井証券 | 173本 | 100円 | 松井証券ポイント/現金 |
auカブコム証券 | 164本 | 100円 | Pontaポイント |
マネックス証券 | 152本 | 100円 | マネックスポイント |
紹介した5つのネット証券では「つみたてNISA」の取扱をしていて、取扱銘柄数も多いのが魅力です。また、積立額が100円から始められるので、初心者の人でも安心です。
還元サービスもついているので、ちょっと得した気分になりますよね。
つみたてNISAの始め方②口座を開設
「つみたてNISA」を始める金融機関がきまったら、次に口座を開設していきます。
「つみたてNISA」の口座を開設をする時、まずは総合証券口座(証券会社)または投資信託口座(銀行)を同時に開設しなくてはなりません。
既にどちらかの口座を保有しているなら、「つみたてNISA」の口座を新たに開設する手続きを行います。開設の方法は3つあります。
- 直接金融機関の店頭で開設
- オンラインで開設
- 郵送で開設
オンラインでの開設の場合、WEB上で必要事項を入力して身分証明書など必要書類をアップロードすれば簡単に手続きができます。ネット証券の場合、オンラインで開設することができます。
郵送で開設する場合は、金融機関に口座開設書類を請求して、送られた書類に記入して必要書類を添付して送り返します。
「つみたてNISA」の口座開設時に必要な書類は以下の4つです。オンラインでの開設では、書面での書類提出はありませんがアップロードなどで必要になります。
- 総合口座開設申込書または、投資信託口座開設申込書(証券口座などを保有していない人のみ)
- NISA・つみたてNISA申請書
- マイナンバー記載書類
- 本人確認書類(運転免許証、各健康保険証など)
※提出書類は、各金融機関によって違いがある場合があるので、HPなどで事前に確認しておきましょう。
つみたてNISAの始め方③税務署審査
金融機関に、「つみたてNISA」の口座開設の書類が受理されると金融機関から税務署へ審査の申請をします。
この申請には、1〜2週間かかります。審査の結果正式に口座開設が認められれば、金融機関から承認のお知らせが届きます。
もしも、他の金融機関で「一般NISA」の口座を開設している場合は、非認証になってしまいます。
取引を始めるのは、承認されてから行う方が良いでしょう。それまでに、購入する銘柄を決めておくと次に進めるのがスムーズです。
つみたてNISAの始め方④購入する銘柄を決める
口座申請の承認がおりたら、購入する銘柄を決めていきます。承認が終わるまでに決めておくと良いでしょう。
ネット証券の場合は、各公式サイトから購入することができます。どの銘柄がいいか、投資の初心者だとわからないと思います。
投資初心者におすすめなのは、長期的に成長が見込める世界株式ファンドです。世界の株価は、大恐慌の時には大きな下落がおこりましたが、現在では価格の上昇を続けています。
特に米国株式は長期的に見ても、右肩上がりで最高値を更新し続けています。長期投資の「つみたてNISA」では、過去からずっと上がり続けている世界株式を選ぶことで、大きな利益を得る可能性が高くなります。
つみたてNISAの始め方⑤積立ての設定を行う
銘柄が決まったら、積立の設定を行います。この設定が完了すれば「つみたてNISA」の開始となります。毎月決まった日に積みたてて行くのが一般的ですが、「毎週」、「毎日」積みたてられる金融期間もあります。
積みたて日の設定は、金融機関によって違いがあるので購入先が決まったらホームページで確認してみましょう。
投資する金額は、年間で40万円までなので月々の積み立てだと、約3万3333円まで投資することができます。
最近では、100円から投資することができる金融機関も増えてきました。また、上限額の範囲内であれば複数の銘柄を購入することもできます。どの銘柄がいいか迷うなら、予算を分けて購入するのも良いでしょう。
口座開設におすすめな3つの証券会社
節税対策ができる「つみたてNISA」をはじめよう!と思っても、どこの証券会社が良いか迷ってしまいますよね。
そこで、この章では人気の高い証券会社3つを紹介していきます。「つみたてNISA」の金融機関を選ぶポイントは以下の4つの点をチエックして選ぶと良いでしょう。
- 取扱商品の種類・本数が豊富である
- 最低積立金額が低く無理のない額で積立が始められる
- 「毎日」「毎週」など、毎月以外にも積み立てのタイミングが選べる
- 積立投資を行うことでポイントが貯める・使える
口座開設数NO.1 SBI証券
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイント・サービス等 |
178本 | 100円~ | 毎月・毎週・毎日 | 月間保有残高に応じて0.02~0.25%のポイントが貯まる |
SBI証券は、「つみたてNISA」の取り扱い商品が178本(2022年3月4日時点)と楽天証券に次いで2位の所有本数です。また、最低金額が100円からと、無理のない金額からスタートできます。
また、投資信託でTポイントやPontaポイント、dポイントが貯まるのが魅力です。交換レートは1ポイント=1円相当です。
また、2021年6月から三井住友カードと提携した「投信積立サービス」と「Vポイントサービス」が開始され注目されています。
楽天ユーザーにおすすめな証券会社 楽天証券
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイント・サービス等 |
180本 | 100円~ | 毎月、毎日 | 月間保有残高に応じて 20~800ポイント貯まる |
楽天証券は、SBI証券と並ぶ2大人気のネット証券です。楽天証券が保有する「つみたてNISA」は180本(2022年3月4日時点)と業界NO.1です。
最低積立金額が100円からで、積み立て頻度は毎月と毎日の2種類から選ぶことができます。
また、楽天証券の魅力は月刊保有残高に応じて最低50万円から20~80ポイント貯まります。ポイントは、「楽天証券ポイント」か「楽天ポイント」のどちらかから選ぶことが可能です。
さらに、楽天カードの決済で「つみたてNISA」対象の投資信託を購入すると、100円の買い付けにつき1ポイントの楽天ポイントがもらえます。楽天カードでお買い物を良くする人にはうれしいサービスですよね。
初心者に優しい証券会社 松井証券
商品本数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | ポイント・サービス等 |
173本 | 100円~ | 毎月 | 信託報酬の一部(最大0.85%)をキャッシュバック |
松井証券が保有する「つみたてNISA」は、173本(2022年3月4日時点)となっていて、最低積立金額は100円からです。積み立て頻度は毎月1度のみとなっています。
松井証券の魅力は、初心者向けのサポートが充実している点です。ロボアドバイザーの資産運用アドバイスが受けられる「投信アプリ」が無料で利用できるので、投資初心者には心強いですよね。
また、松井証券では保有している銘柄の中から同社が受け取る信託報酬の0.3%を上回る金額分が毎月、松井証券ポイントか現金で還元されます。
しかも、松井証券ポイントで受け取る場合は10%増量になります。貯めたポイントは各種商品への交換や投信積立にも利用可能です。
【まとめ】つみたてNISAの特徴を理解して始めてみよう
長期運用でまとまったお金を準備しようと考えているなら、非課税枠のある「つみたてNISA」がおすすめです。
しかし、20年と長期に渡っての運用ですから、短期で結果を出したいと思っている人には向きません。
「つみたてNISA」の特徴を理解して、投資を始めましょう。投資のことがよくわからないという人でも、月々決まった金額を積み立てすることで非課税対策をしつつ資産を運用することができます。
無理のない計画で、あなたのマイホーム購入の資金や、子どもの学費資金、老後の資金などの準備を「つみたてNISA」で始めてみましょう。