「もうすぐ30代だけど、今の貯蓄額で大丈夫かな」と不安に思っていませんか?
本記事では30代の貯蓄額について実際のデータを踏まえながら、具体的な対策について紹介しています。
お金の不安を少しでも解消できるきっかけになれればと思います。ぜひ最後までご覧ください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%81-%E5%AE%B6%E6%97%8F-%E6%A5%BD%E3%81%97%E3%81%84-%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC-1867271/)
30代単身世帯の平均貯蓄額
- 平均327万円
- 中央値40万円
金融広報中央委員会の家計の金融行動に関する世論調査によると30代単身世帯の平均貯蓄額と中央値は上記のようになります。(出典:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2019/pdf/yoront19.pdf)
平均値は極端に高い人によって正確な数値を計るのが難しく、実際よりも高くなる場合が多いです。そのため中央値(小さい順に並べた真ん中)の方が実際に近い数字であると言えます。
このデータを見ると30代単身世帯は貯蓄ができていないことが分かります。一人暮らしだと生活費の負担が大きいことが要因と考えられています。
30代2人以上世帯の平均貯蓄額
- 平均660万円
- 中央値382万円
2人以上世帯の平均貯蓄額を見ると単身世帯に比べておよそ10倍近くを貯蓄できていると分かります。(出典:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2019/pdf/yoronf19.pdf)
生活費の負担を分散することができ、世帯所得も増えたことで貯蓄しやすくなったと言えるでしょう。
ただこの上記2つのデータは貯蓄がゼロの世帯も含まれています。ちなみに貯蓄がゼロの世帯の割合は単身世帯で40%弱。2人以上世帯で20%弱あります。単身世帯が貯蓄をするのは本当に難しいのだと分かりますね。
次の見出しでは貯蓄ゼロの世帯を除外して集計した貯蓄額について紹介します。
30代単身世帯の平均貯蓄額(貯蓄している世帯)
- 平均533万円
- 中央値250万円
貯蓄が難しい単身世帯ですが、貯蓄できている人はできているということが分かる結果でした。(出典:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2019/pdf/yoront19.pdf)
職種や属性に多少左右されることもあると思いますが、上手くやりくりをすることができれば中央値250万円近くは貯蓄できると勇気づけられた人もいるのではないでしょうか。
20代の人でも早いうちから貯蓄を始めることで上記のように貯めることができるので、すぐに取り組み始めたほうが良いでしょう。
30代2人以上世帯の平均貯蓄額(貯蓄している世帯)
- 平均810万円
- 中央値500万円
元々高い貯蓄額の2人以上世帯では貯蓄意識を持つだけでより効率的に貯蓄することができるという結果となりました。(出典:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2019/pdf/yoronf19.pdf)
最初に家計をどうするのかを話し合いながら計画的に貯蓄を行っている世帯が多いようです。
これからお金がかかる大きなライフイベントに向けて貯蓄へ積極的となり、モチベーション高くやりくりできていると言えるでしょう。
それでは30代でお金のかかる主なライフイベントについて見ていきましょう。
30代の主なライフイベントにかかる費用
30代では人生の節目ともいえるライフイベントがいくつかあります。大まかには以下の3つが挙げられます。
- 妊娠・出産費用
- 子育て費用
- 住宅ローン
妊娠・出産費用
妊娠から出産までの間は「妊婦健診」で5-10万円の費用がかかり、出産では40-50万円ほどの費用がかかります。
大きな出費となりますが、この出費を補ってくれるのが、「出産育児一時金」です。健康保険か国民健康保険に加入していれば受給できるので忘れずに受け取るようにしましょう。
子育て費用
公立学校か私立学校へ通わせるかによって変わりますが、幼稚園から高校まで合わせるとおよそ150万円から450万円の費用がかかります。
これに加えて部活動の道具購入費や塾校費などがかかることを考えると大きな出費となるので早めに貯蓄しておくようにしましょう。
住宅ローン
マイホームの購入を検討している人は住宅ローン費用も考えなくてはなりません。住宅ローン利用者の実態調査によると購入時の自己資金の平均が500万円弱と分かります。
ただ購入時は印紙代や税金などの初期費用が発生するので購入物件の2割を目安に貯めておくのが安心ですよ。
30代で安心できる貯蓄額を備える方法とは?
3つのライフイベントに備えて貯蓄が必要なことは分かったと思います。
それでは具体的にどのような対策をしていけば良いのでしょうか。大まかには以下の3つの方法を取っている世帯が多いです。
- 家計の見直し
- 先取貯蓄の仕組み作り
- 積み立て投資で増やす
それぞれ詳しく解説していきます。下に行くほど難易度は高くなりますが、早めに行動することで得られるメリットは大きくなります。
現在の状況と照らし合わせながらぜひ上から取り組んでみてください。
30代で安心できる貯蓄額を備える方法①家計の見直し
貯蓄額を備える方法1つ目は、「家計の見直し」をすることです。
まずは現在の収入と支出を洗い出します。現在の状態で貯蓄は残るのか、あるいはギリギリの状態なのか、現在地を把握することが大切です。
仮にこのままのペースだと貯蓄額が足らないと分かれば、不要な支出を減らしたり、収入を増やす方法を考えなくてはなりません。
収入を増やすことは難しいですが、支出を減らすのはまだ易しいので、検討することをおすすめします。
30代で安心できる貯蓄額を備える方法②先取り貯蓄の仕組み作り
貯蓄額を備える方法2つ目は、「先取り貯蓄の仕組み」を作ることです。
上記で家計の見直しを行った後、支出を減らそうと行動する人がいますが、そのときそのときだけの対応だと効果はほぼありません。
貯蓄のできない人は収入から支出を差し引いて残ったものを貯蓄すると考えがちです。これからは収入から一部定額を貯蓄に回して残った金額からやりくりをする方法へ変えていきましょう。
貯蓄口座へ自動的に振り込まれるように設定しておけば、特に意識しなくても自然に貯蓄ができますので楽ですよ。
30代で安心できる貯蓄額を備える方法③積み立て投資で増やす
貯蓄額を備える方法3つ目は、「積み立て投資で増やす」ことです。
具体的には積み立てNISAを利用することです。先取貯蓄で銀行にお金を預けていても低金利のため、ほぼ変わりません。
積み立てNISAは毎月少額コツコツと運用するもので、一気に増やすものではありませんが、銀行よりも増やせる可能性がかなり大きいです。
初めの設定こそ乗り越えればお金がお金を自動的に稼いでくれるので取り組むことをおすすめします。
まとめ
30代の貯蓄額について実際のデータを交えながら、具体的な方法までを紹介していきました。簡単にまとめます。
区分け | 平均値(万円) | 中央値(万円) |
単身世帯 | 327 | 40 |
2人以上世帯 | 660 | 328 |
単身世帯(貯蓄している) | 533 | 250 |
2人以上世帯(貯蓄している) | 810 | 500 |
- 家計の見直し
- 先取貯蓄の仕組み作り
- 積み立て投資で増やす
他の人と比べて今のあなたはどんな状況でしたか?「もっと貯蓄できるように改善しなくちゃ」「ライフイベントに必要な金額が意外と多い」と思われた方もいるかと思います。
そのときに備えておくために今からできることをコツコツ行うことで、お金の不安を最小限にできます。ぜひ今日から取り組んでいきましょう。