お金を借りると、返済の時に必ずついてくる【利息】。あなたもお金を借りたら、なるべく利息を払いたくないですよね。特にカードローンは、契約すると利率が高いので、利息だけでもかなり高くなります。
実はお金を借りる時、返済する時に注意するポイントを理解しておけば、利息を少なくすることが出来るんです。
今回は、利息の計算方法と、どの返済方法を選択すればお得になるか、ローンを組む時、銀行からお金を借りる時の注意点を解説します。
この記事を読めば、すでにお金を借りている人、またはこれからお金を借りる人は、利息を減らしてお金を借りることが出来ますよ。
利息はどのように決まるの?
あなたは、お金を借りた時に発生する利息を計算したことがありますか?利息は銀行や消費者金融が計算してくれるから計算したことがないし、どのように計算しているかわからない、という人もいるでしょう。
そこで、まずは利息の基本な計算方法を紹介しますね。利息の計算方法は次のようになります。
利息=借りているお金(元本)×利率×借りている期間(前回の返済から次の返済までの期間)
借りたお金のことを元本(がんぽん)とも言います。例えば、消費者金融で10万円借りたら、10万円=元本になります。
利率は、お金を借りる時の手数料の割合と考えてください。ローン会社や消費者金融でよく使われるのは、1年中同じ利率である【年利】です。
利息は返済が終わるまでついてくる
一度お金を借りたら、元本が0になるまで利息はついてきます。借りた期間が長引くほど利息はふくらみますので、完済した時には、借りた金額の2倍、3倍も支払をしていた、なんてことが…。
「○○を買うために必要だからお金を借りよう」と、返済にどれだけの期間がかかり、お金を支払うか考えずにローンを組んだり、銀行からお金を借りてしまうと、毎月の返済に苦労することになります。
私は以前、カードローンでお金を借りた場合、完済までに利息がどれだけになるか計算したことがあります。利息の金額を見て、「カードローンの利息は、借りる前に計算しておかないと恐ろしい…。」と思いました。
毎月の返済は基本「利息→元本」の順番であてられる
カードローンや住宅ローンなどを現在返済している人は、こんな悩みがありませんか?
毎月決まった金額を返済しているのに、予想よりなかなか借りた金額が減らない。なんで?
ローンを組むと「××円借りているので、毎月○○円返済してください」と金融機関から指示があります。指示された通り、毎月○○円返済しても、ローンの残高はなかなか減りません。何故でしょうか?
実は、毎月の返済は基本的に【利息→元本】の順番にあてられるため、利息が多ければ多いほど、元本にあてられる金額が少なくなるのです。わかりにくいので、具体的な数字で計算してみます。
例えば10万円借りて、利率(年利)10%、毎月の返済金額を1万円とします。月1万円の支払いで10万円を返済しますが、毎月の返済金額に利息が加わるので、10回(10万÷月1万円)で返済は出来ませんよね。
- 元本10万円×年利10%×借りている期間30日÷365日≒829円←利息
- 毎月の返済金額1万円ー利息829円=9,171円←元本の返済にあてられる金額
- 元本10万円ー返済金額9,171円=90,829円←元本の残高
1万円返済したはずなのに、元本の残高は9万円にはなりません。利息の支払にあてられてしまったので、元本の返済金額が少なくなってしまったのです。ローンの返済が終わらない原因は利息の支払です。
元本と利息の返済期間や返済方法を確認すること
ローンを組んだり、金融機関からお金を借りる時は、必ず元本返済までにかかる期間と、元本+利息で総額いくら支払うのか確認をしてください。
親切な金融機関であれば、返済にかかる期間や支払う利息の金額を教えてくれるかもしれません。しかし、多くの金融機関は契約の際、最低限の情報(例:借りられる金額、利率、返済方法)しか伝えません。
さらに、金融機関は返済方法の中身までこちらから質問しないと教えてくれません。「利息が少ない返済方法を選んだつもりだったけど、実は別の返済方法を選んだ方が利息が少なかった…。」という可能性もあるのです。
利息の支払いを減らしたい場合どうすればいいの?
利息の計算方法がわかっても、ローンを組む時や金融機関からお金を借りる時に何を注意して見ればいいのかわからない、という人もいるでしょう。
利息の支払いは少ない方がいいですよね。利率や返済方法など注意するポイントは色々あります。利息の計算方法をもう一度確認しましょう。
利息=借りているお金(元本)×利率×借りている期間(前回の返済から次の返済までの期間)
お金を銀行から借りる時、住宅ローンなどを組む時に、まず確認してほしいのが利率です。利率が低ければ、もちろん利息は低くなります。
さらに、注意してほしいのが、住宅ローンなど返済に長期間かかるものを契約した場合です。返済に長期間かかるローンは、状況により返済が早まる可能性もあれば、伸びてしまう可能性もあります。
- 会社の業績が悪くてボーナスが減った、給料も減った
- 病気で会社を退職しなければいけなくなった
- 親の介護でフルタイムで働けなくなった
複数のローン会社を比べて、利率が低い所で契約しても、返済予定が予定より伸びてしまうと、その分利息を余分に支払うことになるので注意してください。
返済に何十年もかかるローンを組む場合は、複数の返済パターンをシュミレーションしてもらい、自分にとって最適なものを選びましょう。
営業担当者に勧められるままに契約すると、知らない間に自分のお金を失うことになりますよ。
毎月の返済+追加で返済しよう
利息の支払を少なくするためには、利率を確認することが重要だと説明しました。「利率が低いローンを選んだけど、さらに短期間で返済したい…」と考える人もいるでしょう。
ローン会社のシュミレーションで提案される返済予定は、毎月一定の金額で返済した場合にかかる期間です。もし、給料が上がった、ボーナスが増えた…など家計に余裕が出来た時は、追加で返済することを勧めます。
追加で返済するメリットは?
追加で返済するメリットは、前回の返済から追加の返済までの、借りている期間を短く出来ることです。利息は、借りている期間が長引くほど増えていくと最初に説明しました。
毎月1回返済している場合は、前回の返済から次の返済までの期間が1ヶ月(30日)となるため、借りている期間を30日で計算することになります。
毎月2回返済する場合は、前回の返済から次の返済までの期間が30日より短くなります。例えば前回の返済を1日に、2回目の返済を15日とします。利息を15日で計算するため、元本の返済金額が多くなるんですね。
利息が多ければ多いほど、元本の減りが遅くなるので、利息を減らすためには、お金を借りている期間も短くして返済しましょう。
カードローンや住宅ローンの返済方法
利息の計算方法に加えて、返済方法も理解することがお金を借りる時に大切です。横文字が多い、漢字が一文字だけしか変わらない…など違いがわかりにくく、内容を知らないと勧められるままに契約してしまうことも…。
ここでは、よく聞く言葉だけど、わかりづらい返済方法を解説します。利息の計算方法と返済方法を知っておけば、損をしないお金の借り方が出来ます。
定額リボルビング方式と定率リボルビング方式
クレジットカードの返済方法で「リボ払い」という言葉を聞いたことがあるでしょう。リボ払いは「リボルビング払い」を略した言葉です。
「毎月決まった金額を払うだけだから、カードを使いすぎても大丈夫!」とリボ払いを勧められたことがあるでしょう。リボ払いは最低限の金額を毎月払えばいいので、利息がいつの間にか増えていた…という人もいます。
カードローンの返済方法もリボ払いの1つです。カードローンでよく聞く返済方法は、定額リボルビング方式と定率リボルビング方式の2種類で、2つの特徴は次のようになります。
- 定額リボルビング方式:毎月の返済金額が固定
- 定率リボルビング方式:借りた金額に対し、一定の割合で返済額が決まる
定額リボルビング方式は、毎月一定の金額を返済する方法です。例えば、10万円借りたら、毎月1万円返済する場合、1万円から利息と元本を返済します。
定率リボルビング方式は、借りている残高に対し毎月一定の割合で返済する方法です。例えば、借りている残高に対し毎月20%返済するという契約であれば、10万円×20%=2万円を返済。
借りている残高に応じて毎月返済額が変動するのが、定率リボルビング方式と考えてください。先月借り入れている残高が10万、今月が8万円の場合、8万円×20%=16,000円の返済となります。
上記の計算は、本来なら毎月利息も発生するため、元本と利息を支払うと翌日の元金が8万円のようにぴったりの金額になることはありません。
ここでは、厳密な計算ではなく、定率リボルビング方式の説明のために、わかりやすく2万円を元本から引いて計算しています。
定率リボルビング方式は、元本のみに一定の割合をかけるのか、元本+利息に対し一定の割合をかけるのか、契約内容により異なるので、注意しましょう。
元金均等返済と元利均等返済
住宅ローンや自動車ローンを組む時によく聞く返済方法が、元金均等返済と元利均等返済です。利と金の一文字しか変わらないので、何が違うのかわかりづらいですよね。2つの特徴は、次のようになります。
メリット | デメリット | |
元金均等返済 |
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元利均等返済 |
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元金均等返済は、利息は毎月変動しますが、元金の返済額は毎月一定という返済方法です。毎月5万円返済するならば、5万円から元本と利息を返済するのではなく、5万円+利息の返済となるので、注意してください。
これに対し、元利均等返済は毎月の支払金額が一定という意味です。毎月5万円返済ならば、5万円から利息+元本の返済となります。
ローン会社のシュミレーションを使ってみよう
利息の計算方法や、返済方法を説明しましたが、自分で計算するのは時間かかるし、面倒だよ…と思いますよね。私も利息の計算方法を理解しても、毎回計算するのはイヤになります。
多くのローン会社のホームページには、借りる予定の金額、利率、毎月の返済金額を入力すれば自動計算してくれるシュミレーションがあります。
シュミレーションを使えば、返済期間だけでなく、返済までにどのくらいのお金が必要か事前に把握することが出来ます。
例えば、消費者金融アコムのサイトでも返済シュミレーションを使うことができます。借りる金額と利率、何回で返済出来るか入力すると、毎月の返済金額を計算してくれますよ!
利息は金融機関の売上になるだけ、早く返済しよう
利息はお金を借りる時の手数料と最初に説明しましたが、返済期間が伸びる程、金融機関の売上になります。
ローン会社の返済のシュミレーションをするとわかりますが、一度お金を借りると、借りたお金と同額かそれ以上の利息を支払うことになります。
お金が必要だから借りたのに、借りた金額以上のお金を払うのは損した気分になりますよね。なるべく損しないためにも、一度借りたら早く返済することをすすめます。
特にカードローンは、利率が18%前後と他のローンと比べても高く、利息が多くなります。家計に余裕があるうちに、毎月の返済に加えて追加で返済していきましょう。
まとめ
今回は、利息の計算方法と返済方法の特徴について取り上げました。お金を借りてから後悔するよりも、事前に知っておけば注意出来ますし、間違いに気づいても修正出来るので、少ない損で済みます。
私もカードローンを利用して利息は知らないうちに増えること、返済シュミレーションを見て想像以上にお金を金融機関に払うことを初めて理解しました。
お金を借りる時は、当たり前ですが事前に利息の計算方法や、返済方法について知識を身につけること、自分の家計を把握してから契約することが重要です。
すでにお金を借りて返済している、これからお金を借りる予定のある方は、一度自分が契約している、または契約予定のローンや金融機関を調べて直すことをおすすめします。