【社会人必見!】会計士の本当の仕事についての大枠と詳細

どうもこんにちは。今回は専門職である公認会計士の『仕事』について説明していきます。

他の専門職に比べて、会計士自体の知名度も低くまた、会計士の仕事内容を勘違いなく理解している人はさらに少ないのが現状です。

この記事さえ読めば全く会計士という言葉になじみがない方でも、会計士の仕事の大枠と詳細を同時に理解することができるでしょう。

巷でよく見かける会計士の仕事内容の勘違い

会計士がその名の通り会計に関する仕事を行っているという認識は間違いではありません。しかし多くの方はその名前にあてられてか、会計士が経理や財務書類作成に特化した資格だと勘違いしています。

経理や財務書類作成も確かに会計士の仕事の一面ではあります。しかしそれは主面ではありません。

具体的に会計士の仕事とは何なのか。まずは根拠条文である公認会計士法の条文を見てみましょう。

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公認会計士の仕事 ①独占業務(監査)

会計士は、医師や弁護士のように国家資格であり、専門職です。そのため、仕事の内容というのが法律で定められています。

公認会計士法 第一章 総則

第2条 公認会計士は、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明をすることを業とする。出典:電子政府の相談窓口e-Gov

 

公認会計士法第2条に書かれている『財務書類の監査又は証明』が会計士の仕事の根幹です。

これは独占業務と呼ばれ、会計士の資格を持っている人しか行うことができません。それほど重大な業務ということです。

さてこれから独占業務に関わる一方聞き慣れない言葉である①財務書類②監査という言葉について説明します。

財務書類とは具体的にどのようなものか

「財務書類」とは、財産目録、貸借対照表、損益計算書その他財務に関する書類(これらの作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるもので内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)をいう。(公認会計士法第1条の3 第1項) 出典:電子政府の相談窓口e-Gov

 

かみ砕いて説明すると財務書類とは、会社が作る財政状態や経営成績を外部に示すための書類です。

この書類は外部に開示されるため、会社の役員だけでなく潜在的投資家や債権者の目にも触れます。そして投資家たちは、この財務書類をもとに会社の業績を判断し、投資をするか否かを決断します。

しかしこの財務書類を作るのは、実は会社自身なのです。例えるなら『生徒自身が自分の内心や成績を評価し、それを親に見せているようなものです』。関係者に自らの成績をよく見せたいというのは会社も同じでしょう。

 

そのためどうしても粉飾決算(成績をよく見せるための上辺の処理)が後を絶ちません。 そのような信頼できない財務書類をもとに投資なんてしたくはないですよね。。

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監査とは具体的にどのようなものか?

ここで会計士の出番です。先に述べたように会社自らが作った財務書類をもとに投資を行うのは投資家からしたらあまりにリスクが高すぎます。

そこで会計の専門家である会計士が公立中正の第三者の立場からその財務書類の適切性を判断します。これが世にいう監査です。これが会計士の仕事の主面です。

 

換言すると、会計士は財務書類を作るのではなく、会社が作成した財務書類のチェックをするのです。

会計士が監査という仕事をすることで得られるメリット

ここで会計士が監査をすることでどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットは主に会社目線と投資家目線から説明できます。

会社側のメリット

まず会社からしたら、会計士という専門家から財務書類の適切性についてお墨付きがもらえることになるため証券市場から信頼され、資金調達等をしやすくなります。

監査という仕事は会計士にとってもまた会社にとっても煩雑なものですが、長期的な視点に立てばメリットのほうが大きいと考えられます。

投資家側からのメリット

次に投資家からしたら、信頼できる財務書類をもとに投資を行うことができるので、投資のリスクを減らすことができます。

ここで重要なのはリスクを完全にゼロにすることはできないということです。財務書類と言えど、すべての会計事象を網羅してるというわけではなく、またすべてが一円単位で正確というわけではありません。

なぜなら財務書類は人間が作成するのでどうしても主観や偏向、見積が介在するからです。さらに投資には会計以外の様々な経済事象が複雑に絡まり合います。

つまり財務書類を見れば会社のすべてを理解することができるというわけではありません。

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公認会計士の仕事② 独占業務以外(監査以外)

会計士は、その専門性の高さだけでなく知識の広範性から監査以外の仕事をすることもできます。

公認会計士は、前項に規定する業務のほか、公認会計士の名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の調製をし、財務に関する調査若しくは立案をし、又は財務に関する相談に応ずることを業とすることができる。ただし、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない。(公認会計士法第2条第2項)出典:電子政府の相談窓口e-Gov

条文に書かれているように、財務書類の調整、いわゆる経理や帳簿整理などをすることもありますし、会社の財務に関するシステムのアドバイスをすることもできます。

いわゆるコンサルと言われる業務です。コンサルには会計士出身の方が一定数います。

このように公認会計士法の条文だけを見ると財務や経理に関する業務に偏っていますが、もちろん財務や経理以外にも仕事をすることができます。

公認会計士の仕事③ 条文では言及されていないその他の仕事

公認会計士法には書かれている業務はあくまで例示なので、条文に書かれている業務以外にもたくさんの仕事をこなすことができます。そのうちの主要な業務が税務業務です。

実は公認会計士の資格を取ると同時に税理士の資格も得ることができます(追加の手続きは必要)。会計士の中には独立して事務所を持つという方もいますが、その会計士の多くは税理士事務所を構えて独立します。

税理士以外にも例えば、簿記や会計士の講師、会計・税務事務所以外の起業、IPO業務、会計基準作成、経営コンサルタント、金融庁、会計監査院に就職など例を挙げたらきりがありません。

なぜ会計士はこのように幅広い業務を行うことができるのか

今まで例示した会計士の仕事内容もまだまだ氷山の一角であり探せば他にも多数の仕事を行うことができます。

いったいなぜなのでしょうか?会計士の業務選択の多様性を説明するためには会計士の仕事の専門性の他に、会計士の仕事の特徴を知る必要があるでしょう。

①会計士の専門性

会計士になるための試験に合格するためには、簿記はもちろんのこと、専門業務である、監査の知識や会社の法律に関する専門的知識、税務に関する専門的知識などが必要です。

つまりこの資格を取るだけである程度の専門性が認められるため、資格を持っていない人たちに比べて多くの仕事をすることができます。

②会計士の業務の特徴

会計士は財務書類の監査を主たる業務としますが、そのためには会社に赴き経営者に質問したり、実際に領収書、明細などの証拠書類や議事録などの機密文書を閲覧したりする必要があります。

またこの監査という仕事は、複数を掛け持ちするのが常であるため、業務を通じて様々な会社の情報に触れることができます。

例えはよくないですが、『様々な会社のドアを開けてちょっと中身を見学するということを繰り返す』ということが合法的にできるのです。

もちろん守秘義務はありますが、ここで得た知識や経験は今後のキャリア形成に役立たせることができるでしょう。

 

 

会計士は様々な仕事を行える一方責任も重大

繰り返すようですが、会計士の仕事は専門職であると同時に国家資格です。そのためその業務には多くの責任を伴います。

会社の機密情報に触れる立場である以上守秘義務はもちろんのこと、高い独立性が求められます。

具体的には過度な接待や、一定の限度を超えた会社との経済的な結びつきは規則や法令で禁じられています。

もし会社と会計士が経済的や精神的に癒着をして、不適切な財務書類を黙認することがあった場合、監査という制度自体が成り立たなくなってしまうからです。

まとめ

このように会計士の仕事は、その専門性の高さと業務の特殊性から独占業務である監査だけでなく、経理から起業まで様々な業務を行うことができます。

個人差はあるでしょうが、会計士の資格さえ取ってしまえば、職務の幅が広がるとともにキャリア形成が充実するのは間違いないでしょう。

会計士に少しでも興味を持ったらぜひ勉強を始めてみたらどうでしょうか。勉強を始めるのは早いのに越したことはありませんよ。