「お金に困っているから、ローンを利用したい。返済に困りたくないから、あらかじめローンの返済について計算例を見ておきたい。」
ローンを利用したいなら、毎月の返済に支障が出ないように計算結果も確認して検討したいと、考えている人もいますよね。
この記事では、ローンの返済について9つの計算例を踏まえて解説していきます。
この記事を読んで、ローンの返済について計算例と一緒に理解することで、生活に困らない返済計画を作っていきましょう。
消費者金融による返済の計算例

ローンで一番イメージしやすいのが、消費者金融からのローンです。消費者金融は他の業者と比べて審査基準が緩いので、手を出しやすいものです。
ここでは、大手消費者金融「PROMISE(プロミス)」に借金をしたとして、返済額を計算していきます。計算例は以下の通りです。
- 借入れ金額100万円
- 返済期間12ヶ月
- 年利17.8%
計算結果は、毎月の返済額は9万1,584円、元金部分が7万6,751円、利息部分は1万4,833円という金額になりました(1回目の支払いについて)。
毎月の返済額は一定のまま、利息部分は返済を重ねるごとに減少していきます。
総返済額は109万9,008円となり、利息部分は9万9,008円です。年利17.8%だと総返済額の約10%もの、高い利息が発生します。
銀行カードローンによる返済の計算例

次に紹介するのが、銀行系カードローンです。銀行系カードローンは審査基準が厳しいものの、借金の年利が低く、銀行のブランドがあるため安心して利用したい人に使われています。
ここでは、みずほ銀行のカードローンを利用したとして計算していきますね。計算例は以下の通りです。
- 借入れ金額100万円
- 返済期間12ヶ月
- 年利12%
計算の結果、毎月の返済額は9万7,418円、利息部分は1万2,166円という金額になりました(1回目の支払いについて)。
1回目から10回目の毎月の返済額は一定になり、11回目から減少していきます。利息部分は、返済を重ねるごとに減少していきます。
総返済額は107万1,609円となり、利息分は7万1,609円です。消費者金融から借りた場合よりも利息分が低くなっていますが、それでも総返済額の10%が利息分を占める高い割合となっています。
リボ払いによる返済の計算例①残高スライド方式

次は、リボ払いによる返済について紹介していきます。リボ払いは、クレジットカードの利用金額や利用件数に関係なく、あらかじめ決められた一定金額を毎月返済していく方法です。
ここでは、リボ払いの「残高スライド方式」について解説していきます。「残高スライド方式」は、支払残高の大きさに応じて、毎月の返済額が増減する支払い方法です。
仮に、借入れ残高を20万円とすると返済額は6万円、借入れ残高が10万円なら3万円というように、残高の大きさに応じて毎月の返済額が変動していくイメージです。
計算例として、「残高スライド方式」を利用して以下の条件でリボ払いを行っていくとします。
- 借入れ金額30万円
- 返済期間26回(2年と2ヶ月)
- 年率15%
計算結果は、1回目の総返済額は3万円、元金部分は2万6,250円、手数料は3,750円です。
毎月の返済額は、3回目から2万5,000円、6回目は2万円、8回目は1万5,000円と、支払い残高が減っていきます。
リボ払いによる返済の計算例②元金定額方式

リボ払いの返済方法は、「残高スライド方式」以外にも「元金定額方式」と呼ばれる方法があります。「元金定額方式」は、支払残高の大きさに関係なく毎月一定額を返済する方法です。
計算例として、「元金定額方式」を利用して以下の条件でリボ払いを行っていくとします。
- 借入れ金額30万円
- 返済期間10回(10ヶ月)
- 年率15%
計算結果は1回目の返済元金は3万円となり、手数料3,205円が発生し、合計金額は3万3,205円です。
2回目以降からもほぼ返済額の合計は変わりはなく、返済が終了するまで約3万円以上の支払いが発生します。
「残高スライド方式」は、支払い残高が減ることで返済額が減っていきますが、「元金定額方式」では支払残高が減っても返済額が減少しません。
リボ払いの年率は15%と高く設定されていて、毎月の支払い残高がいくらかを把握せずに使い続けていると、高い手数料を払い続けてしまう危険性があります。
マイカーローンによる返済の計算例

次は、マイカーローンによる返済について紹介していきます。新車が欲しいけど、どうしてもお金が足りなくて困っている時に利用するのがマイカーローンです。
ここでは計算例として、以下の条件でマイカーローンを利用したとしますね。
- 借入れ金額200万円
- 返済期間24回(2年)
- 年率1.7%
計算の結果、毎月の返済額が8万4,817円、利息部分は2,833円となり、総返済額は203万5,608円となります。
毎月の返済額は一定のまま、利息部分は返済を重ねるごとに減少していきます。
マイカーローンの年率は業者にもよりますが、年率1.7%~2.7%といった低金利のローンが多いです。ただし、毎月返済額が8万円と大きく、車が今すぐ必要でないなら貯金して一括で購入したいところです。
住宅ローンによる返済の計算例①変動金利

次に紹介するのが、住宅ローンの返済についてです。住宅ローンは、自分の家を持ちたいと考えている人のほとんどが利用する代表的な存在です。金利には「変動金利」と「固定金利」という2つが存在します。
ここでは、「変動金利」を利用した計算について解説していきますね。計算例は以下の条件とします。
- 借入れ金額3,000万円
- 返済期間35年
- 年率0.527%
- 元利均等返済
※元利均等返済とは、毎月の返済額を一定にして返済することを言います。
計算結果は、毎月返済額は7万8,234円になり、総返済額は3,285万8,280円です。なお、「変動金利」は5年ごとに金利の見直しを行っていて、返済額が増減します。
毎月の返済額は一定のまま、返済を重ねるごとに利息部分は減少していきます。
住宅金融支援機構「2018年度民間住宅ローン利用者の実態調査」によると、住宅ローンの「変動金利」を選ぶ人は約6割もいるのです。
「変動金利」の年率はここ20年ほど、2.475%の低金利の水準を保っていることから、「変動金利」を選ぶ人が増加していると言われています。
注意点として、「変動金利」には思わぬ金利上昇から返済額が増加し、返済できなくなってしまう危険性があることを理解しましょう。
住宅ローンによる返済の計算例②固定金利

住宅ローンの「変動金利」について解説していきました。次は「固定金利」について解説していきます。「固定金利」には「フラット35」と呼ばれる、35年間金利が固定されるものもあるのです。
ここでは、「固定金利」である「フラット35」を利用した計算について解説していきますね。計算例は以下の条件で返済するとします。
- 借入れ金額3,000万円
- 返済期間35年
- 年率1.11%
- 元利均等返済
計算すると、毎月の返済額は8万6,232円になり、総返済額は3,621万7,361円となります。
毎月の返済額は一定のまま、返済を重ねるごとに利息部分は減少していきます。
「固定金利」は「変動金利」よりも総返済額が高くなってしまいますが、「フラット35」を選ぶと年利が35年間ずっと固定されるので、市場の金利変動に悩まずに安心して返済ができるメリットがありますよ。
学生ローンによる返済の計算例

次に紹介するのが、「学生ローン」の返済についてです。「学生ローン」は、大学生や短大生といった学生が利用するローンです。学生でもアルバイトをしていれば利用できるローンとして知られています。
ここでは計算例として、以下の条件で「学生ローン」を利用したとします。
- 借入れ金額30万円
- 返済期間12回(1年)
- 年率17%
計算結果は1回目の返済額が2万7,328円となり、利息部分は4,191円です。毎月の返済額は一定のまま、支払いが進むにつれ利息は減少します。
「学生ローン」は、年率が17%と高く設定されている業者がほとんどです。上記の計算例の利息部分を返済完了時まで合計すると、2万7,933円にもなるのです。
「学生ローン」を利用する時は、本当に「学生ローン」を使ってまで自分が欲しいものなのかを検討したいところです。
教育ローンによる返済の計算例

最後に紹介するのが、「教育ローン」の返済についてです。子供の進学費用などで利用を検討するのが「教育ローン」です。代表的なのが「JFC(日本政策金融金庫)」の「教育一般貸付」です。
ここでは計算例として、以下の条件で「教育ローン」を利用したとします。
- 借入れ金額300万円
- 返済期間10年
- 固定年率1.71%
計算の結果、毎月の返済額は2万7,500円、保証料利用総額は13万9,239円、総返済額は326万3,600円です。
毎月の返済額は一定のまま、返済を重ねるごとに利息部分は減少していきます。
なお、「JFC(日本政策金融金庫)」の「教育一般貸付」は連帯保証人が不要の代わりに、毎月の返済に教育資金融資保証基金の利用料として、保証料が発生します。
「JFC(日本政策金融金庫)」の「教育一般貸付」は、「教育ローン」のなかでは低い固定年率でお金を借りられるのが特徴です。ただし、利用の際には利息以外にも保証料が発生する点に注意しましょう。
まとめ
ここまでローン返済に関する計算について、具体例を踏まえながら紹介していきました。
計算例を挙げて説明していきましたが、年利が数%違っても毎月の返済額があまり変わらないと、感じた人もいるでしょう。
しかし、毎月の返済額が変わらなくても、最終的には総返済額が大きくなってしまうということがよくあります。ここが年利の怖いところです。
そのため、ローンを利用する時は年利が何%かを把握してから利用するようにしましょう。
あなたがローンを利用する時、事前に返済シミュレーションを利用して、返済計画を立てるようにしましょう。
ネットで返済シミュレーションができるサイトもありますので、面倒だと思わずにぜひやってみてください。