お金を借りるときに「金利」という言葉をよく耳にすると思います。この金利が低いか高いかによって、利息額が変わってくることは知っている方が多いのではないでしょうか。
では、金利の変化に伴い、どのくらい利息額・返済額が変わってくるかは知っていますか?
この記事では、金利による利息がどれだけ変わってくるのかをシミュレーションを用いて検証していきます。
目次
金利から利息額・返済額を求める計算方法

出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%AD-%E8%A6%8B%E3%81%88%E3%82%8B-%E3%81%8A%E9%87%91-%E9%87%91%E8%9E%8D-870757/
まずは、どのように金利から利息額を算出できるのかを見てきましょう。1か月の利息額を求める計算式は以下の通りです。
- 残高×金利÷365日(1年)×30日(1か月)=1か月の利息額
例として、借入額を50万円、金利を10%と仮定して、1か月の利息額を求めてみます。
- 500000×0.10÷365×30=4110円
以上の計算から、上記の条件の場合利息額は4110円と導くことができます。
借りたお金の返済方法

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1201370?title=%E7%8C%AB%E3%81%AB%E5%B0%8F%E5%88%A49
では、実際に借入を行った場合、どのように返済していくことになるのでしょうか。
貸付を行う機関などによって異なりますが、多くの場合は約定返済(やくじょうへんさい)という方法で返済していくことになります。
約定返済とは、毎月の約定返済日に、ローン専用普通預金口座から約定返済額を自動引落しにより返済することです。約定返済額は、金融機関や残高によって異なります。
消費者金融のカードローンの金利
カードローンとは、担保なし・保証人なしでお金を借りることが可能である借入システムのことです。契約期間中であれば、利用限度額の範囲内で繰り返し借り入れができるなどの特徴があります。
消費者金融のカードローンの金利は、ほとんどの場合3.0~18%の間です。
以下にいくつかの消費者金融のカードローンの金利をまとめたので見ていきましょう。
消費者金融 | 金利 |
アコム | 3.00%~18.00% |
プロミス | 4.5%~17.8% |
レイク | 4.5%~18.0% |
アイフル | 3.0%~18.0% |

銀行系カードローンの金利

出典:https://www.pakutaso.com/201903130634-19.html
銀行カードローンの金利は、2.0%~15%の間である場合がほとんどです。
消費者金融のカードローンと比較すると、銀行系カードローンのほうが金利が低いことが分かります。
いくつかの銀行系カードローンの金利を以下にまとめたので、見ていきましょう。
銀行 | 金利 |
みずほ銀行 | 2.0%~14.0% |
りそな銀行 | 3.5%~12.475% |
三井住友銀行 | 4.0%~14.5% |
三菱UFJ銀行 | 1.8~14.6% |
住宅ローンの金利

出典:https://pixabay.com/ja/photos/vw-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB-%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%B3-405876/
では、住宅ローンの金利はどの程度なのでしょうか。住宅ローンの金利は、0.5%~3.5%程度と考えることができます。
以下に銀行別住宅ローンの金利をまとめたので、見てきましょう。
住宅ローン | 変動金利 |
みずほ銀行 | 0.525%~ |
りそな銀行 | 0.429%~ |
三井住友銀行 | 0.475%~ |
三菱UFJ銀行 | 0.525%~ |
住宅ローンの金利には、変動金利と固定金利があります。上の表に用いたのは変動金利です。
変動金利とは借りている途中で金利が変動するタイプの方式です。金利は半年ごとに見直されるのが一般的で、国内の短期金利が動くと連動して上下します。
分かりやすく言うと、好況期の時は金利が上がり、不況期の時は金利が下がるということです。

奨学金の金利

出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E5%A4%A7%E5%AD%A6-%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9-%E6%95%99%E8%82%B2-105709/
奨学金とは、奨学制度に基づき学生を援助するために貸与または給付されるお金のことです。
奨学金には、返済を必要としない給付型奨学金と、返済義務がある貸与型奨学金があります。貸与型奨学金の金利は0%~3.0%です。
貸与型奨学金には無利子の第一種奨学金、有利子の第二種奨学金があります。無利子の第一種を選びたいものですが、第一種奨学金は非常に審査が厳しいため、第二種を選ぶことになる場合が多いです。
第二種奨学金の上限利息は3.0%と定められいるので、第2種を選んだとしてもかなりの低金利で借入を行うことができます。
消費者金融のカードローンの利息と返済額
消費者金融のカードローンの金利の相場を知ったところで、利息や返済額を求めてみましょう。
消費者金融カードローンの1つであるアコムから300万円を借入したと仮定して、返済のシミュレーションを行ってみました。(金利7.7%)
返済総額 | 利息額 | 返済期間 | 毎月の返済額 |
3924207円 | 924207円 | 87か月 | 45106円 |
このシミュレーションから、返済総額のうちの4分の1程度を利息の支払いにあてなくてはいけないことが分かります。
銀行系カードローンの利息と返済額
消費者金融のカードローンの返済シミュレーションを行ったところで、銀行系カードローンの返済シミュレーションも行い、両者を比較してみます。
みずほ銀行から銀行カードローンとして、300万円を借入した場合のシミュレーションを見ていきましょう。(金利4.5%)
返済総額 | 利息額 | 返済回数 | 毎月の返済額 |
3,528,408円 | 528,408円 | 87回 | 41,028円 |
消費者金融のアコムのカードローンのシミュレーションと比較すると、銀行カードローンであるみずほ銀行のほうが金利が低かったため、毎月の返済額と返済総額が小さくて済むことが分かります。
また、このシミュレーションから銀行系カードローンのほうが金利が低く、返済の負担が小さいことが読み取れます。
可能であれば、消費者金融のカードローンよりも銀行系カードローンを優先的に利用してみてください。
住宅ローンの利息と返済額

出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA-%E6%95%B0%E5%AD%A6-%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%A0-1044090/
住宅ローンで借入を行った時の返済シミュレーションも確認します。
みずほ銀行で300万円の借入を行い、変動金利(この場合0.625%)を選択した時のシミュレーションを見ていきましょう。
メモ
住宅ローンで300万円のみの借入を行うことはあまりありませんが、他の借入と条件を合わせるために300万円に設定しました。
返済総額 | 利息額 | 返済回数 | 毎月の返済額 |
3,028,968円 | 28,968円 | 72回 | 84,138円 |
上のシミュレーションを見ると、300万円の借入額に対して、3万円以下の利息額であると分かります。
カードローンと比較すると、金利が低いため発生する利息がとても少ないことが分かります。
奨学金の利息と返済額
奨学金のを借りた時の返済シミュレーションも行っていきましょう。
給与型奨学金は返済が不要。貸与型の第一種奨学金は利息が付かないため、返済義務があるのは借りた額のみです。
今回の返済シミュレーションの金利は、貸与型の第二種奨学金の上限利息である3.0%で行うことにします。借入額は今までと同様で300万円と仮定します。
以下が、日本学生支援機構のサイトから奨学金返還シミュレーションを行った結果です。
返済総額 | 利息額 | 返済回数 | 毎月の返済額 |
3,867,870 円 | 867,870 円 | 204 回 | 19,007 円 |
借入額が300万円に対して、返済総額は380万円ほどとなりました。
最も高い金利に設定してこの結果なので、奨学金は借金の中ではかなり良心的であることが読み取れますね。

低金利で借りることができる奨学金ですが、返済ができずに自己破産に陥る人も一定数います。
将来の見通しが甘いまま借りてしまうと、後悔することになるかもしれないので気を付けてください。
金利による返済の違いについて まとめ
いかがでしたでしょうか。金利が低ければ低いほど発生する利息が少ないため、よりお得にお金を借りることができると理解できましたか?
お金を借りるときは、それぞれの目的に合わせてなるべく金利が安いところを選んで借りるのがよいでしょう。
また、そもそもどうしてお金を借りる必要があるのかを確認しておいたり、借りたお金を何に使うのかを明確にしておいたりしないと、借りたお金を浪費してしまうリスクがあります。
目的を明確にして、より金利の低く借りることができるところを探すことにより、あなたにとってベストな借入ができることを祈っています。